Vol.8 エベレスト冒険談を綴ったタブロイド誌「Remember EVEREST!」
クリエイティブにまつわるトピックスや、ユニークなソリューションをクリエイター目線でご紹介する「ユニクリ!」。前回の「富士山頂からお送りした暑中見舞い」に続き山シリーズです!
今回は、エベレストに登頂したことのある私、伊藤とKoguのアートディレクター桜沢さんの二人で制作したタブロイド誌「Remember EVEREST!」のクリエイティブについてご紹介します。
エベレストに登ったコピーライター
実は私、伊藤は2018年5月17日に世界最高峰の山であるエベレストの登頂(標高8,848m)を果たしました。
そのことがきっかけで昨年、 日本三大広告賞の一つACCが主催する個性ある若手クリエイターに光を当てる番組『YOUNG TALENT SHOWCASE〜こんな若手がいたなんて〜』にエベレストコピーライター”として出演。
この放送を見てくれていたKoguのアートディレクター桜沢さんと会った際に「エベレストにまつわる何かを作りたいね!」と意気投合!どんどん話が広がっていき進めていった結果、エベレスト登頂までの冒険談を綴ったタブロイド誌「Remember EVEREST!」を制作することになりました。
広告代理店がエベレストに挑戦?
―「勇気を持って最初の一歩を踏み出せば、人生には新しい感動が生まれる」 ―
実は、弊社の会長である石川和則は、広告会社を経営する傍ら、世界の秘境を巡ってきた冒険家。2012年には63歳で北極点・南極点に歩いて到達、念願のPole to Poleを達成しています。
石川は自らの冒険を通じて知った、世界の広さ、大自然の偉大さ、友情の大切さ、人生の豊かさ、さらに困難を乗り越えることで得られた感動をグループの仲間に伝えたいと強く思い、グループ創立50周年記念事業の一つとして、8年を掛けて社員の足で世界七大陸最高峰に登頂する『セブンサミッツ・プロジェクト』を発足。全社員から有志を募りました。
2012年8月には、プロジェクトの第一弾として南米最高峰キリマンジャロに挑戦し、女性社員6名が登頂。これを皮切りに、毎年各大陸の最高峰に挑み、一人もリタイアすることなく全員登頂を果たしていきます。
そして、2018年5月17日、最終となる第7弾の挑戦で、私を含む男性社員3名が世界最高峰エベレストの頂に立ち、“世界七大陸最高峰の完全登頂”を達成することができました。
エベレスト冒険談を綴ったタブロイド誌「Remember EVEREST!」
この時の2ヶ月間にもおよぶエベレストの冒険談を綴ったタブロイド誌「Remember EVEREST!」を2024年9月に出版しました。
クリエイティブへのこだわり3点
1,エベレストの規模感が伝わるサイズ
“世界最高峰の規模をひと目で体感してほしい”
この想いから、B4サイズの大判タブロイドを制作しました。
1ページ目をめくると、見開きで現れる圧倒的スケールのエベレスト。
数百メートルも続く、辺り一面が大雪に囲まれた狭き道、強風で雪が吹き飛び、岩肌が剥き出しになっている黒い山頂からは、人を寄せ付けない大自然のオーラを感じます。
それをスマホの画面では決して味わえない、見た人を引き込む表現にするため大判タブロイドを採用。実際に、手に取っていただいた方々が表紙をめくり「おぉ」と感嘆の息をもらしていたのをみて「間違っていなかった!」と感じました。
2,盛りだくさんの冒険談
桜沢さんとの打ち合わせ中、「高度順応って何ですか?」「遠征期間が2ヶ月もあるんですか?」「エベレスト専用の装備なんてあるんですね!」といった、率直な質問や感想に驚いたことがあります。エベレストがどれほど特別な環境で、ほかの山々と異なる行程で登山するのかを忘れてしまっていたからです。そのことに気付き、これらの情報をギュッと詰め込めるページ構成にしようと考えました。
もともと“タブロイド(tabloid)”は、新聞の記事を要約したものが最初と言われており、「濃縮された形」の意。
打ち合わせの内容とも合致することから“エベレスト冒険談”や“エベレストってどんな場所?”など読みごたえのある盛りだくさんのコンテンツに仕上げています。
3,ユニークなコンテンツ
ガイドさんや漫画家さんにも協力いただき、“プロガイドの視点からみたエベレスト”や“エベレスト漫画”などユニークなコンテンツも掲載!
・ユニークコンテンツ① あなたにとってエベレストとは?
エベレスト登山のガイドとして引率いただいた日本を代表する2名のプロガイドさんに「あなたにとってエベレストとは?」というテーマに寄稿いただきました。登山初心者の私からみたエベレストとプロの登山家からみるエベレストを知ることができます。
・ユニークコンテンツ② エベレスト漫画
私が実際に経験した“高度順応の体験談”をイラストレーターの沼田光太郎さんに漫画にしていただきました。ユーモアある独自のタッチで描かれるイラストは、情報量が多いタブロイドの中でもインパクト大!活字に疲れた時の癒やしとしてもお楽しみいただけます。
もっと聞きたい!クリエイティブの話
このnoteを呼んでいただき、ちょっとでも「欲しい!」「読んでみたい!」と思っていただいた方には「Remember EVEREST!」を無料でお送りしますので、ぜひ伊藤(t.ito@dailysports.co.jp)までご連絡ください!
ユニクリ!では、今後もこのようなクリエイティブにまつわるトピックスや、ユニークなソリューションをクリエイター目線でご紹介していきます。
来月もお楽しみに!
スタッフリストーーーーーー
企画・制作:伊藤孝浩・桜沢敬樹(Kogu)
ライティング:伊藤孝浩
アートディレクター・デザイン:桜沢敬樹
写真:倉岡裕之・DACグループ・伊藤孝浩
イラスト:せぬまゆず( P.07-08,P10 )、山本彩芽( P.06 )
漫画:沼田光太郎( P.09 )
スペシャルサンクス:倉岡裕之、貫田宗男、中島健郎、DAC グループ、前山敏行、 上山弘平、長浜優奈、クロセシンゴ
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ライティング/コピーライター 伊藤
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