大山の鳥たち・世界を「渡る」鳥たち
大山には、たくさんの鳥がいます。大山周辺で確認される鳥の種数は、1年を通して180種にのぼると言われています(※1)。この180種のなかには、1年中大山に住む鳥もいれば、「渡り鳥」と呼ばれる世界を旅する鳥もいます。
●「渡り」とは?
動物が遠く離れた地域間を季節的に往復すること。
●「渡り鳥」とは?
「渡り」を行う鳥のこと。
それでは、大山に住む鳥には、どんな種類がいるのでしょうか?わかりやすく、ざっくりと説明してみますね。
まずは「渡らない鳥」を見てみましょう。
「留鳥」
留鳥とは、1年中、日本に住んでいる鳥。
大山の例)ヒガラなどのカラ類、アカゲラなどのキツツキ類 など
※写真はヒガラです。
「漂鳥」
年中、日本に住んでいるけれども、季節によって地域を移動する鳥。
2種類あります。漂鳥は ちょうど、渡り鳥と留鳥の中間の鳥・・というイメージですね。
1つ目は、夏は北海道、冬は本州 のように日本地内で移動する。
大山の例)ヒヨドリの一部は漂鳥だと言われています(諸説あり)
2つ目は、夏は山、冬は里 のようにある地域内で移動する。
大山の例)シジュウカラ、メジロなどは一部移動している印象です。
※写真はヒヨドリです。
先日ジョウビタキの話をしましたが、本来は冬鳥ですが、大山エリアでは、冬はふもとの庭先で、そして夏場は大山に来てるので、この辺りでは漂鳥にあたりますね・・。
では、次は「渡り鳥」の種類をみてみましょう。
「夏鳥」
春~夏は日本に渡ってきて、秋~冬には海外に渡る鳥。
春~夏は「繁殖期」にあたります。つまり、日本で子育てをしているので、繁殖期特有の美しいさえずりを聞くのが夏鳥・・ということですね。
大山の例)オオルリ、キビタキ など。
※写真はキビタキです。
「冬鳥」
秋~冬に日本に渡ってきて、春~夏は海外に渡る鳥。
秋~冬は「越冬期」にあたります。
つまり、日本で冬を過ごし、海外で繁殖します。
大山の例)ツグミ、キレンジャク など。
※写真はキレンジャクかな??(ヒレンジャクと区別がつきにくい!)
「旅鳥」
繁殖も越冬もせず、その地域を通過する鳥。
日本よりも北~南への移動中に、休憩するためにちょっとだけ立ち寄る、という感じです。
大山の例)大山の海岸沿いではシギ類・チドリ類がみられます。
※写真はチュウシャクシギ
たくさんの鳥が住む大山周辺ですが、どの鳥に出会えるかは、季節によって変わります。四季折々変わっていく山のBGMを聞き分けてみるのも、楽しいかもしれませんね。
(※1)大山周辺の鳥の種数は、本、サイト、人により諸説ありますが、ここでは『ENJOY! Mt.DAISEN 大山のあそびかた』(2018年 今井出版)を参考にしています。
今回の #大山の鳥たち の記事は、とりクラブのガイドUちゃんが担当してくれました。まずは鳥を見分けるポイントである 冬鳥・夏鳥・留鳥・旅鳥・漂鳥について知り、季節ごとの野鳥の出会いを楽しみましょうね~!
大山ゲストハウス寿庵では、毎月1回、鳥の観察会を開催しています。寿庵とりクラブと命名し、クラブ活動のように楽しく参加できる階にしています。NOTEでも、時々、開催の募集記事や、クラブ活動の様子を掲載しております。 #とりクラブ でぜひ検索してみてくださいね。