【優秀な部下、小倉】パート①
前に【会社をやめた理由】の中でも書いたが、
エン・ジャパンを辞める決め手の一つになったのが、最後の組織でNo.2を務めてくれた「小倉」という男の存在だ。
長くなるので、前後編に分けて書く。
彼は私の10歳も年下。
彼が新卒入社4年目のときに私の組織に加入してくれた。
コミュニケーション能力の高さで、初対面から印象が良く、組織状態(※1)から見ても彼のコミュニケーション能力は組織を変える武器になると思っていた。
私はこの年度の上半期は別の組織の組織長をしていた。下半期に入り前任の組織長が産休に入ることになり、期中で組織長に着任をした。
※1
┗この時の組織状態は、一言で言うと「形骸化組織」。組織の名はあるが何かでまとまっているわけでもなく、本音も出てこない、意見が出てこない、指示も通らない状態。これは、過去の組織長たちの運営方法に大きな問題があったからだ。私も着任した当初、心の中で「何から手をつけるべきか!」と叫んだものだ。
■なぜ、彼が組織No.2だったのか
(1)まずは、当時の組織が抱えていた問題は以下だ。
▪共通目標がない
▪組織への期待感がない
▪マネジメントタイプがいない
▪それで良いと思っている
人材市場はリーマンショックで大きく落ち込んだ後、2014年頃から一気に右肩上がりに急成長していく。言い方は悪いが、市場が急成長しているため、適切に顧客接触していれば、昨対120%~150%の業績を叩き出せる市況。
逆に言うと、負けを知らないのがこの辺の年以降に入社してきた人達だ。大したことをしなくても結果はついてくるのだ。
この2014年以降に入社した者ばかりで構成されていたのが私の組織で、冒頭にあげたような問題を抱える理由は掴んでいただけただろう。
(2)本当のNo.2が想定以下
私と小倉の間には、実は二人の女性メンバーがいた。「間」というのは年齢のことだ。
私→35歳
女性→27歳?
小倉→25歳
一人は意志が強く進路を自分で決められる自立した女性。ただし、人を束ねることには志向が無い。
もう一人はチームリーダーという役職で人を束ねるマネジメントが役割だがメンタルが弱く誉められ好きな主語が自分になるタイプ。
年齢的にどちらかがNo.2になるのが通常で、後者のマネジメント職を選ぶのが更に通常なのだろうが、その選択肢は相当に早い段階で消した。
(3)どこまでをこの組織のゴールにしようか
「バスに乗せたあとにゴールを決める」○
「誰をバスに乗せるか」×
ビジョナリーカンパニーで書かれていることは中間管理職には不可能なものがある。人事権がないので。
この問題が多いメンバーで期末にどこまで行くかを考えた。
コロナの'コ'の字も無かった当時、業績は何とでもなると思っていたので、業績の他に
「後任のマネージャーを内製すること」
「組織で働く意義を体感させること」
この二つを目標に設定した。正直チャレンジングな目標設定だったと思う。
そうしたときに、残された期間(半年間)と現状を見たらこの女性を2番手に据え置くことが、退化を意味することが見えていた。
たぶん過去の組織長達は彼女を手のひらで転がす方を選んだのだろう。それは正しい選択だ。否定しない。
ただ今回そうしたとき抱えている問題は解決しないと判断した。
そこで候補になったのが小倉だった。
トップは最も嫌われる役をかってでる。
かわりに、No.2はトップと現場の間に入り、現場で起きる変化を正しくトップに伝え、トップの指示を噛み砕いて現場に落とすのが役割。
これを経験していないと、No.2はいつまで経ってもトップになれない。
小倉は異例の抜擢だったが、役割を果たせると思った。
続きは後編へ。