和菓子、和装、和ろうそく…東海エリアで「和」の文化を再発見!
和食や和服…日本文化にまつわる言葉には「和」が付くことが多いですよね。かつての中国において日本は「倭」と呼ばれていましたが、やがて日本の人々に「和」と差し替えられるようになったのだとか。「和」という漢字からは、優しさや美しさを感じられますね。
ということで今回は、大ナゴヤツアーズの10月ツアーの中から「和」の付くアレコレをピックアップしてみました! あらためて、日本文化の幅広さを感じてみてください。
茶の湯文化から栄えた“和菓子処”名古屋
名古屋は実は和菓子処。江戸時代、尾張藩の歴代藩主は茶の湯をおおいに愛し、次第に庶民の間にも“いっぷく”の習慣が浸透しました。それに伴い、お茶うけとなる菓子づくりも盛んに。現在も、市内にはたくさんの和菓子店があります。
<『東海の和菓子名店』著者と一緒に、和菓子名店めぐり>
和菓子名店めぐりツアーでは、『東海の和菓子名店』など名古屋の食や文化に関する著作を多数執筆するフリーライター・大竹敏之さんがみなさんをご案内します。
茶席に欠かせない干菓子、名古屋名物のういろう、お土産の大定番・えびせんべいと、種類の異なる和菓子を看板商品とする老舗、名店を買い回り。厨房の見学やできたての逸品の試食もできるかも?
「栗きんとん」といえば、どっち?
「栗きんとん」と聞くと、みなさんはどんな食べ物を想像しますか?
栗きんとんは、関東などでは一般的に「おせち料理」として認識されていますが、東濃エリアを中心とした岐阜県近郊では、栗の形にかたどられた「和菓子」のことを指します。地域によって、イメージするものが違うのですね。ちなみに、和菓子の栗きんとんは中津川市が発祥といわれています。
<職人さんに教わりながら、栗きんとんを手作り!>
秋になると、名古屋の和菓子店でもよく栗きんとんを見かけます。港区の老舗和菓子店「桔梗園」もそのひとつ。なるべく機械を使用しない、手づくりの職人技で丁寧な和菓子づくりをしています。
栗きんとんづくりツアーでは、桔梗園5代目の水谷光貴さんに教わりながら、蒸したての旬の栗剥きから茶巾絞りで形を整えるところまでを体験。好みが分かれますが、バーナーで焦がした栗きんとんもまた格別です!
日本文化の代表的存在「和服」と「着物」
西洋の衣服「洋服」と呼び分けるために生まれた、「和服」という言葉。和服を身につけた装いのことを「和装」ともいいますね。和服・和装には、一般的な着物だけでなく、浴衣や十二単なども含まれています。
ヨーロッパでは和服全般=「kimono」として呼称が浸透しているそう。さらには、kimonoの派生語として、“着物姿の”という意味の「kimonoed」という単語も生まれているのだとか。
<風情ある城下町で、着物の着付けに挑戦!>
岐阜県恵那市岩村町の城下町で開催する秋の着物デビューツアーでは、着物や日本の文化を広める活動をしている秋田桃子さんをガイドに迎えます。「着物に興味はあるけれど、なかなか踏み出せない」方に向けて(もちろんそうじゃない方も!)、着付け講座を開催。
はじめに、着物の文化的背景や魅力、柄の意味などのお話を聞き、数十着の着物と帯の中から好みのものを選んでいただきます。そして、選んだ着物を一人で着られるようになるまでみっちりと着付けを伝授します。最後は、岩村の城下町を少しだけ着物でお散歩しましょう!
愛知県岡崎市は「和ろうそく」の産地!
和紙や和傘など、名前に「和」の付く伝統工芸品は全国各地にありますが、愛知県岡崎市は「和ろうそく」の産地として知られます。岡崎は古くから寺院が多かったため、仏事に欠かせないものとして生産が拡大したのだそう。
和ろうそくって、洋ローソク(キャンドル)と何が違うの? と疑問に思う人もいるかもしれません。まず、大きく異なるのが原材料。洋ローソクは石油から採れるパラフィンという物質から作られるのに対し、和ろうそくは植物性の蝋を使っています。一本一本、手作業で製造している点も特徴です。
また、炎の揺れ方にも違いがあるんです。風がなくても独特のゆらめきを見せる和ろうそくは、神秘的な何かを感じさせてくれます。
<江戸時代から続く老舗の「磯部ろうそく店」へ>
岡崎で300年以上の歴史を持つ「磯部ろうそく店」で開催するツアーでは、和ろうそくの魅力にたっぷり2時間浸ることができます。暗闇の中で独特の揺らめく蝋光をじっくりと鑑賞していただいたり、工房で実際に作っているところを見せていただいたり、絵付け体験をさせていただいたり…。時には電球を消して、和ろうそくに火を灯す時間をつくってみませんか。
今回は「和」の付く言葉に限定してご紹介しましたが、大ナゴヤツアーズでは他にも日本文化に関連するツアーをたくさんご用意しています。ぜひ、公式サイトから気になるツアーを探してみてくださいね。