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臨床10年目、神経所見取れなかった話をしよう

2025年、ほぼ毎日、疼痛の投稿をしていました。
個人的事情で休んでいました。2週間前に祖母が他界し、その時はそんなにストレスになっていなかったんですが、やはり身体というか精神的に堪えたらしく、朝起きられないのが続きました。
少しづつ、朝起きて活動出来るようになってきたので、こっちも再開しますが、本日が祖母の葬儀で、ホテルなので勉強もできず…資料作成もできなかったため、自分の思いの丈を述べる、今の臨床に【エコー】がどれだけ私を成長させたかを考えたいと思います。

現在

2024年を振り返り、
①理学療法士養成校でエコーの授業
これは当院の院長の好意で学校に掛け合い、授業を行うことができています。学生にエコーの基礎と楽しさを説明しようとここ数年頑張っています。
②日本整形外科超音波学会に参加
2024年は参加だけでしたが、2025年には発表したいと思っています。会場は沖縄!いくぞ!沖縄あああぁぁぁ!
③STEPで優秀賞:its my life賞の獲得
昨年行われたSTEP総会で主題で発表を行い優秀賞を頂きました。
まぁ、日頃のボスの頑張りのおこぼれをいただいただけですが、大変うれしいことです。学会などの学術なんてくそくらえと思っていた私にとっては大変名誉で転機でした。
④千葉県エコーを語る会の一歩目を始動
他院のPTと協力してエコーの普及がさほどいいとはいえない千葉県。病院やクリニックの普及率が悪いのに触る機会もないじゃないですか!ということで触れる機会を増やしたのがこの会でした。ほぼ無償の有志な会ですが、一歩目を踏み出せたことがでかいです。
少なくても4つ。数年前の私がみたらびっくりです。
8年くらい前にクリニックにエコーがきてから人生が変わったのは、一人の症例からでした。

神経所見が取れなかった臨床約10年目

エコーが来る前、今思えば、評価が全くできていませんでした。特に「神経所見」に関しては無知でした。
しびれの訴えは聞いていたと思うが、筋力評価をしていたか?反射は?感覚は?今、カルテを振り返ってもしっかりと評価をしていることはなかった…
人のせいにしてはいけないが、正直、入職したばかりのときにこの説明や指導をしてもらえなかった。
勉強すればいい!と思うかもしれないけど、どのように勉強したらいいかわからない、国試ギリギリのワタシにとって自由に勉強するは、化石をほろうとした際に、自分ちの庭から掘り始めるくらい勉強の仕方がわからない。
そして、やり方を教授されなければ一歩目を踏み出せない。
やり方を教授されたのは、痛いところへのマッサージでした…
世間一般的なモミモミリハです。
しょうがない。
その後、その先輩たちがいなくなり、なんの裏付けもできない自分はもちろん自信もない、色々な勉強会に参加するも当時は基礎から評価をするセミナーもすくなく、その手技に合わせた評価をしてその手技を行うというセミナーに参加することが多かったため、わけわからないモンスターみたいなPTが生まれました。それが私。
しかしながら、評価の大切さがわかるようになってきたのが、エコーを得てからなんです。
今までのモミモミが、可視化されるようになるんです。そしてイメージしていたモミモミが可視化されるとイメージしていたものと全く異なる部位や筋が動くわけです…
そこでやばいと感じましたが、同時にその下に神経が見えることがちらほら。意識外の対象物が入ってくるわけです、そしてなんとなく神経症状を訴えない人も神経障害所見を持っていたりして、圧痛所見をエコー下で取るようになってきました。神経の圧痛を取るようになれば自然と神経所見を取るようになりました。
ここで臨床10年目です。更に神経はどんなところで圧痛や障害を受けるのかに興味が湧くようになり調べ始めます。

転機となった2020年【疼痛分類】

そんな頃、2020年に私の中で転機が訪れます。それは国際疼痛学会による疼痛の定義の改定が行われました。
定義が変わった事はSNSから発信されました。チェックし興味が湧き、調べました。疼痛にも分類があることを改めて意識するようになりました。
患者の疼痛に分類をし、圧痛をエコーでとる
シンプルかつ納得できる所見です。そして、ターゲット組織を同定してそこに合わせて評価を行います。事前に診断が下っており画像所見も臨床所見も前もってあるのでDrの視点と理学療法の適応を見定めればいいので、確認作業です。原因と結果を評価していくわけです。
エコーで見えなかったものが見えるようになり、見えなかったものに分類が追加されたこと、タイミングは行動を起こさなければ巡ってこないと思っているので、整形外科をやめないで臨床にしがみついたのがよかったようです。

最近

ある程度、使えるようになるとエコーを使えないと効果が薄い患者様が出てきます。エコーがないと病態理解ができない患者様がいます。使ってない理学療法士からしたら評価が足りないと言われるだけでしょうが、圧痛を取る際に微妙にポイントがずれるんです。どのくらいずれるかというと感覚的に5~10mmです。このズレをなくすと効果が全く違います。ズレを無くすためにエコーを使います。私の中でエコーは必須です。
評価にも治療にも使えるエコー。
コツコツ使ってこのようになにか改めて自分の中でを見つめ直すと成長しているように思えるし、自分の現在地がしっかりとしてきます。
まだまだ勉強不足ですがコツコツ積んでいきたいですね。
今年の目標は日本整形外科超音波学会での発表と千葉エコーを語る会でのセミナー開催、養成校の講義、このあたりが目標。アウトプットしていたらなにかつながると思いますので、今できることを行うのが目標です。


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