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病弱な吸血鬼の少年と過ごす永遠の最期

サキュバスと吸血鬼のハーフの少年は血を吸うことにより生命を維持し、精液を注がれることで魔力を充填する。
真っ白な吸血鬼。眼は氷のような青みがかった白銀。時折、紅く光る。
その生命は、かつて彼の両親を殺した聖職者により生きるか死ぬかの境界まで奪われた。
聖職者の末裔である青年の両親が事故で亡くなってしまった今、彼の命を繋ぐ者は青年しかいない。
社会から隔絶された館。かつては両親の出す車で通学していたが、今となってはそれすら出来ない。それでも、彼はまだこの館に残っていた。
自ら血を吸うことも出来ず、ナイフで指先を切って与える。性行為をすれば、青年が精液を放出する前に何度も果ててしまう。
青年が居なければ、彼は簡単に死んでしまう。元より、彼はこの世界に「居ない」ことになっているのだ。

彼と過ごす時間の中で、少しずつ関係を変えながら、様々な葛藤を抱く。
彼が選ぶのは、心中か、放棄か、堕落か、束縛か。
終わるまで続く、二人の秘密。
それでも、生きていこうと思えるのなら──……


性行為中に吸血鬼が先にイクと、却って魔力が奪われてしまうので、早急に精液を注いでやらなければならない。それはそれで何度もイかせてしまうことになるが、それはなんか大丈夫らしい。
普段は寸止めプレイみたいな感じになってる。
「イきそう……お願いっ……イかせて……」
仕方なく性器を抜いて、愛液に塗れたそれを彼に咥えさせる。出る寸前になってから再び挿入する。


「まず初めに永遠があって、それは見方によって瞬間に姿を変える。どちらも同じものなんだ。君と僕の時間は、既に永遠だ。君がどんな結末を選んでも、僕はずっとここに居る──……。」
二人の時間は、永遠だから。

時間は二次元的なもので、瞬間は一次元的なもの。実は更に時間(と呼ぶのが正しいのかは分からないが。強いて言えば、「時間を含む、空間を除いた集合」か?)にも無数に次元がある。この世界を創った神は全知全能だから、全ての次元を見通せる、つまり最初は時間は永遠的だった。後に創られた人間は感覚に制限があるために瞬間という概念を生み出した、的な。もちろん神は瞬間も認識しているんだけど、別に意識しないよね的な。

「二人の時間の永遠」は、時間を三次元に引き伸ばしたときに生じるパラレルワールドは無数に存在する、という意味かもしれない。

でも彼にメタ知識は無いので、彼の発言は単純に「僕が今死んでも、僕がここに居たという事実は永遠に残るよね」程度の意味。

20211204


彼の最期を見届けた後、館は「永遠の最期」に囚われる。
屋敷で過ごす青年は、毎晩、彼の最期を見届ける。


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