チェロ 苛立ちを予見する
今日から新しい所に突入。
プライベートにかなり時間があるので、教本も課題曲もしっかり見た。
音符の読み方も書いたし、指番号も書いた。
今まで習った指番号とは違う番号がすでに教本に書かれていたので、きっとまた指を伸ばしたり、位置をずらしたりして弾くんだろうなと予測までしていった。
いざ授業。
ウォーミングアップでは久しぶりに第四ポジションを弾いた。
久しぶり過ぎて音が捉えられず、先生が苛立ってきているのが分かる。
音がずれてると言われながら、ウォーミングアップ後は、指の位置をずらす弾き方を初めて習う。
第一ポジションで4番目の小指で押さえて弾いていた音を1番目の人差し指で弾くという技だった。
「これ第三ポジションっていうんだけどね」
と先生がさらっと言う。
『これが噂の⁉』と私は習えたことが少し嬉しくなった。
ただ、これまた弦を見ずに第一ポジションから第三ポジションへ移動せよと言う。
移動させる位置が分からなさ過ぎて、ちらちら弦を見てしまう。
「弦を見ないで」
と言われる。
数回練習するけれど、自分が思っているより左手の位置を下にしすぎているよう。そして元の第一ポジションの位置にも戻せない。
先生が
「さっきと同じこと繰り返している」
と苛立ちを抑えたように言う。
皆、一回でポジション移動できちゃうの?
先生、私今回第三ポジション移動初めて習うよ
と思いながら、先生の苛立ちを見て笑けてきてしまった。
苛立たせるだろうなぁと思っていたポイントで、案の定先生が苛立ってきたからだ。
これまでは、先生怒っているなぁ~と思いながら、身を縮こませながら授業を受けてきた。1年半以上の付き合いで、先生が切れるポイントが分かってきたようだ。
あぁ先生、今から苛立つだろうなというのが見えてくる。
でも今回このポジション移動は初めて習ったから、先生ここは苛立つところじゃないと思うよ。
そう思ったら先生の声を聞きながら、ふっと笑ってしまった上に、苛立ち始めた先生へのツッコミとして、「違う、そうじゃない」という鈴木雅之さんの歌のフレーズが頭の中を流れてきてしまった。
マスクをしていてよかった。
そんな自分にも「違う、今この歌流すときじゃない」と思っていた。
こんなところが先生の苛立ちポイントかしら。