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【撮影記】山奥の世界を彩るシャクナゲとの出会い

こんにちは、Daishiです。
先日のツツジの撮影記に続き、今回も撮影記です。

今更感満載ですが、5/14(日)はシャクナゲの開花情報を聞き友達と一緒に静岡県某所へ足を運びました。
例年は5月下旬~6月上旬くらいが見頃のイメージでしたが、今年はGW前には既に開花速報があり5月中旬には見頃から散り始めにかけたタイミングとなったので、桜と同様に今年のお花はどれも例年よりもかなりの早咲きみたいです!

現地到着

さて、この日は前日の日付が変わる前くらいに東京を出発し深夜3:00前頃に登山口に到着しました。
天気予報では深夜から朝にかけて雨が降り昼にかけては雨は弱まる予報だったので、雨の降る時間帯に霧のある風景が撮影できるようにナイトハイクをして朝方に勝負をかける予定でしたが、3:00の時点では雨の気配なしです。
ただ駐車場から山を見上げると、山頂周辺には雲が纏わりついており、闇夜の中でも幽かに見えるその光景は、まるで魔王が潜んでいるかのような不穏な雰囲気を醸し出し、高揚感と恐怖感が交錯した複雑な感情に支配されます。
ここは日本百名山の一つでもある山につながる登山口で、シャクナゲのシーズンは特に有名で一年の中でも一番賑わいます。
ところが、この天気予報なのとそもそもまだ深夜なので、広い駐車場は自分たちの車ともう一台のみです。
天気のいい日の日中は駐車場に入れなくなるくらいの混雑になるのだろうな~と思いつつ、気合を入れて駐車場を離れナイトハイク開始です!

ナイトハイク開始

運動不足気味の身体に鞭を打って暗闇への入口、登山口へ向かいます。
このあたりのエリアはここ2年くらいで10回近く足を運んでいる気がしますが、この地の誇る一番有名でもあるこのコースには今回初めて足を踏み入れます。

深夜の山道を歩いていると、動物の鳴き声や暴風に煽られた草木の喚き声が聞こえ、標高をあげていくと下界から見えていた雲の中に入ったようで視界が濃霧に覆われていき、気づけば霧の影響で全身びしょ濡れです。
普通の人にとっては背筋が凍るような少し恐怖を感じるシチュエーションですが、今回の撮影は霧狙いのため自分自身はもちろん同行している友達もテンションマックスです。
夏にかけてのこの時期は夜が短く、4時過ぎには既にブルーアワーの時間が近づいているようでした。

目的地はまだ先なのでアップダウンの山道を超えてさらに進みます。
そして5時前ぐらいには、ついに目的地の一つでもある石楠立付近のシャクナゲの群生地へ到着!
ピンク色に輝く花が静かに咲き誇り、外界を遮断するかのように濃い霧にも覆われ、まるで自然の魔法にかかったかのような神秘的な魅力を放つ光景が目の前に!気持ちは舞い上がり、心の準備は万端です!

撮影開始

休憩するのも忘れて急いでカメラと三脚のセットを始め撮影開始です!
私も友達も思い思いのままそれぞれ自由に撮影します。
このポイントで撮影した写真を何枚か紹介します。

「深山の狂宴」
山奥深くで派手に咲き誇るシャクナゲの花々と地を這うように倒れる落ちた花びらをダイナミックな構図で対照的に撮影

シャッターを切るたびに心が躍動し、睡眠不足やナイトハイクの疲れは忘れ去られるほど、アドレナリンが体中に満ち溢れます。
見頃も終盤だったので、暴風に晒されるとシャクナゲの花びらも一枚一枚が命の息吹を纏いながら地に落ちていき、その美しさは儚くも幻想的でした。撮影者目線でも、木々に付いているシャクナゲの花びらも地に落ちた花びらもセットで撮影することができて既に満足です。


次のカット↓

「霊木の加護」
苔むした木々とシャクナゲの共演。
深い森の奥に立つ霊木は、神秘的なエネルギーを放ちながら、周囲の樹木や生命に対して特別な保護を与えているかのように見える。その姿は、古代の神話や伝説に彩られた幻想的なものにも見え、私の心を惹きつける。

撮影開始時には雨が強くなり始めていたため、雨滴が木々や花弁に宿り、この森一体は新たな美しさを纏っていました。それを捉えるために、私はすべてを忘れ、自分自身を写真の世界に注ぎ込んでいきます。

この付近での撮影は気づけば2時間経っており既にお腹いっぱいでしたが、このあとは帰路について下山途中にあるでいくつかのポイントを巡ります。
ちなみに登山道はこんな感じ↓

シャクナゲコースにあるアセビのトンネルの雰囲気は非現実感たっぷり!
トンネルの両側から飛び出すアセビの木々が幻想的なトンネルを形成し、魔法のような光景を創り出します。そこに立つ私は、夢と現実の狭間にいるかのような感覚に陥ります。

↑こんな場所も通ったりしつつ次のポイントへ到着し撮影後半戦!

「Forgotten」
歳月の重みを感じさせる樹木は力尽きた地を自身の墓場とする。
墓場に広がる静寂は、人々の忘れ去られた存在に対する哀悼の念を呼び起こす。ここに眠る木々は、それぞれが独自の物語を持ちながらも、誰もがその物語を知ることなく、孤独に歴史の闇へと沈んでいく。
「悲哀と歓喜」
朽ちた木を彩るシャクナゲの花々。
本来対になるはずの悲哀と歓喜を同時に紡いでいる姿に感銘を受けてシャッターを切る。

他にも紹介したい写真はたくさんありますが、他はInstagramなどにも投稿しているので、その他の写真も見たい方は是非観に来てください。
Instagram: @daishi_photography

写真の紹介は端折ってしまいましたが、数時間に及ぶ撮影もいよいよ終わり、岐路につきます。
しかし、東京では滅多に遭遇しないほどの大豪雨が降り出し、登山道は大洪水に見舞われていました。濁流が流れる川のような箇所も多く、足元には踏み場もほとんどない場所もあります。下山はなかなか過酷な試練となりました…

登山道の様子
普通に川でした。

体力的には意外と平気だったものの、ひたすら続く川のような道、時々現れる沢わたりのようなスポットに心が折れかけることもありましたが、昼前に無事下山しました。
この豪雨の中でもすれ違う登山者の方は思ったよりおり、下山後に見た車で埋まる広大な駐車スペースからもこの地の人気の高さを実感することができました。

私達自身、雨に濡れた体は重かったのですが、心は充実感で満たされました!
風景写真を撮っていると、東京で生活していると出会えないような環境に身を置くことができそれ自体が刺激になるのでやめられないです。
最近は月1回とかの撮影頻度にはなっておりますが、写真自体は自分のペースでこの先何年も続けていくのだろうな~と私自身思っています。

投稿頻度は高くないかもしれませんが、この先も写真の投稿や撮影記を出したりもするので、各種SNSもフォローいただけると励みになります!

長くなりましたがここまで読んでいただきありがとうございました!

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