数年間通院していた大学病院で転院する為の紹介状を依頼した時の話
診察室にて、主治医に前回の診察がフラッシュバックして通院が難しく、カウンセラーに相談したら、通院がストレスなら病院を変えた方が良いと言われて、紹介状を出して欲しいと伝えた。(実際は、カウンセリングで僕が「病院は変えず主治医だけ変える」と言って、カウンセラーはそれに相槌を打っていた程度だったが、そう言った方が主治医を傷付けたり、僕が傷付けられるようなことを言われないだろうと思った。)
この病院では宛名の無い紹介状は原則出せず、紹介状を貰う手続きだけして、通院先が決まったら電話すれば良いとのこと。やはりいつまでも病院のシステムが邪魔をしてくる。
会計を済ませて、調剤薬局に来た。
そういえば、会計で紹介状について何も言われなかったし言わなかったので、後でもう一度さっきの病院に行かないと。
主治医から受付に伝えるもんだと思っていたが、そうではないらしい。それに関する説明もほとんど無かったし、やはり不親切だ。
病院に戻ると、文書受付に人が居なかったので、受付に並んで「紹介状が欲しい」と言ったら、
「先生には言いましたか?」
「先程、診察で言いました。」
「お会計のファイルはお持ちですか?」
「先程、会計を済ませました。」
「会計のファイルに申請書を入れて出して下さい」
「会計は先程済ませました」
「(文書受付カウンターを見て)今文書係が席を外しているので、えーと、じゃあ、会計で申請してください。会計で代わりに申請を受け付けます。
ここは診察の受付なので。」
と言われ、隣の会計で「紹介状が欲しい」と伝えたら、
「宛先は決まっていますか?」
「まだです」
「宛先なくても書くよ〜って先生言ってました?」
「宛先が無いと書けないので、後から電話するように言われました。」
「先生と受付、どちらに電話するように言われました?」
「そこまでは聞いていません」
そこで何だか訳の分からないことを色々言われ、
言葉だけじゃ伝わらないと思った僕は、手振りを加えながら
「宛先は後から電話します。今は紹介状を書いてもらう為の申請をしたいんですが」
「こちらで出来ますよ〜」
「今申請したいんですが、書くものはないんですか?」
「コチラで手続きしておくので、(患者が)書くものはありません。受け取り方法はどうしますか?」
「可能であれば郵送でお願いしたいんですが」
「わかりました。宛先(自分の住所)の記入をお願いします。」
書いている途中、どうしてもモヤモヤしたので、手を止めて少し考え、やはりおかしいと思ったから、少し感情を込めて呟いた。
「文書受付は席を外していて、どこに行けば良いか分からなかったから、診察の受付に並んで聞いたというのに、(ただどこで手続き出来るか教えてくれるだけでいいのに)『ここは診察の受付です』(あなたは間違っています、というニュアンスだった)なんて、そんな言い方は無いんじゃないですかね。」
それを聞いた先程の診察の受付係は、全く悪びれる様子無く、コチラを真っ直ぐに見つめて、真顔で「すみませんでした。」と言った。
何を言っても無駄だと思ったので、
「あなたはそうやってお金だけもらってれば良い人なんでしょうね。」
と言った。
自分の住所を書き終えて会計に渡すと、先程とは態度が打って変わって親切になり、何を言っているのかハッキリ分かるようになった。
恐らく、診察の受付が僕に強く当たっているのを見て、僕が(この病院でたまに見かける)「訳の分からない人」だと思って舐めていたんだろう。
文書と切手の料金を支払い、申請の控えをもらった。
「これは、宛先を電話する際に必要で、受け取りは郵送なので、引換券という訳ではないんですよね?」
「そうです。紹介状が届いたら、破棄して構いません。」
少なくとも僕の通っていた大学病院は、「研究の為の施設」としての役割がメインで、少なくとも患者が精神病院に求めているものではないな、と感じた。