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変わる「つながる」手段
こんにちは、スマホを持たない寿庵オーナーです。今朝、メールチェックをしたら、久しぶりに同業であるゲストハウス「たみ」のオーナーさんからメールをいただきました。クラファンチャレンジ中で、ぜひ情報を拡散してほしいとのこと。あまり発信力が強くない寿庵なので、ご協力するほどではありませんが、今朝、Facebookで発信、そして私一個人としても内容にとても賛同したので、協力いたしました。
「たみ」さんは鳥取県のゲストハウスのまさに第一号!他県にはいくつかあったのですが、鳥取ではここが一番初めにできたゲストハウスです。そして、私が思う「ゲストハウス」ってまさにこれ!と思う王道のスタイルだと思ってます。旅人との交流がキーワードで、そして地元の人との交わりもある。シェアハウスがあって、カフェがあって‥。
そんな「たみ」さんの「なぜこのクラファンをするのか?」は私の中で最近感じていたことまさにズバリだったので、こうやってNoteにも書きたいと思いました。
まずはここを読んでください!(文面から抜粋)
ゲストハウスから「出会い」がなくなった
コロナ以前は、国内ゲストハウスブームのおかげもあり、多くの旅人が旅先での交流を楽しみにゲストハウスに訪れていました。しかし、コロナを経て、インターネットがさらに充実し、自宅から旅先の情報を得る手段が増え、地域と旅人をつなぐ機能はインターネットに取って変わられました。一方で、インバウンド需要に合わせて宿泊費が高騰したため、比較的リーズナブルな価格のゲストハウスに初めて訪れる旅行者は増えています。これは、新しい旅行者に町の魅力を伝える絶好の機会とも思えますが、現地でローカルな情報を案内しようとしても、旅行者はすでにネットを介して綿密な旅行計画を立てており、旅行者に地域を十分に引き合わせきれないという現状があります。また、地域の様子にも大きな変化が見られます。コロナ禍の家から出れない、人と接触できない世界になったことで生活が一から見直され、外出することの価値観が一新されました。ゲストハウスのカフェでの地域の人の利用が減り、旅人との偶発的な出会いも失われつつあります。
ネットが普及する前に旅をしていた私は、旅宿で同宿した人からおすすめのカフェとか、お勧めの宿とか、行くべき場所をいつも聞いていました。もちろん、スタッフはローカルの人なので、旅雑誌には乗っていないマニアックな情報を教えてくれました。それが旅の楽しさであり、醍醐味だったと思います。
だからこそ、コミュニケーションをとるツールとして、英会話は欠かせなかったので、必死に英語を勉強したのは言うまでもありません。当然今の時代に旅をしていれば、きっと英会話も必要なかったと思います。ネットで情報を得て、グーグル翻訳で会話。正直、人を介さなくとも会話をしなくとも、つながりを持たなくても旅ができる‥なんだか旅の概念をひっくり返されたのが、今のスマホの普及です。
昔の旅はよかった!と声高に言いたいのですが、それを言ったら、ただの老害。だから、今のニュースタイルの旅も認めないといけない‥。
「たみ」さんは、だからこそ、今の旅のスタイルもうまく活用し、でも、昔ながらの交流も復活させたい!という理由でクラファンをされています。
少し前に、留学先のホストマザーとメールのやり取りをしました。私が滞在したのが今から22年前。今でも生徒を受け入れている彼女が「最近の学生はすぐに自室へこもってネット‥だから語学の上達も以前より遅い気がする」と。つまりコミュニケーションを取ることが少なくなり、目の前にいるホストマザーより、母国の友達とつながろうとしている。
コミュニケーション不足‥はサービス業界でも然り。目の前に人がいるのに、注文するのはアイパッド。致し方ないけど、今はそんな時代。海外のカフェもきっと同じだろうけど、チップはどうなってるんだろうか??素敵なおもてなしをしてくれるスタッフに対しての心づけ。久しく海外にご縁がないので、そのあたり聞いてみたい気もしますね。※ちなみにニュージーランドは日本と一緒でチップ制ではありません。
どこにいてもつながりたい人とつながれる時代ですが、やっぱり目の前にいる人とコミュニケーションを取りたい!そう思うと寿庵のお客さんはなかなか優秀です。スマホを見るより、目の前の人と会話を楽しむ。利用者が私より上の年代が多いので、きっと世代的な問題かもしれません。スマホ、オンライン、デジタル100%時代を生きてない分、まだ過去のツール(会話)を使いこなせる。
だから、寿庵はまだそういうつながりを大事にできている。無理に交流する必要はないけど、でも、それぞれがたった一言でもいいので、声を交わすことができる‥オンライン時代だからこそわかる人のつながりを大事にする、そんな宿であり続けたい‥って思います。
さて、話は変わって、飲み屋での出来事。先月うちを利用した年配のお客さんが、送迎途中に「飲み放題で2時間経過したのに気が付かずに、注文できなかった‥」と少し不本意そうにおっしゃってました。今年からタブレットで注文するようになったその店へ、私も先日友達の送迎で出かけたのですが、飲み放題終了間際には「時間になりました」と画面に表示が出ていました。
以前はウエイターが「そろそろラストオーダーですよ」って声をかけてくれたので、慌てて追加メニューを選んだりしたのですが、今じゃ、目の前にいるのに、声すらかけてくれない。時代だからなぁ‥と思いつつも、なんかさみしい気持ちになりました。
生まれてからずーっとスマホとともに成長している若者が社会に出たときにどんなことになるんだろうか??少し不安がよぎるのですが、それはそれできっとそんな世の中が当たり前になっていくんだろう‥と老人は反発しつつも順応せざるを得ないのかもしれません。
と、話は長くなりましたが、このNoteはクラファンのお願いです!あと1日らしいですが、ぜひぜひこの思いに協賛した人はご協力お願いいたします!
私はもう彼らのような情熱がない。こういうのは若いもんに任せて、私はいつものように宿のお客さんと向き合い仕事に励むのみです。
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