アラフォーの手習い~チェロ6~
今日の手習いは予想を飛び越えて新しいこと2つに挑戦した。
前回の授業の最後、楽譜の予習だけでもよいと先生が言っていたので、楽譜が読めない私は、音符に読み方をふって今回の手習いに挑んだ。
その予習の成果を生かせたのは10秒だけ。すぐに音符の読み方が書いていないページへと先生は進んでいく。
毎度五線譜の数を数えていかないと音符の音が分からない私は一瞬でパニックになる。それを先生は知ってか知らずか、音符を読んでくれる。どの弦を押さえるかも言ってくれる。ありがとう先生。
今日デビューしたこと1
「一本の弦を押さえていた指を、隣の弦へ乗り換えをする」
出た、雑技団と思った。最近は一番初め人差し指で押さえた時の音は合うようになってきた。しかしまだ、弾いているうちに指が下がってきて音がずれていく。それを隣の弦へ早業で移動するとは。
1回だけできた。
今日デビューしたこと2
「スラ―」
にっこりマークの目を大きくした感じの記号で、滑らかに弾くらしい。右手の弦はいつも一音ごとに左右に動かしていたのが、スラーの間だけは同じ方向に動かし続けて左手の指で音を変えていくとのこと。
先生がお手本でスラーがあるとき、ないときを弾いてくれた。曲の雰囲気が全然違う。びっくりした。ピアノを習っていた時も「スラーは滑らかに」と言われたが、あるときとないときの弾き方の違いも音の違いも全然分からなかった。なのに、チェロは551の「あるとき」「ないとき」並みに全然違う。
先生は何回も551を表現してくれた。本当にスラーがあると滑らかになる。スラーの威力を思い知った。
ただ、自分で弾いてみるとなると話は違った。「歓びのうた」で練習をすることになったが、癖で一音ずつ右手の弦を左右に動かしてしまう。何回もやり直し、最後に何とかできた。
30分の手習いの中で音符が読めない私に、先生は次々に挑戦を突き付けてくる。せっかちなんだろうか。まぁいい。挑んでみる。
プロになるわけでもないのに、アラフォーになって何を今更チェロを習い始めるんだと思われるかもしれない。
この2日間で次年度の仕事の持ち分で上司と激しいやりとり、いや上司の一人炎上劇をぶつけられていた。勝ち取りはしたけど、私は謙虚なので自分の思い通りに動かしたことが、果たして自分の為になるのか、今後の自分にとって良い結果となるのかということも常に考える。無理をしてでも頑張るときと、引くときどのタイミングであるかを見計らう。ちなみに私は組織のために基準ではなく、自分のために基準で考える。そんな戦い疲れと迷いや不安もある中で、手習いの30分間が頭の切り替えと、30分間だけが安心できた時間となった。
チェロの予習や練習が負担になったら、やめるかもしれないけれど、今は自分にとって良い時間になっているので、まだ続ける。先生の無茶ぶりにも挑んでいく。