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感作

本日は感作についてです。感作について知っていると病態理解が深まると考えています。

感作とは脊髄後角神経の反応性が増強している状態で、中枢性感作という脳でも起こる減少です。
前回の投稿で例を示しましたが、
レモンを食べて唾液が分泌されるのが、最初は口に入れたら唾液が分泌されていたものが刺激回数が多くなると、いつからか見ると、話を聞くと唾液が分泌されるようになります。
もちろん最初よりも回数を重ねていくと唾液の分泌量も変化してくることでしょう。
これが、疼痛刺激でも同じで、疼痛の感じやすさも変化し疼痛が感じやすくなると思われます。

脳で起こる中枢性感作の説明です。
原因は、興奮性シナプス伝達の増強、抑制性シナプスの減少、グリア細胞の関与の3つです。
興奮性シナプスの増強は、刺激が強くなる、抑制性シナプスの減少は刺激は変わらないが反応が強くなります。
グリア細胞は、我々理学療法士はなかなか聞いたことのない物可と思います。グリア細胞にはミクログリアやアストロサイトという細胞が存在します。
ここでは、それらの存在を説明します。詳細は私の理解が深まれば今後していきたいと考えます。
ミクログリア
胎生期の卵黄嚢で発生する原始マクロファージ起源とし、シナプスや死細胞などの貪食、炎症性因子、細胞障害性因子や神経栄養因子の産生放出を起こす。
アストロサイト
非常に多くの突起を有し、脳表面や脳血管、シナプスに接触している。アストロサイトはシナプスの維持だけでなく、多くの神経伝達物質受容体の発現し、神経からのシグナルを受け、さらにシナプス活動に影響を与えるグリア伝達物質も放出する。

痛みの生理学や関与を理解することでミクロで身体に何が起こっているのかを考えるヒントになると思い、感作を取り上げました。

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