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「日本の巨大ロボット群像」展@神奈川会場
公式
横須賀美術館
行ってきました。
京急の馬堀海岸駅から京急バス観音崎行きで約10分、「ラビスタ観音崎・横須賀美術館」バス停から徒歩約100mで到着です。
横須賀美術館は初めての来訪。
一般の当日券は1,300円で、そのまま常設展も鑑賞出来ます。
冒頭は主催者のあいさつから始まって実際に各地に建造されている1/1のロボット立像の紹介
横浜のガンダム、稲城のスコープドッグ、スカイツリーのVF-25F、イベントのパトレイバーTNGなどは動画で紹介
そこから鉄人28号の時代ごとの変遷を題にざっくりと日本のロボットアニメ史を傍観
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この展示会を通じてアニメの中のロボットはいかにしてリアリティ(現実感)を獲得していったのか?という話が始まりまして、第1部のテーマは「メカニズム」
鉄人のリモコン型に対してマジンガーの搭乗型という発明とスクランダーやジェットパイルダーに代表されるパワーアップ展開のイベント性
ゲッターロボで変形と合体が導入され
おもちゃメーカーのギミックデザインによって立体で再現可能な鋼鉄ジーグとライディーンが登場
更にそれらの到達点としてコン・バトラーVが現れるという教科書どおりの紹介
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第2部は「大きさ」
身長57m体重550tのコンバトラーから数年でモビルスーツの18mという人間キャラクターとの対比が演出の肝になるサイズが主流に
更にガンダムをきっかけにリアルロボットという概念が確立してきて戦闘ヘリのようなコクピットのコンバットアーマー(ダグラム)、軍用ジープのようなアーマードトルーパー(ボトムズ)、バイクが変形するガーランド(メガゾーン23)というようにロボットの小型化が続きます。
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ここでガンダムを始めとするSFロボットアニメに大きな影響を与えたのが「スタジオぬえ」だったというトピックが差し込まれます。
ヤマトのパース図やマジンガーの透視図、実際にデザインワークスとして取り組まれたマクロスの一連のメカなどを通じてアニメーションのメカデザインに現実的な機能性や構造を持ち込んだことが革新的だったというお話
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第3部は「内部構造」
マジンガーのエンディングアニメやガンプラのメカニックモデルは精緻ではあるもののあくまで雰囲気であり、必ずしも機能と見た目が一致しているものではなかったのですが、永野護という才能によって立体としても成立するメカのデザインがエルガイムの時代に出来上がったよというコーナー。
この切り口は面白かったのでなかなか良かったです
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永野護「DESIGNS」展のチラシもありました(所沢市のEJアニメミュージアムで開催中)
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第4部は新しい時代へ…という感じなんですがここはちょっと(だいぶ)不完全燃焼だったかな
論調としては90年代のメカは再びスーパー系になりましたけどちゃんと進化してますみたいな感じなんですけど
90年代の代表的なアニメであるエヴァがまるっと抜けているのはどうなんでしょう
いやエヴァは人造人間だからロボじゃないってのはわかるんですけど
ジャンルとしてはロボアニメの範疇で扱っても良いはずで
秘密基地としての第三新東京市とか
陽電子砲を撃つために日本中の電力を集めるディテールの細かさとか
ロボの中身が話の中核になるストーリーとか今までの流れを全部受け継いでる格好のテキストだと思うんですけど完全にスルーでちょっと拍子抜けしました
あと大きさの話をするなら小型化が進んでいよいよ人間と同じ大きさにまでなったメダロットとか
ロボットアニメの系譜はホビーアニメに受け継がれたってことでダンボール戦記を出すとか
コンピューターの発達でゲームに舞台を移したとかでバーチャロンやアーマードコアを紹介したりとかしても良かったんじゃないかなと思いました(バーチャロンはインタビューで言及あり)
あと実写トランスフォーマーとかボルテスVレガシーとか出して日本のロボットが世界にも!みたいなのでも良かったかもしれない
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貴重な資料もありましたし巨大壁画の迫力も凄いんですけど、後半のまとめ方がちょっと違うかなーという感じでやや物足りないと感じてしまいました。
これに続く00年代以降は「バリエーション」や「カスタマイズ」っていう明確な新要素があるんでそこら辺を紹介してほしかったなーという気持ち
70~80年代は展示も充実していて進化がわかりやすかっただけに惜しいなと思いました
オタクなのでついあれが無いなとかこの話するならそれも飾ったほうがいいんじゃない?とか考えてしまうんですが、あまり古いロボットアニメに詳しくなくてこれから70~80年代頃のロボットアニメの進化の「さわり」が知りたいなという方には良いと思います
オススメ度★★★☆☆~★★★★☆