【前編】「毛穴に効く洗顔方法ベビーオイル洗顔」を現役の化粧品開発者が徹底的に解説!
<動画の目次>
1:10 今日のメニュー
3:15 やり方、簡単に解説します
4:07 ベビーオイル洗顔は肌に優しい?
5:58化粧品開発者から見たベビーオイル洗顔
8:07 ベビーオイル洗顔で角栓が取れる?
9:44 まとめ
みなさん、ベビーオイル洗顔をご存知ですか?
最近はSNSでよく見かけるという方も多いのではないでしょうか。
私の友達であるmimiさんという美容愛好家が提唱した洗顔方法なのですが、私自身も試したりnoteやXで投稿したところ大きな反響を得たものになります。
今回は、そんなベビーオイル洗顔の解説【前編】です!
ベビーオイル洗顔とは?普通のクレンジングとの違いは?
まず、ベビーオイル洗顔という洗顔方法を解説します。
これは、クレンジングと洗顔を合わせたような洗顔方法です。
メイクに馴染ませて水で乳化して、馴染ませたオイル成分を洗い流すものがクレンジングオイルです。
一方ベビーオイル洗顔は、ベビーオイルを馴染ませます。
ベビーオイルにはいくつか種類がありますが、一番有名なのはミネラルオイルです。これはただの炭化水素オイルなのですが、このオイルを塗り広げて落とすという洗顔方法がベビーオイル洗顔なんです。
ただ、これはオイルなので、水を弾いてしまいます。水では洗い流せません。洗顔方法として、水で洗い流せない事実は衝撃ですが、化粧品開発者の立場として解説すると、この2つはほとんど同じ作業をしているといっても良いと言えます。
クレンジングの作業手順は、
①オイルをメイクと馴染ませる
②馴染ませたオイルごと洗い流す
ですね。
ベビーオイル洗顔は、①の「オイルをメイクと馴染ませる」ことしかできません。②では水を弾いてしまいますからね。
では、洗い流す作業はどうするのか?
答えは、ティッシュオフです。
ティッシュにオイルを吸わせて肌から取るという点が、ベビーオイル洗顔の新しさでしょう。
そもそも、クレンジングが水で洗い流せるのは、界面活性剤のおかげです。
水で洗い流す時に、オイルを乳化して包み込んだものが流れるから、顔から油が取れるんです。
ベビーオイル洗顔はこの機能を持ち合わせていないので、ティッシュで吸い取ることで代替しています。界面活性剤を使わずに物理的な除去作業をしているわけです。
ベビーオイル洗顔の方法を簡単に解説
では、ベビーオイル洗顔の方法を簡単にご紹介します。
まず、ベビーオイルを2プッシュ〜3プッシュ分肌の上に馴染ませ、メイクや皮脂汚れとうまく混ざるように抑えていきます。
ある程度馴染んだら、少し気になるところはクルクルと優しく擦ります。このときにあまり強く擦らないことを注意しましょう。
オイルを馴染ませた後、ティッシュを使ってオイルを除去します。
表面のオイルが取れれば終了なのですが、このときオイルが顔に残っているのが気になる方は、泡洗顔を加えても良いと思います。
ベビーオイル洗顔は肌に優しい?
ベビーオイル洗顔の何が良いかというと、界面活性剤に頼っていないことです。
オイルクレンジングの洗浄成分である界面活性剤は配合量も多く、また成分自体の刺激性・乳化力が非常に高い状態のまま配合されています。そのため、肌本来が持っている細胞間脂質も一緒に馴染ませて洗い流してしまうのです。
細胞間脂質は肌のバリア機能を司る非常に重要な役割をしている脂質なので、過剰に取りすぎてはいけません。細胞間脂質をある程度肌に残さなければならないのに、メイクと一緒にオイルを剥がすために、強めの界面活性剤を入れていたり、配合量が多かったりするので、肌本来が持っている保湿成分である細胞間脂質を取り除いてしまうのです。
細胞間脂質が取り除かれるとバリア機能はどんどん低下するので、オイルクレンジングを使って肌がボロボロになってしまう方がいることの理由であると考えます。
もちろん、適度な洗浄強度のオイルクレンジングを使えば過剰に細胞間脂質が除去されることはないのですが、選ぶのが難しいポイントとなっています。
この点で、ベビーオイルは不安を払拭してくれます。
界面活性剤に頼らず、除去する工程をティッシュに頼っているだけです。
ですので、全く怪しい方法ではありません!笑
原理を理解すれば、怪しい方法ではなく、理にかなった方法であることがお分かりだと思います。
化粧品開発者から見たベビーオイル洗顔
私個人としては、この洗顔方法を知った時は驚愕でした。
というのも、クレンジングについては
肌の上の油膜をいかに簡単に剥がすか?
肌に刺激がない成分を選ぶか?
肌から保湿成分を奪わずにクレンジングできるか?
ということを研究してきました。
界面活性剤の種類と配合バランスの研究を、各社何億円もかけて行っているのです。
その界面活性剤を、ティッシュオフだけで代替してしまうとは、、、と衝撃を受けたわけです。
実際、化粧品開発者界隈では、この洗顔方法を否定せず、自分でも取り入れているという人が結構います。
しかし、これが広まりすぎてしまうとオイルクレンジングが売れなくなってしまうので、なかなか声を大にしては言いにくいというのも現状でしょう。
もちろん私自身も界隈の人間ですが、私はユーザーさんの利益を第一に考えていますので、有益なものは有益だと発信するようにしています。
ベビーオイル洗顔は上記の通り肌に優しいのですが、何よりコスパがめちゃくちゃ良いのがポイントです。ベビーオイルは一般に安く手に入ります。あんなに安いものがクレンジングとして使えるなんて、最高ですよね。
ベビーオイル洗顔で角栓が取れる?
実は、さらなる特徴があります。
角栓がポロリと取れることです。
私なりの考察を述べますね。
ベビーオイル洗顔では、ミネラルオイルという炭化水素オイルを肌に塗るのですが、このミネラルオイルは極性が低く、皮脂とは性質が異なります。
皮脂はトリグリセライドという油脂がメインとなっていて、あとは古くなった角質や産毛といった固形物の塊で構成されています。
メインである油脂は極性が高めのオイルであり、極性が低めのミネラルオイルとは馴染みにくいのです。
仮に馴染みやすすぎると、角栓をふやかしてしまい、ポロッと取れるより、徐々に溶かしていくというイメージになります。これが逆になると、馴染みはそこまで良くないけれどもある程度は溶けるという絶妙なバランスになり、角栓をふやかさずにポロッと取れる要因だと考えています。
まとめ
以上、ベビーオイル洗顔には大きく2つのメリットがあるとお伝えしてきました。
①肌本来が持っている保湿成分を洗い流さない
→敏感肌やバリア機能が低下している人にとってとても良い洗顔方法
②角栓除去に優れている
→毛穴に詰まりそうになった角栓予備軍もしっかり落としてくれる
角栓や毛穴汚れが落ちることは、ニキビのリスクを下げることにも繋がります。
また、毛穴詰まりをなくしてくれることで、毛穴の開き自体をなくしてくれる働きもあるでしょう。
実際、敏感肌やニキビに悩む方々からは、
「赤みが消えた」「毛穴が目立たなくなった」「ニキビができにくくなった」
という声が多数見受けられます。
このベビーオイル洗顔の提唱者はmimiさんという美容愛好家です。
正しい・詳しい方法はYouTubeのチャンネルをご覧ください!
今回は【前半】として基本的な部分を解説しましたが、この洗顔を試してみた方の中には、どうしてもニキビができてしまった等の逆効果を感じた方もいるようなので、後編ではベビーオイル洗顔を自分の肌に合った洗顔方法にするためのコツを解説します!
洗顔の革命ともいえるベビーオイル洗顔の解説の後編を楽しみにお待ちください!
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