劇場版炎の天狐トチオンガーセブン 閻魔堂!地獄の決戦!あらすじ&感想(バレあり)
2020年2月にTJOY長岡の2番スクリーンにて鑑賞
○あらすじ○
柏崎では謎の殺人事件が多発していた。
謎を追う地元情報誌の女記者は怪人と戦うヒーローと出会う。
彼がこの地にやってきたのはとある理由があった・・・
ご当地新潟のローカルヒーロー「トチオンガーセブン」のTVシリーズに続く劇場版というこの作品。
主に出身地である長岡市を舞台にしていたTVシリーズに対して柏崎という新しい土地を舞台に新怪人、新ヒロインの出番も見どころの一つ。
○感想○
劇場版の看板だけどなんと画角が4:3!画質も意図的に落としてある。素材は4Kらしいのでもったいない。
コンセプト的にはある意味正解なんだけどTVと違う画面作りも劇場版の見どころだと思うのでここは保留ポイント。
ストーリー的には特にひねったところは少なく、怪人が出る→トチオンガーセブンが戦う→人間ドラマ→怪人が出る・・・の繰り返しで最後には勝利してそして去ってゆくという手堅い作り。
殺陣は飽きない程度に見せてくれるし弾着こそ無いもののきちんとトドメの演出もあってポイントは押さえてる。
オロチの復活の前フリがあるんだけど負の感情の酒は新怪人が吸収してしまうので巨大戦はなし。
どんでん返し的なオチもあるんだけどエンドロール前に見せても良かったのでは?という感じ。
閻魔堂やえちゴンがタイアップでよく映るのだけど閻魔様の不在を突いて怪人が暴れ出したり、えちゴンに化けた怪人が子どもを襲ったりと良い扱いじゃない上に特にフォローが入らないのも気になった。
トークショーで子どもに見てもらいたいという割に死者の表現とかがけっこうエグくて現代(のヒーロー番組)的ではない。
怪人が気持ち悪いのはOKだけど市井の犠牲者の人の表現は現代の基準にしたほうが広く普及するためにはこだわりを捨てる必要があるように感じた。まあこういう部分こそ見せたいところだったりするんだろうけどね・・・
原作者が自分自身で企画から主演、スーツアクターまでこなしたり
レジェンドキャスト・スタッフを招聘したりと低予算ながら頑張っているとは思うし地元のロケ地の風景などを作品として残すのは意義があると思うけどその枠の中で終始してしまっているのは惜しい。
○私ならこうする
一度怪人に破れたトチオンガーが少年の言葉で奮起するところまではわかるんだけど特別に修行をしたりパワーアップアイテムを入手したり特訓したりするシーンなどが無いので怪人の強さがそのまま再戦で勝てる理由が弱い。
アイテムはともかく途中まで不在だった閻魔様が何らかの助け舟を出してそれがきっかけになるとか
怪人の正体である○○の癖や仕草に共通点があってそこが突破口になるなど何かギミックが欲しかった。
閻魔様が戻ってきて浄玻璃の鏡で怪人を写すと正体が暴かれ動揺して隙ができるとかは戦闘の流れの中で出来たはず。
エンドロール後でその後の鬼の様子よりも柏崎に平和が戻ったのかどうか
ミッチーを失ったことに対して小太郎はどう折り合いをつけたのかなどを回収してほしかったかな。
トークショーによるとヒーロー版の「男はつらいよ」をやるつもりだったので新ヒロインを出すというのはわかるんだけど犠牲にしちゃうのは少し考えてしまう。
○まとめ
怪人役の青柳さんの熱演が光ります。
他のレジェンドは登場が短すぎて評価しようが無いです。
好きなジャンルだけに辛口になってしまいましたがプロジェクトそのものは好きで応援しています。
次回作も構想があるようなので新作にも期待!