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五行易・断易のヒント集⑤

※過去のTwitterへの五行易に関する投稿をまとめてみました。大体時系列なので内容はバラバラですが、参考になることは多いと思います。


擲銭法(てきせんほう)のヒント

基本的には一つの問いに対して何度もコインを振る必要はない。本当に知りたい事なら一度振れば充分。何度も占うと外れる確率が高くなるからである。しかし、卦から詳しい情報やはっきりした情報が読めない場合にはもう一度振り直しても大丈夫。

問いたいことが同時に複数あって、どの占的を先に占うか迷っている時、最初の問いの意識とコインを振る時の問いの意識が違ってしまえば、出た卦の結果が合わないことがあるので注意が必要。これは占いたい人が同時に複数人いる場合にもそうなりやすい。

コインを振って地面に落ちた時、最初から振り直すのは良くない。途中でコインが落ちてしまっても、下に落ちたコインの裏表をそのまま記録して振り続けた方が良い。壁にぶつかったりして斜めになったとしても、コインの見える側の裏表を記録する。

コインを振るのは立卦するためだけの形式であり、あくまで問う意識の方が重要。強い問いを持った人がいたならば、自分が代理でコインを振っても占える。その場合は強い問いを持った本人は世爻として判断する。

五行易は電話などで占いを依頼された時、依頼者の代わりにコインを振って判断することが出来るが、外出時に急に依頼された時はコインを振る場所に困る。その場合はポケットの中で3枚のコインをシャッフルし、手の平に出して立卦することが出来る。

真夜中にコインを振る時は気をつけよう。午前0時が一日の切り替わりなので、日が違えば吉凶が変わってくるからである。では、月の切り替わる日はどうなるのか?
2021年の4月の切り替わりは、万年暦を見ると4日の22時35分とある。その場合、4日の0時〜22時34分までは卯月壬午日だが、22時35分から辰月壬午日になる。なので22時35分〜23時59分までのタイミングしか辰月壬午日が存在しないということになる。

五行易で同じ問いで何度も立卦するのは、あまりおすすめできませんが、複数回占った時の判断のコツというのがあります。1回目は総合的な吉凶、2回目は吉凶を含んだ副次的な情報、3回目から用神を無視して応期を表しやすくなります。
しかし、問いの内容によっても表現方法が変わってくるので注意が必要です。例えば旅行運を占ったとして、1回目は行きの情報、2回目は帰りの情報、3回目は総合的な吉凶を表す場合もあります。

五行易のヒント
五行易で占った時、判断に困る微妙な矛盾した卦が出たなら、それはそのまま吉と凶が混ざった微妙な矛盾した状態を表すことが多い。吉と凶が拮抗しているのなら、些細なきっかけや考え方や行動を変えたりすることで吉にも凶にも変わる。

独発の働き‥
①応期を表しやすい
②原因と性質を表しやすい
③五行の相生相剋を弱め、十二運で吉凶を表しやすい
④相合・相冲で吉凶を表しやすい
⑤相談内容以外の情報を出す場合がある

太過(大旺)の種類‥
①用神が強すぎる→陰陽五行の理論では、ある五行が多すぎると逆の方向へ向かう性質がある(強すぎて弱くなる)
②原神が強すぎる→用神がそんなに強くなくても、原神が強すぎれば用神も強すぎになる
③忌神が強すぎる→忌神が強すぎると用神が弱すぎになる


黄金策総断千金賦(劉伯温)

『太過者損之斯成』‥太過(用神が強すぎること)の場合に損なわれれば、そこで物事が成就するという意味。剋されたり、入墓したり、洩気して弱くなったら、吉になる可能性があるという事。しかし、一部の卦は用神が強すぎて、剋されたり、入墓したり、洩気しても吉にならない場合がある。

『子虽福徳多反無功』‥子孫には福徳があるが、多すぎるとかえって功徳がないという意味。子孫は妻財を生じて官鬼を剋するもので、福徳をもたらすものではあるが、多すぎれば太過(大旺)になる。これは子孫のだけの事ではなくて、元々は原神の太過の事を表している。

『兄如太過反不剋財』‥兄弟が強すぎれば(太過)財を剋せないという意味。妻財をお金として捉えれば忌神は兄弟であり、強すぎれば妻財を剋することが出来ず、かえって儲かるということ。

『有傷須救』‥傷あらばすべからく救うべし。「傷」とは用神が月日や動爻に剋されたり、月破・空亡・伏神・墓・絶の地にあって弱っている状態。「救」とはその弱った用神を生じたり、忌神を弱めたり、空亡を開けたりして傷を癒して助ける働きのこと。五行易ではこの考え方を使い、人工的に「救」を作って改善する。

空逢冲而有用‥空は冲に逢って用あり。用神が空亡であっても日辰の冲を受けると冲実と言って有用な爻となる。動爻が冲されると空亡が明け、静爻であれば暗動となる。用神が弱ければ日破となり無用の爻になる。しかし用神が空亡で月破の場合には、日辰に冲されると逆の太過(弱すぎて強くなる)になる可能性もあるので注意が必要。

合遭破以無効‥合は破にあって効無し。相合した爻が月破に遭えば、相合が破られるので良くないということ。これは月に冲されるのが良くないと言っている。爻自体が弱くなければ日に冲されるのは悪くない。逆に月破の爻が日に合されれば、日が月破を解く働きをして助ける。

自空化空心成凶‥空より空に化すのは必ず凶になる。空亡の爻が動けば空亡とはならないが、変爻も空亡に変わってしまえば、凶になるとの意味。しかしこれは卦の状況によっても変わってくる。用神や原神なら空亡は良くないが、忌神や仇神が空亡なのは良いことである。

動値号而絆住‥動は合に逢って絆住(合住)す。動爻は相合に遭ったら動かなくなること。動爻が日や他の動爻に合されたら、動きが止まり他爻に影響力を及ぼすことができなくなる。基本的には冲を待って応期となり、逆に動爻のみであれば合を待って応期となる。

静得衝而暗動‥静は衝を得て暗動す。静は静爻で衝は冲のことで、静かな爻が日に冲されれば暗動となり、発動爻と同じように他爻に影響を及ぼす。また強さによっても他爻に対しての影響力が違ってくる。ただし、月に剋されたり月破になっていれば暗動にはならない。

入墓難剋‥墓に入れば剋し難し。ある爻が入墓すれば剋するのが難しいということ。要するに入墓した爻は制限されて、五行の相生相剋が出来なくなるor受けられなくなることを言っている。弱ければそのままダメになるが、強ければ一時的に動けなくなるだけである。

帯旺非空‥旺を帯れば空に非ず。空亡の爻が旺相すれば、そもそも空亡ではないということ。しかし、いくら強いからって空亡のままでは力を発揮出来ないし、わざわざ空亡だと言うことは何らかの意味がある。冲か実の時に空亡が開けて力を発揮することができる。

貪生貪合冲剋皆忘‥生を貪り合を貪り、冲と剋を皆忘れる。動爻は元々生じたり合したりする事が好きで、相冲や相剋する事を忘れてしまう。これは連続相生の例がわかりやすい。忌神が発動している場合に、原神が同時に発動すれば、忌神は原神を生じる事に夢中になり、用神を冲したり剋する事を忘れてしまう。また、合したり合されたりする場合も同じである。

爻遇令星物難我害‥爻が令星に遇えば物は我を害し難し。用神の爻(我)が、令星(月建または日辰)と同じ十二支であれば、動爻(物)が用神を冲剋して、傷つけること(害)が出来ないことだが、実際は卦の状況によって変わってくるので注意。

用化用有用無用‥用が用に化して有用と無用になる。つまり用神が発動して用神と同じ五行に変わることをいう。これは進神と退神のことであり、進神は有用(吉)で退神は無用(凶)になるということ。しかし、実際には有用の退神もあり得るし、無用の進神もあり得る。

空化空有空不空‥空亡が空亡に化すのは、有の空亡と不の空亡がある。空亡が発動して空亡に変われば本当の空亡(有)になるが、進神の場合や強くて回頭生などの場合には本当の空亡ではないこと(不)。しかし、これも杓子定規で判断してしまうと外れることがある。

身上鬼不去不安‥身上の鬼は去らずば安らかならず。身とは世爻のことで、鬼は官鬼で、不去とは官鬼が世爻から去らないと良くならないという意味。出世、功名、夫、彼氏以外の占いは、官鬼が世爻にあれば悩み・災い・病気などの意味になりやすいからである。世爻の官鬼が冲剋されて吉となるのは、官鬼が旺相して強い場合の話。世爻の官鬼が休囚し弱くて冲剋されれば、世爻は自分自身を表すのでかえって凶になる。でも、これも色々な状況で変わってくるので一概には言えない。

徳入卦而無謀不遂‥徳が卦に入らば謀りごと遂げざることなし。徳とは得で、用神が有利な場所を得たこと。つまり用神が世爻に臨むことである。例えば金運を占えば妻財が世爻にあったり、出世運を占えば官鬼が世爻にあることで、望むもの(謀りごと)が手に入りやすくなる。

忌臨身而多阻無成‥忌が身に臨めば阻り多くして成る無し。忌とは忌神が世爻に臨むことだけではなく、用神に不利な六親が臨むことを意味する。例えば、出世運は官鬼で世爻に子孫が臨めば忌神だが、兄弟が臨めば官鬼から剋されていまい、これも不順で阻りが多いことになる。

主象休囚怕見刑冲剋害‥主象が休囚すれば刑冲剋の害を見るを恐る。主象は用神のこと。用神が弱い状態の上でさらに刑や冲や剋を受ければ凶になる意味。しかし、用神が月破日破などで弱くてさらに動爻で剋されるなどの場合には、弱過ぎて(逆の太過)吉になる場合もある。

用爻変動忌遭死墓絶空‥用爻の変動は死墓絶空に遭うを忌む。用神が発動し、変爻が十二運の死・墓・絶と空亡に変わるのは良くないこと。変爻は結果の意味があるので、用神自らが悪いものに変わってしまい凶になりやすい。これは死墓絶空亡に限らず、回頭剋や反吟でも同じ。

墓多暗昧‥墓は暗昧多し。墓は用神が丑辰未戌に入墓することで、暗昧は暗くなること。つまり、用神が休囚して日・動爻・変爻などに入墓するのは、凶になることが多いことを言っている。墓は吉凶・応期・象意を良く表すため無視できない。

戒回頭之剋我‥我の回頭の剋を戒む。我とは世爻または用神のこと。回頭の剋とは、動爻が変爻の五行から剋されることを指す。変爻に剋されるので基本的には凶となることが多い。しかし、一部例外もある。悩みが非常に深い時に世爻の官鬼が子孫に変わって回頭剋になる場合には、悩みが無くなることになる。また、財運で妻財が伏神で世爻の父母が妻財に変わる回頭剋は、お金が手に入ることを表す。

用爻重畳喜墓庫収蔵‥用爻の重畳は墓庫の収蔵を喜ぶ。用爻の重畳とは用神が卦に両現すること。要するに用神が両現して月日から助けられれば強すぎる(太過・太旺)ので、入墓すれば弱まって吉になるということだが、強すぎれば墓に入っても凶になる可能性もある。

絶逢生而成事‥絶が生に逢って事が成る。卦中の世爻または用神が月建や日辰の絶に入る時に、もし月や日や動爻の生を受けると「絶処生に逢う」と言い吉になりやすくなる。でも、これは絶に限らず用神が弱い場合も同じ。

可逢合住須衝破以成功‥もし合住逢わばすべからく衝破をもって功なるべし。合住(合絆)とは、発動した用神に日辰や動爻が合する時に、合を貪って動爻の役割を忘れてしまうこと。その場合は冲されれば力が復活する。

鬼雖禍災伏猶無気‥鬼は禍災といえども伏すれば無気となす。官鬼は災いをもたらすものであるが、卦中には飛神として存在したほうが良い。もし無ければ、兄弟を抑えることが出来なくなり、結果的に妻財が弱くなってしまうからである。

子雖福徳多反無功‥子孫は福徳といえども多ければかえって功なし。子孫は官鬼を剋し妻財を生じるので福徳というが、卦に多く出ればかえって良くない意味となる。要するに子孫が強すぎれば太過(大旺)になって弱くなるということ。もちろん妻財も太過になる。


五行易のヒント

私は買い物をする時によく五行易で占います。もちろん少額の場合にはあまり占う必要はありませんが、高額になると話は違ってきます。買い物の用神は基本的に妻財ですが、車や服や本の場合には父母が用神となるので注意が必要です。
買い物運を判断する時のコツがあります。それは異性運を占うように判断することです。要するに相性が重要なわけであり、気に入って長く付き合えるかを見るわけです。世爻と用神の関係を重要視します。異性運の場合には相手の爻位である応爻も見ますが、買い物運の場合は参考にしなくても大丈夫です。
例えば用神が強くても、相剋関係だったり相冲関係であったりすれば、気に入らないとか、使わなくなるなどの意味になります。また、卦中の兄弟の動きには注意が必要です。兄弟は損・散財で強くて動爻になれば必ず不利な意味になります。

五行易で出す吉方位と、他の方位術の吉方位が合わない事が多いなぁ‥いかに吉方位、凶方位が各個人の運気に左右されるかがわかる。

五行易が自分に馴染んでくれば、例えうっかり卦を書き間違えたとしても、そのまま判断すれば当たる。

とかく中国系の占術はマイナス面(陰・欠け・傷・病)を見がちだが、積極的にプラス面(陽)も見ていかないと、自身やクライアントのマインドに悪影響を及ぼす。しかし、マイナス面がないとプラス面に発展しづらいのも事実。あらゆる欠点は個性と捉えるのが一番。

会社の事業が上手くいくかなら父母を用神とする。個人の事業の場合には官鬼を用神とした方が良い。それによってお金や収入があるかなら妻財になる。だから同時に占うと難しくなる。

ある事柄を占い、もし世爻が用神に取って有利な五行で静爻だったならば、自分が行動(努力)すれば発動することと同じになり、それによって有利な結果をもたらしやすくなる。反対に世爻が不利な五行だった場合には、自ら積極的に動くと失敗しやすくなる。

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