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ジーパン革命

自分の好きな物の一つに、服がある。

決して派手な格好がしたいだとか、高級なブランドで身を固めたいわけではない。

自分が手の届く範囲で、心が動いたもの着こなしたいのだ。

服は私にとって世間から身を守る鎧であり、身を隠すための迷彩であり、今までの自分が知らなかった新しい世界への扉の鍵でもある。

服が好きになったのは小学5年生の頃。
太っていた私は自分の見た目が嫌いだった。そんなある日、三歳上の兄の影響でリーバイスのジーパンを親に買ってもらったのだ。

初めて履いた時はとくに何も感じなかった。
しかし、翌日学校に履いて行くとクラスメイトから良いジーパンだと誉められたのだ。

「良いじゃん!」

今までサイズの小さい黒いジャージをベジータの戦闘服のようにピチピチで着ていたので、店員さんに長時間かけて選んでもらった程よいサイズ感のそのジーパンはクラスメイトにもウケが良かった。

外見を言われる際に太ってると馬鹿にされることがあっても、褒められたことはない。

コンプレックスが反転したあの体験は私にとって革命的な出来事で、20年以上経った今も覚えている。

親に買ってもらった服が私に自信をくれたのだ。

だから、自分の子どもにもそういった出会いをさせてやりたいと思う。

偶然の出会いが、子どもにどう影響するかわからない。

少なくても私はそのジーパン革命から少しだけ容姿に自信が持てて、クラスメイトとより話すようになった。

オシャレでいれば、同じく服が好きなクラスメイトと仲良くなれた。

見た目で何となく気が合いそうな人がわかるようになった。

もちろんみんながみんな見た目で判断してるわけではない。

ただ、しっかり靴を磨いてる人や、こだわりを感じる人は物を大事にしていることが見た目でわかるのだ。

私はまだまだそういった知識があるわけでは決してないが、知ってるブランドや挑戦したい着こなしをしてる人、そして服を大事にしている人に好感を持ってしまう。

そう、あの日ジーパンを買ってもらわなかったらそんな世界は知らなかったかもしれない。

私はファッションについて特別詳しいわけでもなく、そういった仕事をしてるわけではない。
しかし、服が好きなのだ。

とくにアメカジが好きで、無骨で頑丈な作りのものが大好きだ。

兄弟が私を入れて三人いるがだいたい似たようなものが好きで、ロッキーマウンテンのダウンベストを三人とも持っているぐらいだ。

私にとって服はただの道具ではなくて、家族や友人と共有する楽しみになっているのだ。

もちろん、本人の好きにさせるが息子にも何か楽しめるような服を買ってあげたいと思う。

いまは赤ちゃんなので、まだジーパンは履けないがいつか着させたい。

こう考えると、子どもの成長をより楽しみに感じる。

ちなみに、子どもコーディネートでは義母からいただいた牛と牛乳瓶が描かれた下着を着せるのが好きだ。

この子らしい服装だと思う。

たくさん飲んで、大きくなったらお父さんと服を見に行こうな!

オラわくわくすっぞ!!

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