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感覚の欠如と実感

そこに貴方がいるか
その可能性は同様に確からしい
もしもその中に僕の知る貴方が居なかったとして
そこには「何も無い」という事実が在ったとして
それでも貴方は貴方らしく存在し続ける。
僕は諦める。
僕にはそれを確かめることなんて出来ないから。
貴方が何を知るか、僕は知らない
それでも僕は思う
貴方が僕を知ってるんじゃないかと。
或いは、知らないんじゃないかと。
貴方にとっての僕は存在するか?

共感性の欠如は貴方の存在の不確定を導く。
僕にはどうしようもない非現実感。
そして何故か、それとは対照的に
非現実の存在を実感する。
現実と空想は反転する。

僕は君がそこに居ないことを知っている。
同時に、僕は君が確かに存在することを知っている。
君の中に僕は存在する。
僕の中に君は存在する。
その事実が何よりも愛おしい。

僕にとって、現実よりも確かな、愛しい君。

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