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仮想世界の始まり 第5話 「法定通貨になった仮想通貨」

前回、貨幣の役割2つを説明した。この回は、貨幣の3つ目の役割と、仮想通貨の可能性について記述していく。

貨幣の役割③:決済機能がある
円は、日本国内の買い物で全て利用できる。国内のお店で、円は使えませんと言われたことはおそらくないだろう。
貨幣が牛肉の世界で体験し、決済機能を実感してみよう。

貨幣が牛肉の世界で休日を過ごす:夜
ディナーの後、2人は予約していたホテルに到着した。
もちろん私は、お金である新鮮なお肉の大きい塊を準備して。

私:『予約していた佐々木です。』
ホテルマン:『本日2名で承っております。』
私:『会計はこちらの新鮮で大きな牛肉で!。お部屋はどちらですか?』
ホテルマン:『申し訳ありません。こちらでは決済できません。』
私:『???。先ほど卸した新鮮な巨大牛肉なのですが。』
ホテルマン:『当ホテルは外資のため、お魚のみの決済になります。』

このように、決済する通貨が異なると私のように最低な1日を過ごすことになる。以上が貨幣の役割3つである。
●価値のものさし
●価値の貯蔵
●決済が可能

では「仮想通貨は通貨なのか?」とあなたが問われたらどのように答えるか?

私の見解は以下である。
仮想通貨によって通貨として適格と不適格な場合に分かれる

仮想通貨は6000種類以上存在している。
技術的にshotaコインを作ろうと思えば、私でも作成可能である。しかし、これは当然通貨として認められない。このような価値のない偽通貨が多く存在している。そのため、詐欺コインと呼ばれるものに投資をして損失を出す人は多くいる。

その結果、仮想通貨=詐欺・無価値・怪しいというイメージがついてしまった。価値のある仮想通貨も存在しているため、一緒くたにするのはもったいない。そこで今回、私が通貨と認識している仮想通貨を2つ紹介する。

①ビットコイン(BTC)
②イーサリアム(ETH)

仮想通貨はデジタルアセットのため数値で表現されている。デジタルウォレットという財布で管理できる。そのため、どの通貨も役割①尺度・貯蔵)は満たしている。そのため、今回は役割③(決済)が可能かの観点で上記を選出した。

【ビットコイン】
ビットコインは金に性質が似ている。デジタルゴールドと呼ばれるビットコインは、まさに資産である。

金とBTC

上記のみの用途であれば、ビットコインは通貨ではないだろう。
私がビットコインを通貨と判断した理由は、2021年9月7日に歴史的な出来ことがあったからだ。
それは、エルサルバドルでビットコインが法定通貨になったことだ。
日本の法定通貨が円からビットコインになることを想像すると驚きだろう。

エルサルバドルは、買い物税金の支払いがビットコインで出来るため、通貨の役割③(決済)を満たすと筆者は考える。

エルサルバドルの法定通貨にビットコインが導入された背景は以下である。価値が不安定であった自国通貨コロンを2001年に放棄し、米ドルを法定通貨として採用した。現在の法定通貨である米ドルは、そのまま法定通貨の地位を維持するため、2つの法定通貨が併存する異例の体制となっている。

仮想通貨のATMが、エルサルバドル国内のショッピングセンターに13台のATMを設置したと報じられた。大統領はATMを200台設置するとしている。

しかし、ビットコインの法定通貨化は、エルサルバドル国内でも否定的な意見がある。エルサルバドル商工会議所の調査によると、回答者の90%以上がビットコイン導入に懐疑的であり、4分の3が引き続きドルを使うと明言している。また、フランシスコ・ガビディア大学の調査では、44%が「仮想通貨の導入により経済が悪化する」と回答した。

ブケレ大統領は、国民の70%に及ぶ銀行口座を持たないアンバンクトを助け、海外で働く国民からの仕送りを受けやすくなる、という経済的な観点からのメリットを強調している。

2021年11月3日現在、エルサルバドルは、68億円で購入したBTCは81億円になっており13億円の利益は、20の学校新設に活用することが報告された。

2021年9月7日のビットコイン価格は539万円であり、2021年11月4日現在、705万円である。今のところ31%価値が上昇している。超短期的にみると円安が進む日本の法定通貨より魅力的だと私は感じる。

次回は通貨としてのイーサリアムをご紹介します。
お楽しみに!

>>第6話:3000億円燃やされた通貨

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