見出し画像

アラフォーの手習い~チェロ5~

5回目の手習い。今週は楽譜を見直したりする時間もなく、1週間ぶりの教科書オープンとなった。

今回の手習いの結果は、『マスオさんの音を奏でる補助輪付きの自転車に乗っている5歳』という感じがした。


手習いの中で、課題が3つあることが分かった。

1つ目、左手の指を広げる幅が狭いため、指の位置と本来出さなければならない音と合致した音が出ない。

2つ目、弦を押さえる左手指の力が弱い。

3つ目、左手の指を押さえることを頑張ると、弦を動かす右腕が止まる。

これにより、私は常にマスオさんの音を奏でていた。

30分の間にこの3つの課題が明確になり、それぞれに対策を立て、先生と試行錯誤の挑戦をした。


1つ目に関して。指の位置があまりにもずれるので、先生がチェロに指で押さえる位置を鉛筆で書いてくれた。先生はチェロの弦を指で軽くはじきながら、左手の指を押さえる位置を明確にしていく。その姿を見ながら、

『先生、やはり絶対音感をお持ちなんですね!』

『鉛筆がすぐに出てくるとは、これはのだめカンタービレの千秋ではないですか!やはり音楽の世界では鉛筆が必須なんですね!』

と私は考えていた。また、楽譜の音符を読み上げる先生はまたきちんと音が取れている。先生はチェロだけでなく、歌も上手いんだなぁ。

先生が、チェロに指の位置を書いてくれたのはいいが、私がチェロを抱えたときには、その目安の印は全く見えない。。。とにかく、思っている以上に指を広げなければならないこと、普段の生活でそんなに広げないので、痛し。。。


2つ目は、先生もようやく私がやけに指で押さえる力が弱いことに気づいた。しっかり押さえることができないとずっとマスオさんの音を奏でてしまう。

見かねて、先生が私の右腕の代わりに弦を弾き、私が左手の指だけを頑張るという練習を行った。初めはきちんと押さえられていなかったので、マスオさんの音が出てきた。

安心した。なんだ私だけじゃなかったんだ。先生が奏でてもマスオさんになるんだ。安心したので、意識してしっかり弦を押さえると、指にジンジンするぐらい弦の振動が伝わってきた。

『あっ本当はチェロを弾くとこんな感じなんだ』という感覚を体感することができた。意識してしっかり弦を押さえたので指がつりそう。。。


うーん、これはまさに補助輪つきの自転車で自転車に乗る感覚を体得しようとしている状況なんじゃないか⁉


3つ目。私はすべての音を一拍ずつ奏でてしまう。理由は前回の手習いで述べたとおりだが、2つ目の課題ともやはり関連がある。

2つ目の課題クリアを心に誓い、変な音が出ていてもスムーズに右腕で弦を動かす練習をすればよいのかと思い、やってみた。

結果、音はマスオさんだけど、先生は「そーそー、できてるよ!」と褒めてくれた。褒めたついでに、私が右腕で弦を動かしながら、先生も弦を動かすことを手伝う。

うーむ、複雑な気分ではあるが、チェロを弾く感覚が身についていないので仕方がない。確かに補助輪(先生のお手伝い)があった方が、その感覚が理解できる気がする。

そして、2回目に曲を弾く時は補助輪をなくし、最後までマスオさんながらに弾きあげた。


少しだけチェロを弾くという感覚とコツがわかった気がする。でもまだまだ練習が必要だ!


これにて30分の手習いが終了。先生からは

「うん、これで次の曲に行けるね!」


いや、絶対違うやろ。無理やろ。。。


最後に私はようやく長く心にしまっていた思いを先生に打ち明けた。

「先生、家には楽器がありません。」

「いいよ。楽譜見てくるだけでもいいから!」


なぁんだ。それならよかった。ほっとした。そうだよな。楽器弾く以前にヘ音記号のついた楽譜読むの苦手だもんな。楽譜の♩を読む予習なら私にもできそうだ。


次回は、補助輪(先生の手伝い)の回数を減らし、よろよろしながら自転車に乗ることを目指そう。





いいなと思ったら応援しよう!