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本との遭遇覚書・10周年を迎えて

2024年9月6日大吉堂は10周年を迎えました。ありがとうございます。

古本屋を始めたきっかけを聞かれた時に「魔が差した」と答えてますが、実際あまり何も考えずに始めているのです。
悩みはしました。昔から「いつかはやりたい」と思っていました。思いながら結局やらずに終わるのだろうなとも思っていました。
でも背中を押してくれる人もいて、えいやと始めたのです。

店のコンセプトは最初から決まっていました。
「10代の心(実年齢問わず)を刺激する」古本屋です。
YA(ヤングアダルト)というジャンルがあることを知り、その魅力を伝えたいと強く思っていました。だから国内外のYA作品を並べたのです。

でもね、なかなか売れません。今でもYAを売るのは難しいです。
それでもYAがメインです! と言い続けますし、並べ続けますし、売り続けます。そして読み続けます。

途中迷走したこともありました。
「くらし」系の本を並べてみようかとか。(お弁当特集なんて考えたけど空振りしたなあ)よそのお店で売れている(と見えた)ものを並べたのですが、そんな付け焼き刃でうまくいくはずもなく。

商店街に店を移した時は、均一本がやたらと売れたのです。雑多な本の買取も増えました。このまま「町の古本屋」になるのもいいなと思ったのですが、アレコレありまして移転することに。

住宅地のど真ん中の長屋に移ると、わざわざ来られる方が多くなりました。
徒歩5分も離れていない場所への移動だったのに、客層も売れるものもガラリと変わったのです。
この時に「懐ラノ」という昔のラノベに力を入れることを始めたら、ネットで評判になりまして、今や大吉堂の代名詞ともなっています。

縁があり、長屋のはす向かい、徒歩20歩の地に移転しました。
以前から思っていた居場所的な機能「10代のヒミツキチ」をやっと形にできました。
町とのつながりも増えてきて、また別の形での「町の古本屋」を形成しつつあります。

「懐ラノ」の評判によって、かつての10代の来店が増えました。これからは「町の古本屋」として、今の10代、これからの10代のための本を並べることに力を注いでいきます。
子ども対象のイベントへの参加も増やしたいですね。

コンセプトは10年前と変わらず。でもその時その場所に応じて四苦八苦してきました。これからも七転八倒するでしょう。
それでも「10代の心(実年齢問わず)を刺激する本」を並べていきます。


10周年を記念して「大吉堂御祝儀ステッカー」の販売も期間限定で行なっています。
詳しくは「大吉堂ネットショップ」にて。店頭でも販売しています。
よろしくお願いします。


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