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『なぜダメージ毛は乾きが遅いの?水分バランスから見る真実』
こんにちは。美髪コンサルタントの遠藤です。
今回は多くの方が抱える「髪の乾きが悪い」という悩みについて、水分バランスの観点から解説していきたいと思います。
髪の中の水分、驚きの事実
実は髪の中の水分には3種類あることをご存知ですか?
健康な髪には約12%の水分が含まれています。この12%は「結合水」が5%、「自由水」が7%という割合で存在しているんです。そして髪を濡らすと「吸着水」が18%加わり、合計で約30%になります。
結合水
結合水は髪の命とも言える大切な水分です。
髪の内部のタンパク質としっかりと結びつき、200度のアイロンをあてても蒸発せず、氷点下でも凍らないほど強い結合を保っています。
髪がしなやかさと強さを保てるのは、この結合水のおかげなんです。
自由水
一方の自由水は、その名の通り自由に動き回れる水分。エアコンで乾燥すると減少し、湿気の多い日は増加する、そんな気まぐれな性質を持っています。でも、この自由水には困った一面があります。出入りが激しい自由水は、時として大切な結合水まで一緒に連れ出してしまうんです。
吸着水
吸着水は、シャンプーやスタイリング時に一時的に髪に付着する水分で、ドライヤーなどで簡単に蒸発します。
驚くことに、この最大水分量30%は、健康な髪もダメージを受けた髪もほぼ同じなんです。でも、なぜダメージ毛は乾きが遅いのでしょうか?
ダメージ毛が乾きにくい本当の理由
それは、水分バランスの崩れにあります。
ダメージを受けた髪は、大切な結合水と自由水が減少し、その分、吸着水が過剰に入り込んでしまうんです。健康な髪なら、キューティクルがしっかりと整っているので、必要な量の吸着水だけを受け入れ、適切な水分バランスを維持することができます。
でも、ダメージ髪は違います。キューティクルに隙間ができているため、吸着水が内部まで過剰に侵入してしまい、本来の水分バランスが大きく崩れてしまうんです。さらに、キューティクルの隙間から自由水の出入りが激しくなり、その度に結合水も少しずつ減っていってしまいます。
その結果:
濡れた時は異常に柔らかくテロンとした感触に
乾くと極端にパサつき、カサカサに
コシやハリが失われ、うねりが増加 といった症状が現れます。
怖い負のスパイラル
この状態がさらに困った状況を引き起こします。
1つ目は、乾きが遅いためドライヤーの時間が長くなり、それによって髪が熱で硬化し、さらなるダメージを受ける。そしてまた乾きが遅くなる...。
まさに負のスパイラルです。
2つ目は、ダメージが進んだ髪に対しておこなう対策の第一候補がトリートメントとであること...。泣
これが本当に問題。
トリートメントだけでは解決できない理由
残念ながら、一般的なトリートメントでは根本的な解決になりません。
なぜなら、それは表面的なコーティングにすぎず、内部の水分バランスは改善されないからです。キューティクルの開閉を妨げ、むしろ、薬剤の残留を促進し、長期的にはさらなるダメージの原因になってしまいます。
本当に必要なこと
髪の健康を取り戻すために必要なのは、キューティクルが本来の機能を取り戻すこと。つまり、髪が自分で水分バランスを調整できる状態に戻すことなんです。
そのためには・・・
結合水を守る(過度な熱処理や化学処理を控える)
定期的なリセット(余分なシリコンを除去し、髪を呼吸させる)
キューティクルを整え、水分バランスの維持(過度な吸着水の侵入を防ぐ) が大切です。
髪の乾きの悪さは、髪からの大切なメッセージ。
一時的な対症療法ではなく、髪が本来持っている機能を取り戻すこと。
それが、本当の意味での解決につながるのです。
まずは余分なシリコン除去から始めましょう!!
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自分の髪が嫌いで、色々と試したけど、うまくいかなった人は気軽にお声掛けください!!ヘアケアの整理整頓が必要かもです!!