本との遭遇覚書・この素晴らしい世界に祝福を!
大吉堂はライトノベルを扱う古本屋だとの認識が、ありがたいことに定着しています。実際ライトノベルに力を入れて並べようとしています。
しかし、僕自身はライトノベルをほとんど読めていないのです。
いや読んでいないというと語弊がありますが、一時期、といっても割と長い期間ライトノベル的なものから遠ざかっていたのです。いやライトノベルという言葉が定着してからの作品から遠ざかっていたのです。
昔から若者向け娯楽小説は好きでよく読んでいました。
しかし20代のころにミステリにどっぷりとハマってしまい、ミステリ漬けの毎日を過ごしていたため、ライトノベルを読む余力が無くなっていたのです。
でも決してライトノベルに興味がなかったわけではないのです。もともと好きなジャンルですし。
古本屋を始めた時も、よく知らないジャンルのものを片手間に扱うのはいけないのではないかと考えて、敢えてライトノベルに力を入れなかったのです。
でもね、やはり気になるのですよ。そして二度目の移転を機に、好きなものを好きだと言おう。知識がなくとも読書量がなくとも好きなものは好きなのだと吹っ切ってライトノベルも積極的に扱うことにしたのです。
そのきっかけのひとつは懐かしのライトノベル「懐ラノ」を盛り上げようという動きなのですが、それはまた別のお話。
しかしまあ読んでいない作品があまりにも膨大にあり、しかも人気作品は巻数も多い。どうしようもない。
でも、でも、でもなんですよ!
1巻だけでも読めばいいじゃないか! と思い、人気作品有名作品の1巻を読みあさっているのです。
そんな1冊。
『この素晴らしい世界に祝福を!』(暁なつめ)と遭遇。
これは面白い人気出るはずだ!と納得の作品でした。
異世界転生して、RPG風世界で癖のあり過ぎるヒロインたちと冒険する平凡な少年の珍道中。運とアイデアで困難を乗り越えて、笑いの上に笑いをかぶせるような展開が素敵。ヒロインの駄女神っぷりも素敵。
これはある意味、僕が思う「ライトノベルの典型的作品」なのかもしれません。異世界+魔法+ヒロイン+コメディ。いやこれ以外のパターンもあることはわかっています。でもこのパターンに懐かしさと親しみと愛しさを感じるのです。
1巻が面白ければ続いて2巻3巻と読めばいいのですが、そうなると他の作品やジャンルを読むことはできず。今はなるべく多くの作品に遭遇することを優先して1巻ばかりを読んでいます。
続き読みたいんですけどねえ。
いざ続きを読もうとすると1巻の細かいところを忘れているから、また読み返すことになるのかも。それならばシリーズを一気に読む方がいいのかなあ。悩むところです。
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