OODAループ
OODA(ウーダ)は、もともとアメリカ空軍で生まれた軍事戦略から生まれた考えです。
瞬時に判断が求められる軍事の世界では、その場その場の判断が、自分達の部隊の生死をも決めかねません。一瞬の判断が命取りになるという部分では、環境変化が速い現代のビジネスシーンに応用が可能であり、さらに現場でのマネジメント(成果の追求)にも適応ができる概念です。
OODAは欧米では組織・会社を運用するにあたり、PDCAに並び、スタンダードな概念であり、組織・会社をOODAループにて回しております。
日本ではPDCAがスタンダードな概念であり、現場でその導入が一般化しているものの、実際にはPDCAを効率よく回してマネジメントを行っているとは言えず、導入はされていても真の意味で浸透しているとはいえない状況です。
皆様の会社について、10年後のあるべき姿を見据えた際、組織変革に迫られる状況の中で、"OODAループにより組織・会社を動かす"ということが大きな変化をもたらします。
OODAとPDCAの違いとポイント
OODAは4つのプロセス、【Observe/観察】→【Orient/方向付け】→【Decide/決心】→【Act/行動】でマネジメントを行う一方で、PDCAは、【Plan/計画】→【Do/計画の実行】→【Check/実行の評価】→【Action/行動の修正】でマネジメントを行います。
これまでの管理職は、PDCAを基本としてマネジメントを行ってきました。しかしながら、PDCAマネジメントは、"Plan"を作ることが重視され、また"Do"は「計画通りに進む」か否かが評価の対象になり、"Check"が責任追及の場になる為、成果に結び付くまでに時間が掛かります。
これに対してOODA(ウーダ)は、環境変化に柔軟に対応する新たなマネジメントと言われています。PDCAにおける"Do"の結果が全て出るまで待つことなく、次の"Action"を行うことも可能です。
弊社のOODAループは「PDCAサイクルと併用する」ことでより一層効果を引き出すプログラムとなります。
PDCAサイクル
トップダウンによる現場を踏まえない無理な計画が出され、想定外のことが起きても、計画を重視してマネジメントが行われる傾向があるため、現場が蔑ろになる。
OODAループ
現場のリーダーが 、状況に応じて臨機応変に判断し行動をすることで、これまでの"上長"に判断を委ねるマネジメントよりも、行動へのスピードが格段にあがる。
OODAループトレーニングの目的
OODAの4つのプロセス【Observe/観察】→【Orient/方向付け】→【Decide/決心】→【Act/行動】に対し、トレーニングやワークセッションを行い、総合ワークでOODAループを実践し、その成果を体感します。
OODAループトレーニングで期待できる効果
仕事の回し方、会社・組織の変革には一人一人の概念を変革することが必要です。
本プログラムでは最終的にはお客様の会社・組織そのものを変革することができるよう、OODAループの素地を身に付けるものとしています。現在の日本のビジネスシーンでは、計画から逸脱した行動は非難を浴びることが多く、会社全体でも、この計画から逸脱した行動を非難することに対して"良し"とする傾向があるのではないでしょうか。
この状況がなぜ起こるのかといえば、下位者に判断する権限が委譲されていない(会社も責任が負えないので判断をしない)ことに起因しています。つまり、下位者に判断する権限が委譲されていないことで、日々現場で起こる問題に対して、瞬時な意思決定を行えず、"チャンスロス(機会損失)"だけでなく、"リスクゲット(危機獲得)"を起こしている場合があるということです。
しかし、そもそも『"計画"から逸脱した行動』の"計画"というものは、マネジメントを簡便にするために立てられたPDCAの"計画"であり、このPDCAの「Plan/計画」そのものに妥当性がなく、また無理がある場合も少なくありません。
OODA(ウーダ)力育成プログラムを受講することで、状況の変化に応じて臨機応変に判断し、行動する力が身につきます。また、上長に判断を委ねるマネジメントから脱却することで、目的を重視し、本質を捉えて行動する力が身につきます。