一進一退でも前進
二週間ぶりのチェロ。今月は三回なので、今週から毎週ある。
嬉しい。とても嬉しい。婚活で気持ちがしんどかったので、早くチェロに行きたいなぁと思っていたから。今のところ心の安全地帯。
今週は熱中症をやってしまい、二日間毎日夜八時には寝る生活を送っていた。その結果婚活ではろくにメールの返事もせずにいたら振られた。そして楽譜も見る間なくお稽古二週間ぶりのため、左指を弦に置く位置が訳わからないことになっていた。
いつもの左指の練習から始めるが、音符と左指と弦の位置のトリプルワークが一致しないので毎回毎回つっかえる。
見かねた先生が、
「間違えないように弾くことも大切だけど、間違えてもいいからスムーズに弾くことも大切だよ。」
と軽くイラッが入りましたか?ぐらいの口調でおっしゃる。
次に、左手の弦の乗り換え?Ⅰ弦からⅡ弦へ移らないといけないときも、乗り換えずそのまま弾き続け、思ったより高音を奏でて驚くということを三回ほど繰り返す。
先生も苦笑い。
「♪の位置が低くなると、弦も移らないといけなくなるんだよ」
と言われる。
わかっちゃいるけど。音符の位置の視覚的確認と弦を乗り換える脳の判断・動作指令がまだ一致しない。
練習本では、ちゃんと♪の読み方を書く予習はしている。ただ予習の段階で音符を読み間違えていることが発覚して以来、弾く前に先生のチェックが入ることが恒例になった。
「ちゃんと音符の読み方は合ってるよー。でも音符が指す指の位置はわかる?」と聞かれる。
分かるわけないやん。お互い苦笑い。
『今後音符の読み方の他に、指と弦の番号も予習してくる!』
暗黙で先生と分かち合った。
指の動きを練習した後は、「子守歌」の練習。
結局、弾くたびに私の課題が浮かび上がる。
この曲は、端っこの一番細い弦を弾くことが多いけれど、このときは左指の弦を押さえるのは何とかできるのに、右手の弓を動かすことが苦手だと分かった。
先生曰く、「左手の指の動きが入ると、右手の弓を動かし忘れる人が多いから、右の弓の動かし方をちゃんと覚えておく必要があるんだよ」
そして太い弦はまだ弓を動かすことはできるのに、左手特に小指が全く弦を押さえられていない、力がいまだに弱すぎることもばれる。そして、左手の指の幅が徐々に狭くなっていく。
本当は今回で「子守歌」は卒業して、次の曲に行けるはずだった。
先生は
「大丈夫そうだったら、次に行くけど、どうする?」と聞いてくれた。
どうすっころんでも大丈夫ちゃうやろ、子守歌やのに寝られへんわと思うので、「大丈夫ではないので、もう一回します」と答えた。
授業の最後にちゃんと音が出ない理由を先生が全部挙げてくれた。
多すぎて覚えられなかった。