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MACの法則

Measurable(メジャラブル:測定可能性)
Actionable(アクショナブル:行動可能性)
Competent(コンピテント:適格性)


2011年、オランダのアイントホーフェン工科大学の研究チームの研究によって、MACの法則を守ることで目標の達成率が上がることがわかりました。それではさっそく、MACの法則とはどのようなものなのか見ていきましょう。


1. Measurable(測定可能性)
これは、目標を数字で測れるようにすることです。数値化できない曖昧な目標にも応用することができます。
例えば、「もっとポジティブになりたい」というような数字で測れない目標であっても、「1日の終わりに今日良かった出来事を3つ書き出す」など、具体的な方法に落とし込むことによって数値化することができます。
方法は簡単です。
・あなたがこれから達成したい目標を書き出してください。
・その目標を数値で表せるような形で、具体的な目標へと落とし込んでください。
例えば進学試験が1年後にある場合、下記のように目標を設定してみます。
・試験に合格する
・テストの70%を正解する。
これを行うことによって、目に見える形で成果があらわれやすくなり、自分がどのくらい目標に近づいたのか、正確に把握することができますよね。

2. Actionable(行動可能性)
これは、具体的なプロセスを明確にすることです。
計画倒れになってしまう場合、目標を立てるまではよかったものの、その過程についてはそこまで深く考えなかったというパターンが多いのではないでしょうか。
もしくは、そのプロセスを考えていたとしても、その通りにうまくいかないことが多いのではないでしょうか。
目標を達成できないのは、行動に移すための「具体的なプロセス」が考えられていないから。あるいは、たとえ考えていたとしても、計画の立て方がずさんである可能性があります。
例えば、大学の成績でオールAをとるという目標を立てたとしましょう。
「学校を4回以上休まない+テストで80点以上とる」という条件が必要であるとして、以下の2つの手順では、どちらのほうがより行動に移しやすいでしょうか。
・学校を休まないためには、早寝早起きをする。テストで良い点をとるためには、学校が終わったあと、図書館で勉強する。
・学校を休まないためには、朝7時に起きて、8時50分には着席する。テストで良い点をとるためには、毎週火曜日の授業後1時間図書館で勉強をする。火曜日が無理ならば木曜日に振り替える。
より具体的で行動に移しやすいのは、やるべきことが詳細に書かれていたBの方でしょう。そして、さらに詳しく計画を立てればもっと具体的に行動しやすくなります。このように、抽象的なことから具体的な行動に変換していくことで、計画倒れが起こりづらくなるのです。
・その目標に向けて「やること」は何か
・それをどのような「プラン」でやっていくか
先ほどの例に具体的なプロセスを考えていきます。そうすれば下記のように、「こなすこと」と「プラン」を明確にすることを心がけることになります。
【目標】
試験で70%以上の点数をとる
【期間】
2021年10月~2022年9月
【やること】
持っている問題集を各領域3回ずつ解き、3回目は9割正解できるようにする。わからなかった問題はテキストの解説を読み、それを読んで思ったことをノートに書く。
【プラン】
毎週土曜日の朝9時~11時、カフェで行う。
それが無理であれば、金曜日の20時~22時か、日曜日の9時~11時に行う。
2021年10月~2022年1月 問題集1回目を解く
2022年2月~2022年5月 問題集2回目を解く
2022年6月~2022年9月 問題集3回目を解く


3. Competent(適格性)
これは、目標が自分の価値観に合っているかどうか、苦労をしてまでやるべきことか、という適格性です。「本当に達成すべき目標であり、大変だけどやる価値がある」というように、大変さも認識したうえで挑戦したいと思えていることが、達成率が上げるのだそう。
この適格性があるかどうかを確認するためには疑問型セルフトークを使ってみましょう。疑問型セルフトークとは、5つの疑問文を使うことによって自分の考えを明らかにする方法です。
例文は以下のようになります。
・自分は本当にできるのだろうか?(脳が現実的なモードになる)
・期間が12か月あり、週に一度のペースで勉強をすれば問題集を網羅することができるので…できる。自分はなぜ、これをしたいのか?(本当にやる価値があるのかを考える)
・国家資格を取ることによって、社会からの仕事への要請や信頼が増すどのように自分はこれをするのかアクションを考える(具体的な道筋はあるか)
・毎週2時間は必ず集中し、12か月継続するいつ自分はこれをするのか?(行動し始めるために決める)
・毎週土曜日の9~11時。もっとうまくやるにはどうすれば良いのか?(常に試行錯誤をして改善する)


やっていく中で改善する。 例えば、1冊問題集を解いているだけでは勉強量が足りないと気づいたら、もう1冊問題集を増やし勉強時間を各回1時間プラスする、など。
実際に、1~5の問いを自身の目標に当てはめてみてください。
以上の3つがMACの法則を用いた事前準備の方法です。「測定可能性」「行動可能性」「適格性」の視点を意識することで、自分の目標がより具体的になったのではないでしょうか。
目標を達成するためには、やはり「具体性」が重要です。より具体的にしていくために、3つの法則を使ってみてください。


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