読書感想~森田療法~

■今回読んだ本


■感想

自分のことが書いてある一冊だった。
だから読んでいて辛くもあり、楽しくもあった。
そして、たくさんの気づきが得られた。

不安や葛藤を取り除くのではなく、不安や葛藤を抱えるのは人間として当然であるという認識のもと、自分が生きたい方向に進む。
自分にとって目から鱗だった。
これまでは、不安や葛藤を取り除こうとしていた。
でも、それらを持っているのは人間として当たり前であり、それらを抱えたまま取り除かず、苦しいのは重々承知のもと行動に移していく。
最初は苦しいが、経験や気づきを経て苦しさは和らいでいく。

不安や葛藤が起こるのは、自分にとって当然のことであり、それを取り除こうとしない。


神経質(症)者は人並以上に観念的な人が多いので、物事を考え尽してからでないと、行動に踏み切ろうとしない傾向がある。「石橋を叩いて渡る」という諺があるが、神経質(症)者は石橋を叩きながらそれを渡ろうとしない人が多いのである。彼らはその橋を本当に確かなものであるかどうかがわからないから渡れないという。彼らは安全で確実な結論を得ようとする。
しかし、〝不条理〟のただなかに生きている人間の前には、不安を伴わない確実な結論などは存在しない。我々の日常行動の中では、絶えずそれをやってみなければ、Aの目が出るかBの目が出るかわからないような事態が眼前に立ちはだかり、我々は行動を通してそうした事態に賭けていかなければならないのである。

僕は、賭けることが怖い。
失敗したら嫌だなって思う。
でも、人生とは賭けの連続なのだ。
それに今更ながら気づいた。

賭けられないのは、不安や葛藤をゼロにしてから行動に移したいと思っているからだ。
でも、不安や葛藤がゼロになることはあり得ない。だから、何も行動できないのである。

もちろん、賭けない人生もそれはそれでありだ。
でも、自分はそうやって生きていきたいのか?
いや、賭ける人生がいい。
この本で何度も出てくる、「あるがまま」に生きるとは、人間としての欲望に従って生きていくということ。
これからは沢山賭けていこうと思った。

教条主義的な発想「こうあるべき」「〜しなければならない」という最大の敵。
これと僕は共存しつつも、人生の中で何度も勝っていかなければならない。
死ぬまで。
慣れたら勝手に勝てるようになるらしい。

目の前のバイトに取り組もう。その決心がさらに固くなった。


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