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歴史を感じる街、成田へ!日帰り旅

成田といえば、観光地や空港の街として有名です。

以前、仕事でよく海外出張をしていたときは、成田空港をよく使っていましたが、空港以外の成田の街には一度も行ったことがありませんでした。観光地としても有名なのに、なぜか行くチャンスがなかったんです。

そんな成田に、今回、初めて日帰りで行ってきました。

成田という街について

成田市は、人口が約13万人の街で、あまり大きな街とは言えません。千葉県の中でも人口は10位くらいです。成田市の主な産業は、空港に関係する仕事や観光です。

成田空港が成田の経済を後押ししている

成田地域には、縄文時代から人が住んでいたと考えられており、いくつかの遺跡も見つかっています。平安時代には成田山新勝寺というお寺が建てられ、江戸時代には参拝者が増えて、成田は門前町として発展しました。明治時代に鉄道が通ると、さらに多くの人が成田を訪れるようになりました。

そして、1978年には成田国際空港が開港し、成田は世界的に有名な街になりました。

こうして、成田は成田山新勝寺と成田空港を中心に成長してきた街です。成田山新勝寺には年間で約1,000万人が参拝し、特に正月には約300万人が訪れます。また、成田空港は年間3,000万人が利用しています。成田市の人口である13万人を大きく上回る人々が訪れるため、観光は成田の重要な産業の一つです。


都内から成田へのアクセス

都内から成田までは、電車で約2時間かかります。この日は、できるだけ早く成田山新勝寺に着けるように、朝7時過ぎに都内を出発しました。

成田へはいくつかの行き方がある

都内から成田に行く方法はいくつかあります。主なルートは、JRで千葉駅を経由する方法、京成線を使う方法、そして北総線を使う方法です。北総線を使うと、成田空港までは京成スカイライナーで行けますが、このスカイライナーは成田駅には止まりません。

都内から成田まではいくつかのルートがある

成田駅に行くには、JRか京成線を使う方法がありますが、JRは千葉駅を通るので少し遠回りになります。そこで、京成線に乗り換えて成田に向かうことにしました。

2つある成田駅

成田には「京成成田駅」と「JR成田駅」の2つの駅があります。全国には、同じ駅名でJRと私鉄がつながっている駅もありますが、京成成田駅とJR成田駅は少し離れていて、歩いて数分かかります。

京成成田駅

今回は京成成田駅で降りて、帰りはJR成田駅を使いました。2つの駅が少し離れていると、つい比べたくなります。比べてみると、JR成田駅の方が少し新しい感じがしました。

入り口だけ見ればJR成田駅が新そう

成田山新勝寺の参道へ

成田駅から成田山新勝寺へ続く「参道」という道があります。参道とは、お寺などにお参りするための道のことです。昔から多くの人がこの道を通って本堂へ向かい、道の周りにはお土産屋や飲食店が並んでいます。参拝に来た人たちは、ここで休憩したり、買い物や食事を楽しんだりしてにぎわっていました。

成田山新勝寺の参道

成田山新勝寺の参道にも、多くのお土産屋さんや飲食店が並んでいます。参道には、その土地ならではの歴史や文化が感じられます。

成田山新勝寺は、仏教の祈りや修行の場所で、厄除けで有名です。そのため、参道には厄除けにちなんだお店がたくさんあります。

成田山新勝寺の出店で日用品を売っていた

また、成田はうなぎでも有名で、成田山新勝寺の参道には長い列ができているうなぎ屋さんもありました。行きはガマンして、帰りにうなぎ屋さんに立ち寄りました。


成田山新勝寺

成田山新勝寺は平安時代の中期に、平将門の乱をおさめるために建てられたと伝えられています。成田山新勝寺は、真言宗智山派の総本山です。

俗世と聖域の境界の「総門」

まず、成田山新勝寺の入り口である総門をくぐります。総門は、ふだんの世界とお寺の神聖な場所を分ける大切な境目です。なんだか少し緊張しますね。心と体を清める気持ちで進みます。

成田山新勝寺の総門

外敵や邪気から守っている「仁王門」

総門をくぐると、仁王門が見えてきます。仁王門は、お寺を外からの悪いものや敵から守る役割を持っています。

門の左右には金剛力士像があります。金剛力士は、仏教の教えや信仰を守る「護法神」と呼ばれる神様です。仏や菩薩を守り、仏教の教えが広がるのを助けるほか、参拝者を悪い霊や災いから守る役割もあります。

仏教について少し知っていると、成田山新勝寺をもっと楽しめるかもしれません。


かつての歴史が宿る「三重の塔」

仁王門をくぐると境内に入り、三重塔が見えてきます。寺院における三重塔や五重塔は、お釈迦様の遺骨や遺品、またはお経や仏具を納めて保存するための建物です。

成田山新勝寺の三重塔。カラフルです。

成田山新勝寺の三重塔は、1712年に建てられてから一度も消失することなく、何度か修復されて今も残っています。長い間消失していないなんて、すごいですよね。

本堂の写真を撮り忘れてしまいました。撮影禁止なのは、たぶん堂内だけだったと思います。


なぜか寺院の敷地に稲荷神社

仏教のお寺である成田山新勝寺には、神道の稲荷神社もあります。参拝客や観光客が増えてきた歴史の中で、お寺の中に神社がつくられたのでしょう。

この稲荷神社は名前が気になって、行ってみました。もともと、稲荷神社のお稲荷さまは、五穀豊穣や農作物の豊作、商売繁盛、家内安全を守る神様です。なのに、「出世」とはどういうことだろう、と思ったんです。

きっと、成田山新勝寺に来る参拝者や観光客が、個人の商売繁盛を願って、この稲荷神社にも足を運ぶようになったのだろうと思います。

日本では神道や仏教が生活の中にとけこんでいるので、他の国に比べて「宗教」という意識があまり強くないのかもしれません。

お稲荷さんにもお参りしました。みなさんが出世できますように…

出世稲荷からは、遠くに成田山新勝寺の三重塔が見えます。晴れていたら、きっと景色が良かっただろうな…。


うなぎの川豊

成田山新勝寺からの帰り道に、参道にある「うなぎの川豊」に立ち寄りました。立ち寄ったというより、行く前に予約を取ってから成田山新勝寺に向かいました。

成田山新勝寺と「うなぎ」

昔、成田山新勝寺への参拝は数日かかることもあり、参拝客には栄養があるうなぎが人気でした。うなぎは疲れをとるのにも良いと言われていますよね。こうした理由から、成田山新勝寺の参道には人気のうなぎ屋さんがいくつもあります。

お店の外観からも歴史を感じる「川豊」さん

参拝前の予約が便利

この日は朝9時から整理券が配布されていました。まだ成田山新勝寺の参道にも人が少ない時間帯です。

お店の前にあるこのようなシステムで受付番号を取ります。

予約の発券システム。日本語のみの対応です

まだ朝9時だったので、受付番号は5番でした。参拝をしてから、開店と同時に入店することができました。番号は5番ずつ呼ばれるようで、最初のグループに入ることができました。

ちょうど良いタイミングで整理券を取っておいたんだな…と思いました。

特上「うな重」を堪能する

番号が呼ばれたときにお店の近くにいれば、すぐに入店できます。5番だったので、最初の呼び出しで入ることができました。

入店したら、まず食券を買います。支払いは現金かPayPayだけで、クレジットカードは使えません。

特上重(5,600円)を注文しました。こんなに朝早く来て行列に並ぶことは、もうないだろうと思い、一番上のうな重を選びました。

私の後の番号を持っていた人たちも次々と入店し、1階だけでもおよそ100席ほどある店内はすぐに満席になりました。

そこから待つこと約25分。やっと、うな重がきました!

甘くないタレが好みです

川豊さんの特上うな重です!

さすが特上のうな重です。うなぎがご飯をしっかりと覆っていて、食べごたえがあります。たれは甘すぎず辛すぎず、ちょうど良い味でとてもおいしいです。うなぎはパリッとした焼き加減で、ふわふわしていて、炭火で焼いた香りも最高でした。自分の好みにぴったりの味でした。

参道にもうなぎの香りが充満している。うなぎを焼く様子が参道からも見える

「うなぎの川豊」のお店の前から、うなぎを焼く様子が見えます。もちろん、うなぎのいい香りが参道にも広がっています。

昔からわざとこうしていたかはわかりませんが、この香りは、半径50メートルくらいの集客にとても効果的な方法だな、と思いました。

成田羊羹で「パイ焼き」

成田山新勝寺に参拝した帰りの手土産として、日持ちがよく食べやすい羊羹の人気が昔からありました。

羊羹は仏教の精進料理の1つとして中国から伝わったものです。精進料理とは、仏教の教えに基づき、肉や魚などの動物性の食材を使わない料理のみで作られる料理です。

精進料理は僧侶が修行中に食べる料理ですから、不殺生戒というのはわかるような気がします。

実は、成田山新勝寺の参道にある有名な羊羹屋さんの「米屋本店」に立ち寄りました。そこで羊羹はあまり好きではないので買わずに、裏にあった羊羹資料館を見学しました。

羊羹資料館では、羊羹を作る道具や解説があり、羊羹について学びました。

そのあと、米屋本店の店先で見つけたパイ生地のたい焼きを食べました。羊羹の人気が少し減ってきた中で、時代に合わせて新しい商品を出しているのかもしれません。たい焼き風のパイ焼きは、SNSでも映えそうです。

やっぱり成田山新勝寺の参道に来たら、食べ歩きをしてみたかったんです。

味はどうかというと、パイとあんこの組み合わせも悪くないと思いました。たい焼きならぬ「パイ焼き」という感じですね。

SNS映えするように写真を撮ってみましたが、なんだかイマイチでした。写真の腕をもっと磨かなきゃな、と思いました。


帰りは「成田空港経由」で成田を楽しむ

成田山新勝寺を出たあと、一度成田空港に行って、成田エクスプレスに乗って帰りました。いやぁ、成田エクスプレスに乗るのは久しぶりでした。

海外に行くことはあっても、成田まで来る機会は少なくなりました。これは、羽田発着の国際線が増えたからだと思います。

気づいたら、成田エクスプレスが新型車両になっていました。なんとなくグリーン車に乗ってみたのですが、車内は完全に貸切状態でした。

成田エクスプレスは成田空港を出発すると、次に停まるのは東京駅なので、成田空港を出た時点でグリーン車貸切が確定しました。

こんなことってあるんだな…

成田の市街地から急に農地が車窓に広がる

成田の市街地を出ると、成田エクスプレスの窓から一気に田畑が広がる景色が見えます。車両は新しくなっても、窓から見える景色は変わらず、以前のままでした。

その後、いつもの総武線を通って、東京駅に到着しました。

成田は都内から半日ちょっとで観光できる、良い観光スポットだなと思いました!また行きたいです。

旅行日:2024年9月

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