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シフトビンディングを使用した感想
salomon,atmic,armadaより販売されているshift mncについてある程度使用してきたため使用感等を書いてみます。
2024年3月31日追記
やはり使っていてトラブルが多く、キングピンに完全に移行しました。
https://note.com/daikubo/n/nd4e2225b8ea8?sub_rt=share_b
理由としては以下の通りです。シフトも2がでたのでそちらでは改善されているかも。
ブレーキが外れる(ドライバーで直さないと滑走不可)、ウォークモード時のフロントのロックが勝手に下がってしまう等の現場で対処が難しいトラブルがあった(自分以外にもよく見聞きする)
キングピンを試す機会があり特に滑走も不満がなかったため
シフトビンディングとは
ビンディング自体が変形して登りはピン、滑る際は通常のアルペンのビンディングと同じようにステップインで使用できるビンディングです。
登りは今までのフレームタイプ(markerのバロン、tour f12など)に比べるとフレームがない分軽く、滑りはテックと違い普通のビンディングのため誤開放などのトラブルがないというテックとフレームタイプのビンディングのいいとこどりのビンディングになります。
筆者のレベルと使用してきたフィールド
スキー歴
本格的なBC歴は21/22シーズン時点で2シーズン目
それ以前は一応アルペンスキーをやっていたためそれなりに滑れる(滑りて視点ですが、BCに行った際の動画をあげています。https://www.youtube.com/channel/UCFTp45dtxcq6iQQI0hYcYsg/featured)
使用するシチュエーション、併せて使っている機材
主に白馬、立山のBCフィールドやゲレンデまで基本的にすべてシフトビンディング
登りの時間は大体3時間前後で登り返し等もそれなりにします。
使用している板はarmada whitewalkerとhead core99でブーツはFT ascendant
使用していて良い点
まず、使用していて良い点を挙げていきます。
滑りで違和感、不安感がない
まず一番大きいのが通常のゲレンデで使用するようなビンディングと比較して違和感がなく、滑っている際にビンディングについての心配する必要がない点です。
ゲレンデで滑る際にも使っていますが破損などトラブルは無く、特に違和感もないです。
またガイドの方に聞いたのですがピンタイプだと板が絶対に外れてほしくない場面だと滑走時にロックして使うことがあるそうですが、そのような少しリスキーな運用が不要な点も気に入っています。(そのリスクを許容できるならkingpinのほうが軽くて良いはずです。)
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登りはそれなりに軽い
もちろんG3などのテックビンディングやmarkerのkingpinと比較すると重いですがそれでもフレームタイプのビンディングやduke ptと比べると軽いです。
歩く際にフレームタイプのビンディングと違ってフレーム分の重さがないためそれだけでかなり快適です。
変形は特に問題がない
このビンディングは登り時と滑る際で変形させる必要がありますが、その点は特に問題はないです。爆風の中や大雪の際にも変形させていますがトラブルはなしです。
何回かやればスムーズにできるようになるはずです。
使用していて気になる点、気を付ける点
次は気になる、改善してほしい点と使用時に気を付けるべき点です。
ヒールのアシストが一段しかない
基本的にBC用のビンディングは登り用のアシスタントが2段あると思いますが一段しかありません。
別に直登するわけではないのですが、ごくたまにもう一段欲しくなります。
普通に登る分には特に問題はないです。
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かかと部分のウォークモードが勝手に解除される
歩く際にブレーキを引きずらないように固定する機構のロックが弱く、特にパウダーの日にラッセルした後を歩いたりするとそれなりの頻度でこのロックが勝手に解除され、ブレーキが戻ってしまいます。
現状これの対策はないのでたまに確認して戻っていたらロックしなおしています。そんなに引きずっていて重くなったりはしませんが少しストレスです。
変形した部分に雪が詰まる
ウォークモードの際にフロントピース側の変形部分とヒールピースの変形部分は特にパウダーの日は雪が詰まります。
ただ、これは変形時にブラシで掃いたり板をストック等でたたいてあげれば解決するので少し気を付けてあげれば問題ないです。
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まとめ
滑りはよくフレームタイプのビンディングと比べると登りも軽いですが、変形させたり、気を付ける点がそれなりにあるので面倒くさがりの人にはお勧めできません。
逆にすこし気を付ければ滑りに関しては文句ないです。
また、このようなハイブリットタイプでパーツを外す必要がないのは現状シフトだけのはずなので、外して無くすリスクがない点や重いパーツを背負わなくてよい点もシフトを選択する理由になるかと思います。
体重の軽い人やスキーが上手でビンディングに合わせて滑りを変えられる人はG3等を使うほうが快適な気もします。
2023年7月2日追記
昨シーズン、すべての板をキングピンに移行しました。
シフトも良いですが登りやトラブル発生率を考えるとキングピンのほうが合っていたようです。