離婚までの物語〜出会い、その後③〜
「○○!今日誕生日だったよな!!みんなで焼肉行こうぜ!!」
「ごめん。今日誕生日だけど普通にバイトなんだよね。」
「まじ!?バイト終わる時間も遅いんだよな??」
「そうなんだよね。せっかくなのにほんとにごめん。」
「じゃあ日にち変えて焼肉行こうぜ!俺の誕生日の時もお祝いしてくれたじゃん!」
「ほんとに!?ありがとう!楽しみにしとく!」
ありがたいことに、大学の友達が私の誕生日を覚えていてくれたみたいでした。
バイト終わってから彼女と昨日した約束があるし…。
ごめん…。
でも終わる時間はほんとに遅いし…。
その日の大学の授業が終わり、彼女がケーキを買ってきてくれると言ってくれたので、私はシャンパンを買いにいきました。(未成年ですが、その辺は…。)
他にも新しいフレグランスにキャンドルも。
雰囲気作り。
それからシャワーすることも想定して、バスタオルや新しいシャンプー、コンディショナー、etc。
ベッドにひく新しいシーツとピローカバー。
コンドーム。
女性1人が家に来るとなると、そういうことも想定しますよね?
いや、そうなりたい私がいました。
が、反面彼女との関係はゆっくり進展させていきたいなという気持ちもあり。
久しぶりにちゃんとした恋愛をしたかったのです。
そして彼女はそうしたいと思える女性だったのです。
だから彼女が私の下宿先に来ることを快く受け入れました。
それまでは誰も女性を入れたことはありませんでしたし、そういうようなことになる時はホテルか相手の家。
言い方は悪いですが、遊び。もしくはその延長線上だったから。
でも今回は違う。
私は本気でした。
下宿先の掃除や彼女を迎えいれる準備を一通り終わらせ、私はバイトに向かいました。
「おはようございます!」
彼女はまだ来てないようでした。
バイトの時間になっても彼女の姿はなく、
どうしたのかな?
と不安になりながらもバイトが始まりました。
「○○さんは今日来ないんですか?」
私は責任者の人に聞きました。
「○○さん、今日は遅刻してくるみたいだから。1人少なくなってごめんね。」
私は少しほっとしました。
休みじゃなかったんだ。
でも遅刻なんてどうしたんだろう?
約1時間後だったと思います。
「遅れてすいません。」
彼女が謝る声が聞こえてきました。
「ごめんね。遅れちゃった。」
この前まできれいなストレートだった髪にはパーマがかけられ、どこかセクシーさが増した彼女が私にも謝りにきました。
「いや、全然平気だけどどうかした?」
「んー。気合い入れて行こうと思ったらいつもより時間かかっちゃった笑」
「え??」
「うそ!笑 今日は前の仕事が長引いちゃった!」
彼女は雑誌やヘアメイクのモデルもやっていたのです。
「そうなんだ!大変だったね!」
「疲れちゃった。でもちゃんとケーキ買ってきたからね!今日は○○くんの誕生日お祝いできるの楽しみだったから頑張れた!」
バイトよ、早く終われ!!
「お邪魔しまーす!」
「狭い部屋だけどどうぞ!」
バイトが終わり、私と彼女はバイト仲間にバレないように時間差で私の下宿先に帰ってきました。
「めっちゃ綺麗な部屋!私の部屋より綺麗じゃん!笑なんかいい匂いもするし!」
「そうかな?でも○○ちゃんとメールしたあと掃除したから!いつもはこんな綺麗じゃないよ笑」
「疲れてるのにそんなことしなくていいよって言ったじゃん!笑 でも、ありがとう!」
「ねえねえ、ケーキ食べよ!早くお祝いしよ!」
私の服の袖を掴んで彼女はそう言いました。
可愛いな。
「俺もシャンパン買ってきた!自分で笑 お酒大丈夫??」
「ウケる笑 飲むよ!ありがとう!でも疲れちゃってるから、酔って寝ちゃうかも。そうなったらごめんね。」
「平気だよ!」
「カンパーイ!!」
「○○くん誕生日おめでとう!!」
彼女がハグしてきてくれました。
私は一瞬ドキッとしましたが、それに応えるようにハグしました。
ロウソクを消して、ケーキを食べて、ゆっくりお酒をのみながら話していました。
「ケーキ美味しかったね!」
「うん!ほんとに美味しかった!俺、気に入ったもん!ほんとありがとうね!!」
「喜んでくれてよかった!メールでもしたけどさ、なんかいきなり○○くんの家で誕生日のお祝いだなんて、図々しいかな?って。」
「いや、そんなことないよ。言ってくれて嬉しかった。だって俺…。」
私は気持ちを伝え、人生で初めての告白をしようとしていました。
「だって何??」
彼女はうつむく私の顔を覗き込むように聞きました。
「初めて会った時から○○ちゃんのことが気になってて、その後メールや、話しをするうちに好きになっちゃった。だから…。」
「私も。」
「私も初めて○○くんに会った時から気になってた。気づいてたでしょ??」
「いや…。」
「絶対気づいてたでしょ笑 今日だってこうやって○○くんの家にまで来ちゃってるし。好きじゃないと男の人の部屋に来ないよ?」
「好き…??」
「うん、好き。私、○○くんのことが好き。」
「俺も好き。」
私は彼女と初めてのキスを交わしました。
「ねぇ、私と付き合ってくれる??」
「もちろんだよ!俺なんかでよかったら付き合ってほしい!」
結局彼女から先に告白されてしまいましたが、この瞬間付き合うことができました。
「もっと抱きしめて。」
上目遣いで彼女はそう言って、私は強く抱きしめたくさんキスしました。
「ベッドいこう。」
つづく
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