登山っていいですね‥
初めて登山をしたのは小学校の時。初日の出を見たのは、たしか中学のころ。知らない人たちが山頂にいて雑煮をふるまってくれたのですが、人見知りだった私は、ご来光よりもその輪にどう入っていいかわからず、お父さんに早く帰りたい‥と言ったのを覚えています。
そんな人見知りだった私が、山で鍛えられ、誰とでも仲良くなれるようになったのは、大学のワンゲルに入ってから。そして社会人で入った山の会で、人生の先輩方とご一緒する機会が増え、いろんなことを学びました。それから、なんだかんだと言いながらも長くも付かず離れずの位置に登山という趣味が存在しております。
「登山っていいですね」
と、夕飯の時に、お客さんに言われました。そりゃそうですよ~~!!いいですよ!美しい自然を見て、リフレッシュできるし、運動にもなるし、いいこと尽くし!いい趣味だと思いますよ。
ここ最近、登山を始めたというお客さんが
「山で出会う人とのつながりがとてもいいですね」
と、話してくれました。
あ、確かに、長く山をやっていると、それって当たり前のこと。助け合ったり、声をかけあったり、あいさつしたり。そういうのっていつものことなんで、登山っていいですね!の理由を考えたときに、最初にピンときませんでした。でも、私が山が好きだという理由の中に、私にとっては「当たり前のその感覚」もあるのかもしれません。
まだ始めたばかりのお客さんにとって、それがとても新鮮だとおっしゃいました。昔はそうだったであろう人との付き合いが、登山を始めて、まだあるんだ‥という気持ちになってうれしかったようです。
「毎日登ってるような達人みたいな人が、自分のストックの使い方が気になったようで、声をかけてくれて使い方を教えてくれたんです、それがとてもありがたかった‥山で出会う人は皆さん親切ですよね」‥と。
知らない人があれこれ世話を焼くことにちょっとうんざりするって話も聞くのですが、でも、こうやって気にかけてくれ、心配してくれるのは、昔の良き、古き日本のおせっかい文化に通じるものがありますね。昔はそうやって、周りの人があれこれ言ってくれたからこそ、見守り機能も果たし、地域がうまく循環していたのかもしれません。
そんないい意味での「おせっかい」を、登山をしてとても強く感じたようです。
確かに、山では町にいる時より相手のことを気にかける。普段あいさつしない人も、なんとなく、周りがしているので、挨拶をしてみよう!という気持ちになるのかもしれない。隣に座った人にあいさつして、コミュニケーションをはかる。様々な年代の人と出会うことができ、そして繋がっていく。
小さい子どもにとっては、あいさつを自然に身に着けることが出来たり、ゴミの問題やトイレの問題など、ただ単に登山をするだけじゃなく、いろんな社会勉強になりますね。私もそう言われれば、そこからいろいろ学び今に至るのかもしれません。
「登山っていいですね」
という会話から、いろんなことを考えた寿庵オーナーでした。
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