チャンピオンズC　血統解説❕🔥

こんばちわ！

先週のジャパンCはこの血統解説で高評価したドゥレッツァが2着（同着）に好走！個人的には最終的に本命を変えてしまったのですが、参考にして頂けていれば幸いです。

今週は枠などの方が重要になって来そうなチャンピオンズC、、、
ただ、しっかりと血統的なポイントもあるので、そこをしっかりと抑えて行きたいと思います！

それでは今週もよろしくお願い致します❕🔥

～～中京・ダ1800ｍ、コース解説～～

正面の坂の中腹辺りからスタート。

全体的に起伏が激しい事や、4角はスパイラルカーブ+3〜4角下り坂のため、外の馬が外に振られやすい故に圧倒的な内前有利のコース形態という背景から、前半からポジション取りが激化しやすい傾向にある。その前半は緩やかな上り坂のため、より体力を消耗しやすい。

また、直線手前に急坂が設けられている為、スピードに乗っている状態で坂を迎えられるかどうかもポイントになり、スピードに乗れてない馬たちはよりパワーを強いられることになる。

これらの要因からスタミナを問われやすいコース形態になっており、スタミナ・パワーに富んだタイプの馬や3〜4角を器用にロス無く立ち回れる馬、好枠から先行力のある馬は有利に出やすい。

〜〜チャンピオンズC　好走血統〜〜

✅父欧州系内包馬

✅父欧州系内包馬

ダートのG1レースなので当然ダート血統は有利になるのですが、このコース（レース）に関しては、ダート中距離戦の割には中盤が緩みにくくコース形態上タフさが要求されやすいので、所謂本場🇺🇸のダート血統が強い場合は淡泊になってしまいスピードで押し切れなかったり、序盤のごちゃつきやすい位置取りの時点で脱落してしまったりするシチュエーションが多い。

ただ、直線は長い分ある程度速い上がりを使える方が良い。そういった意味で、スピードのあるダート血統や軽い血統、反対に鈍重過ぎるようなスタミナ血統はこのレースに合いにくいと言えます。

そこで注目したいのがSpecialの血統。
中でもそのSpecialを母に持つNureyevの血はこのレースで適性を見せます。

＊Nureyev内包好走馬

🔴2023年
1着：レモンポップ
（父Lemon Drop Kid→父父母父Nureyev）
3着：ドゥラエレーデ
（父ドゥラメンテ→父キンカメ→父父母父Nureyev）

🔴2022年
1着：ジュンライトボルト
（父キンカメ→父父母父Nureyev）
2着：クラウンプライド
（母父キンカメ）
3着：ハピ
（母父キンカメ）

🔴2021年
2着：チュウワウィザード
（父キンカメ）
3着：アナザートゥルース
（父アイルハヴアナザー→父母母父Sadler's Wells（≒Nureyev））

🔴2020年
1着：チュウワウィザード　
（父キンカメ）
2着：ゴールドドリーム
（父ゴールドアリュール→母父Nureyev＋Special牝系出身）

🔴2019年
1着：クリソベリル
（父ゴールドアリュール）
2着：ゴールドドリーム

🔴2017年
1着：ゴールドドリーム
3着：コパノリッキー
（父ゴールドアリュール）

🔴2015年
1着：サンビスタ
（父スズカマンボ→母父母父Nureyev）

🔴2014年
1着：ホッコータルマエ
（父キンカメ）

その他にも父欧州血統内包という意味では、2014年3着のローマンレジェンド（父スペシャルウィーク→Nijinsky内包）や2018年2着のウェスタールンド（父ネオユニヴァース→Sharpen up内包）、更に昨年の14番人気で3着したアナザートゥルース（父アイルハヴアナザー→Sadler's Wells内包）等もこちらに該当。スピードを殺さない程度の土台としてスタミナ要素があると良いのだろうと感じます。

〜〜チャンピオンズC　出走馬血統解説〜〜

＊ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。　

①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。

✅レモンポップ

血統評価：A∔

マイルCS南部杯1着から臨みます。

父はミスプロ系の中でも大箱向きの柔らかさを持つLemon Drop Kid、母父がStorm Cat系の中でも芝向きなGiant's Causewayという配合。祖母のHarpiaはDanehillの全妹で、言わずもがなNatalma牝系出身の良血馬です。
前向きな速力とパワーに富んだBuckpasserのクロスを持ち、更にはGrausterk×His Majestyの6×4を持つなど馬力面も豊富。ここら辺が刺激されていることによって祖母Harpia（Danehill）っぽいとも表現できる血統構成と言えます。Danehillっぽい一本調子感があるタイプに感じるので、大箱コースで揉まれず発揮してスピードとパワーを活かせる形がベストなタイプでしょう。

昨年のこのレースの勝ち馬で、連覇を目指す引退レースとなります。その昨年は鬼門とされる大外枠からのレースでしたが、持ち前の先行力とポジション確保能力で先手を取り、そのまま押し切る内容。
基本的に先行有利のレースになりやすいので、先手を取れたのが大きな勝因ではあると思います。その分、恵まれた勝利とも言える内容ではありますが、前述もしたようにポジションを取る能力や先行力が同馬の武器なので、そういった恵まれやすい展開に持ち込めるのも同馬の武器である。国内では連対を外していないように、安定感のある走り振りが同馬の持ち味と言えるでしょう。

その昨年にも大外枠や距離延長などの課題があるという不利な状況ながら本命を打ちましたが、当時にも述べているようにコース適性は高いレベルにある。
父Lemon Drop Kidは米ダートの中でも長い所のG1を制していますし、機動力や持続力を助長する側面も持ち合わせるため、イメージよりは自由な立ち回りが可能なはず。母父Giant's Causewayも欧州の中距離G1を制していますし、そう言った面からも昨年に続き対応は可能だろう。

近走はスピードに身を任せたような走りが多くなっている分、今回もそういった走りになる可能性が高いが、今回は先行主張の強い馬がいるのはポイントになるか。ただ、同馬のポジション確保能力から、その再現性の高さは一つ評価したいポイントです。
昨年は予測し辛い所もあった分のオッズだったと言えますが、こなせる事は証明できた分、今年の方が当然旨味は無くなると思いますが、順当に評価出来る可能性の高い1頭と言えるでしょう。

✅ウィルソンテソーロ

血統評価：B

JBCクラシック1着から臨みます。

父がディープインパクトの全兄ブラックタイドの後継に当たるキタサンブラック、母父がCaro系の中でも馬力要素を内包するUncle Moという配合。近親には米国の短距離G1を制しているThe Chosen Vronがいる血統馬です。
父母間ではクロスが発生していないアウトブリードベースの配合で、基礎体力が助長されている印象の並びです。母方がDomino血脈が効いた米国ルーツの牝系出身という事もあり、体力もありつつスピードもしっかりとあるバランスの良い血統構成と言えます。

昨年のチャンピオンズCの2着馬。その昨年は内目の枠を活かしつつ後方から立ち回り、上がり最速の脚を使って2着に追い込む内容。このコースらしく前に有利の展開でしたが、そういった中で脚を使ってこれたのは評価出来る内容だったと言えるでしょう。
当時は12番人気でしたが、そこから国内ダートG1で安定して上位に好走しているように、地力を示したレースだったと言えるでしょう。

前走のJBCクラシックはレース中盤辺りから動き出し、3～4コーナー中間辺りで早めに先頭に立ち押し切る内容。同馬らしい体力を活かして長く脚を使う展開でしたが、一方で地方交流で、勝負になる馬の頭数も少なく、非常にレースがしやすかったのも要因。
じんわりと加速して行くようなタイプである為、ある程度スムーズに加速できるシチュエーションが欲しいだけに、見た目以上に枠の並びや展開に左右されるタイプに感じる。

昨年に好走している事も含め、ある程度人気にはなると思いますが、当日の枠やオッズなどを加味して、慎重な扱いを心掛けたい1頭です。

✅サンライズジパング

血統評価：A‐

みやこS1着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ。母父がDanehill系の中でも欧州要素を内包したZoffanyという配合。母の半兄には欧州のマイルG1を制しているContributerがいる血統馬です。
母方のCoup de Foileの3×4など馬力要素も目立ちますが、Storm Cat≒ロイヤルアカデミーⅡやSecretariatのクロス（5×7）などのスピードを助長するニアリークロスも持ち併せるバランスの良い配合。
バランスの良さを活かして様々な場面への対応が出来る、弱点が少ないタイプの血統構成と言えます。

前走のみやこSでは古馬相手のレースでしたが見事に勝利。得意の京都コースであった事が活きたとは言え、重馬場の京都ダート1800mで内＆先行有利のコースと馬場だった中で、大外枠から中団でレースを進め、勝負所で外を回して早めに進出し、前を捉えた内容は優秀と言える。
同馬らしいズブさが見えるところもありましたが、展開や有利条件に反して好走した所は評価出来ますし、2着のアウトレンジは次走で浦和記念を制しており、レースレベルも決して低くなかった。

また、2走前にはジャパンダートクラシックで、フォーエバーヤング、ラムジェットに続く3着に好走。このレベルの高い3歳ダート戦線で文字通りNo.3と言える能力を持っており、地力ではここでも見劣りしない存在に感じます。

その上で、血統的な字面の適性はパワーもありますし適性も悪くない。ただ、走り振りを見ると、スピードに乗るのが遅く、加速に惰性がある方が良さが出やすい分、直線前半で急坂のある中京では、勢いに乗るのに時間が掛かる可能性が高いように感じますし、スムーズに加速しようと立ち回ると外を回さざるを得なくなるので、その分甘くなる可能性は考慮したい。

能力は高く評価していますが、適性面で少し割引した見方をしたいと思います。

✅ペプチドナイル

血統評価：S

マイルCS南部杯2着から臨みます。

父はキングカメハメハ、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包し、タフさを持ち合わせるマンハッタンカフェという配合。母は芝の中距離で4勝を挙げたクイーンオリーブと言う血統馬です。
父父と祖母のラインが共にミスプロ×Nureyev同士という配合をしており、ミスプロらしい前向きさと、機動力や重厚な切れ味を持ち合わせる。母方にMachiavellianを内包している点からも、基本的には立ち回りが上手いタイプで、ロスの無い競馬でアドを取れるようなシチュエーションが合うタイプの血統構成と言える。

前走のマイルCS南部杯は逃げた勝ち馬のレモンポップをマークする2番手でレースを進め、終始レモンポップの外を回す形になりましたが、ラストまで差は詰められず、0.1差の2着という内容。
シンプルに勝ち馬が強かった内容に感じますし、むしろ不利な外枠から良く差を詰めたと評価したい内容でした。

今年のフェブラリーSを勝利しておりますが、タフなハイペースを前受けして押し切る形で勝利しており、血統的にも機動力を生かした安定した先行力と耐久性やパワーが同馬の武器と言える。
そういった意味でも、機動力や先行力が活き、急坂でパワーを活かせる中京コースのこの舞台は抜群に合う舞台に感じます。
前走でここでも人気するレモンポップに負けてはいますが、距離が延び、前走以上にパワーが求められるシチュエーションのここで逆転する可能性も十分あると感じます。

良馬場と内目の枠が欲しい所にはなりますが、条件はかなり整っている印象。血統的には最も評価したい1頭です。

✅ハギノアレグリアス

血統評価：A‐

シリウスS1着から臨みます。

父がディープインパクト後継の中でもパワーなどを併せ持つキズナ、母父がNijinsky系の中でも馬力や耐久性を併せ持つ名牝系出身のジェネラスという配合。母は芝とダートで3勝を挙げたタニノカリスという血統馬で、祖母はタニノクリスタルなので近親にはダービー馬のタニノギムレットがいる良血馬です。
血統全体でRibotやTeddy、Damascusなどのパワーや耐久性に富んだ血統を豊富に内包しており、パワーに富んだキズナ産駒の中でもよりパワーが助長された並びになっている。パワーを要する馬場や急坂などのシチュエーションに強いタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走のシリウスSは59.5キロと酷量を背負いながらも、中団前目の内から運びロス無く立ち回りつつ差し切る内容。有利な内枠から上手く立ち回れた分、恵まれた印象もありましたが、トップハンデを背負っての差し切りで評価は出来る内容に感じます。
その上で、前述もしているようにパワー豊富な血統をしているだけに、急坂のある中京コースは同馬に向いている印象。その面もプラスになった所はあるだろうと感じます。

今回引き続きの中京コースになりますが、適性的には問題無いと言えるでしょう。

ただ、地力的にも特徴的にもワンパンチ足りない面が強いタイプだけに、シンプルに相手強化はマイナスに映りますし、ここでは地力で劣るように感じてしまいます。

ここでは内枠を引くなど、何かしら恵まれる要素が欲しい所。適性面は評価しつつ、慎重に評価したい1頭です。

✅ガイアフォース

血統評価：B-

安田記念4着から臨みます。

父がディープインパクトの全兄ブラックタイドの後継に当たるキタサンブラック。母父が独特なパワーを助長するVice Regent系のクロフネという配合。父×母間でノーザンテーストのクロスを持ち、更に母方ではVice Regent≒ノーザンテーストのニアリーを持ち、更には耐久性を助長するKey to the Mintを内包するダンスインザダークを持ち、キタサンブラック産駒の中でも比較的馬力に富んだタイプです。
また、一族にはフサイチゼノンやアグネスゴールド、更にはメトロポリタンHを制しているHoner and Gloryや系統としても認知のあるFappianoなど、こちらもダート・急坂方面のパワーがある子が多くいる一族。総じて、母の奥のTeddy由来のパワーが伝わりつつ、父方の持続力のある軽めのスピードや突進力が備わっている血統構成と言えます。

前走は芝戻りとなった安田記念でしたが、香港のロマンチックウォリアーを含めたトップマイラーを相手に0.3差の4着と好走。好枠が活きた内容だったとは言え、大健闘した内容だったと感じました。
更に2走前のフェブラリーSでは初ダートながら2着に好走。ダート適性自体は当時も評価していたように、ダートでも高い脚力を発揮できたのは大きな収穫だったように感じます。

その上で、そのフェブラリーSで課題も見せており、砂被りをやや嫌うシーンが見られたのは今回ポイントになるだろうと思います。
極端に嫌っている訳ではありませんでしたが、キックバックを貰う位置に入るとやや頭が高くなり、前と離れるシーンがあった。鞍上の長岡Jも極力キックバックを貰わないように細心の注意を払いながら運んでいたように感じます。

今回は1週コースなので馬群も凝縮しやすい分、砂を被るシーンも多くなると思いますし、そこをカバーして外を回すと非常にロスが大きくなる事になる。
純粋な能力や急坂への適応力で言えばこのメンバー相手でも対等に戦えるレベルにあると思いますが、課題を感じるポイントがあるだけに、難しい競馬を強いられる可能性が高いのは注意しておきたいポイントです。

✅クラウンプライド

血統評価：A-

韓国のコリアC1着から臨みます。

父はスペシャルウィークの後継で名牝Six Crowns牝系出身の良血馬リーチザクラウン、母父がキングカメハメハという配合。祖母に芝で2勝を挙げたエミーズスマイルがいる血統馬です。
奥にはサンデー系の中でもBold Ruler色の強いアグネスタキオンがいる並びで、如何にも追走力・機動力のありそうなタイプ。奥にはホワイトマズルやトニービンなど柔らかさも見られる要素が入り、長く脚を使える能力も兼ね備えている血統構成です。
ただ、父系らしい揉まれ弱さも持ち併せている故に、競馬ぶりには気を付けたいタイプの1頭と言えます。

前走のコリアCはスムーズに先手を取り、3コーナー過ぎ辺りから徐々に加速してそのまま押し切る内容。コリアCを2連覇となるレースとなりました。
以前から申していますが、揉まれ弱く、更に一本調子な所があるので、この馬に関してはマイペースに運べるかどうかが大きなポイントになって来る。高い能力を持っているのは認めますが、この辺りの課題をレース振りでカバーできるかが最大の焦点になって来ると感じます。

一昨年のように、好位でスムーズな競馬が出来るかどうかにフォーカスして当日までに精査したいと思います。
適性面自体は問題無く、むしろ高く評価しています。

✅セラフィックコール

血統評価：C-

帝王賞8着から臨みます。

父がStorm Cat系の中でも大箱向きの前向きなスピードを持つヘニーヒューズ、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包するタフなマンハッタンカフェという配合。祖母がハルーワソングなので、近親にはハルーワスウィート～ヴィヴロス・シュヴァルグラン・ヴィルシーナなどがいる名牝系出身の良血馬です。
基本的にスピード色の強い父系ではありますが、母方から底力や馬力要素を内包しており、弱点を補ったタイプの血統構成になっています。その上で、父母間ではクロスが発生していないアウトブリードベースの基礎体力が整っている面もある一頭に感じます。

昨年もこのレースに出走し、2番人気ながら1.3秒差の10着と大敗。外目の枠が響いた面が強かったとは言え、大味で不器用さの際立つ分、このコースでは厳しかったと言わざるを得ないでしょう。

近走は先行意識の高いムルザバエフJが乗ったりなどもありましたが、それでも不器用なレース振りのイメージは変わらずな印象。高い能力と後半性能を持っている事は認めますが、昨年から進歩が見られない近況では同様に厳しいように感じます。

血統的には急坂に対応できるパワーもしっかりと持ち合わせており、本来は俊敏な動きも出来るタイプだけに血統適性は及第点と評価しますが、同馬の走り振りからここは割引。
C.デムーロJを新たに鞍上に迎えて新味が出れば、、、

✅ドゥラエレーデ

血統評価：A

みやこS11着から臨みます。

父がキンカメ後継の良血馬ドゥラメンテ。母父がステイゴールドの後継に当たるオルフェーヴルという配合。祖母がアルゼンチン牝系のマルペンサなので、近親にはサトノダイヤモンドがいる血統馬です。サンデーの3×4クロスを含めたHaloのクロスで素軽さがありつつも、ノーザンテーストのクロスやThong≒Lt.Stevensなどから、欧州方面の前向きさやタフさを助長。その上で南米牝系特有の高速持続戦適性も出てくるような非常にバランスの取れた血統構成になっている。
極端な瞬発力勝負以外は広く対応できるタイプと言えるでしょう。

前走のみやこSは好位の内を確保するも、道中ではやや掛かるシーンもあった。更に3コーナーの辺りで前に動きがあり一気にペースアップ。そのペースに付いて行き切れず。更に、前の馬も垂れて来てしまった事で、スムーズにスピードに乗って行けなかった。見た目以上に前には苦しい展開になった事もありましたし、そこまで評価を落とさなくて良いと判断します。

今夏は北海道へ遠征しましたが、エルムS→札幌記念と異例なローテを踏み、常識的に考えてもあまりリズムの良いローテ出なかったように感じる。ただエルムSではマイペースに持ち込み2着と、自身の持ち味を発揮できれば高い持続力を発揮できる事はここまでの走りからも証明済みでしょう。

昨年のこのレースで3着に好走している。内枠を引き好位を取れた所が大きく、恵まれた印象もありますが、血統的にも馬力やタフさがあるので、このコース向きですし、適性の高さも要因の一つと見ている。

今回も同様の展開に持ち込んで行ければチャンスは十分あると見る。展開を作る可能性もありますし、条件が整えば積極的に評価したい1頭です。

✅ミックファイア

血統評価：C∔

マイルCS南部杯4着から臨みます。

父はA.P.Indy系の中でも耐久性やパワーを含みタフなシチュエーションにも強いシニスターミニスター、母父がRobertoらしいパワーや耐久性が強化されたブライアンズタイムと言う配合。母はダートで4勝を挙げたマリアージュという血統馬です。
5代内ではミスプロのクロスのみですが、もう少し広げるとHail to Reasonのクロス（4×6×6）やRound Tableのクロス（5×6）等を持っており、パワーが効いた父・母父の配合ながら、随所に俊敏さや柔らかさの面が強化されているバランスの良い血統構成です。比較的融通性のあるタイプに感じます。

前走のマイルCS南部杯は好位の内を確保し、前を見る位置で運ぶも、直線では上位2頭から1.5秒差と離されての4着。上位に入線はしていますが、展開的にも上位の2頭とは能力の差を見せられたというような内容に感じます。

距離延長、急坂のある中京コース自体は向く印象で、条件は好転していると感じます。
ただ、地方馬という事もあり基礎スピードで劣る面が強い印象が強い。また、中央のダートへの対応力でここは劣るだろうと感じます。

血統的な適性自体は評価しつつも、能力面からここは控えめの評価です。

✅スレイマン

血統評価：B-

オーバルスプリント2着から臨みます。

父がキングカメハメハ、母父がDanzig系の名牝系出身の良血馬であるBertoliniという配合。母が英G1馬のドナブリーニなので、同一族にはジェンティルドンナ～ジェラルディーナやロジャーバローズなどもいる良血牝系出身です。
大箱向きの追走力を持ち合わせる牝系出身で、基本的にはスムーズに速力を発揮するシチュエーションに強いタイプではありますが、機動力や持続力を併せ持つキンカメ産駒だけに、バランスの良さを感じる血統構成と言える。良くも悪くも抜けた特徴が無く、様々なシチュエーションに対応できる万能なタイプの1頭と言えます。

前走は浦和のオーバルスプリントで2着に好走も、先に抜け出した勝ち馬のスマイルウィを捉え切れずの2着で、レベル低めの少頭数レースで斤量も軽かった事もあり、内容不足に感じるレースでした。

ここまでの走り振りから見るにはどちらかと言うと母方色が強いイメージで、典型的なダート向きのキンカメ産駒と言う印象。安定した先行力や機動力と持続力を持っている面が同馬の特徴と言えるでしょう。

そういった意味でも、このコースには比較的向いている部類に感じますが、やはり地力面で大きく劣る印象が強い。
斤量大幅プラス、距離延長と苦しい面が大きく、血統は悪くないながらもここは評価出来ない。

✅テーオードレフォン

血統評価：B-

福島友民C1着から臨みます。

父がStorm Cat系の両刀種牡馬であるドレフォン、母父がRoberto系の中でも馬力や耐久性に富んだブライアンズタイムという配合。母はエミネントシチーなので、半兄にはダートG1を9勝しているエスポワールシチーがいる良血馬です。
前向きなスピードに富んだ父系ではありますが、母方から馬力要素や耐久性を補給しており、弱点を補ったバランスの良い並びになっている。パワーを求められる急坂やタフなシチュエーションでも粘れるタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走の福島友民Cは好位の内を回り、直線でもロス無く回りつつ外へ持ち出し、無難に抜け出し押し切る内容。
能力的にも抜けていたように感じますし、過度に揉まれる事も無く、ロスなく競馬できたのが大きかった印象で恵まれたと感じます。そこまで高くは評価出来ない内容だったと感じます。

ただ、以前は先手を切ってスムーズに運んでどこまで、という印象が強かった同馬ですが、近走は控えても競馬できるようになってきているのは同馬の成長と言える。
ここでは狙うハードルが高いように感じますが、いずれまた評価出来るタイミングがあるだろうと感じます。

✅ペイシャエス

血統評価：B∔

武蔵野S4着から臨みます。

父はゴールドアリュールの後継に当たるエスポワールシチー。母父には耐久性に富んだワイルドラッシュという配合。母がダートで2勝を挙げたリサブシュケという血統馬で、母方を辿っていくと名牝Specialの全妹に当たるLesadellに当たるので同牝系にはエルコンドルパサーなどもいる良血牝系出身です。
Ribotのクロスを持ち、パワーと耐久性が目立つ。更にはLasadell×Specialの5×6×5を持ち馬力や底力も助長されている。
父方のスピード源をGiant's Causewayが内包するChieftainによって引き出されるニアリーを持ってはいますが、基本的にはパワーや耐久、馬力と言った所に寄った血統構成と言えます。

前走の武蔵野Sは先行し好位の外目を確保、直線では前が早めに垂れた事もあり、早めに抜け出す形になるも、後続に捉えられて4着という内容。
ただ、0.4差とそれほど負けていませんし、先行勢には厳しい展開だった事もあり、そういった中での4着は十分に力を見せたように感じます。

安定した先行力を持っており、パワーや持続力を求められるシチュエーションでは大きく崩れないのは同馬の持ち味と言えます。2000m台の長い距離に対応できるのも強みですし、スタミナもしっかりしているタイプと言えるでしょう。
中京コースは初めてですが、コース適性は高いように思いますし、同馬の安定した先行力も存分に活かせると言える。

地力では劣る印象もあるので、展開や枠の利が欲しい所ですが、人気の無い立場なら1票入れておきたい1頭です。

✅グロリアムンディ

血統評価：C-

ブラジルC1着から臨みます。

父がKingmambo系のキングカメハメハ。母父がRoberto系の中でも名牝系出身で基礎スピードもあるBlu Air Forceという配合。母がイタリアの重賞勝ち馬のベットーレという血統馬です。
ミスプロ×RobertoのNashuaクロスを持ち、更にそのBlu Air ForceがSex Appeal牝系出身とありSex Appealの牝系クロスが発生している。Nijinsky≒The Minstrelも併せ持ち、奥にはRahyやRiver manなどの重めのNasrullahを豊富に抱え、総じて、鈍重めな持続力とパワーに富んだ血統構成です。

前走のブラジルCで約1年半ぶりの勝利。ただ、キンカメ産駒に向きやすい東京2100mという舞台だった事や、好位を確保し押し切る向いた展開に持ち込めた事が大きかった印象で、強くは評価出来ない内容に感じます。

ここまでの走り振りからも、キンカメ産駒の中では鈍重めはタイプで、あまり小回りなどの機動力を求められるシチュエーションに向いているタイプでも無いので、中京コースはフィットしにくい印象。

血統的な字面自体は悪くありませんが、ここでは評価し辛いと感じてしまします。

✅ミトノオー

血統評価：C‐

みやこS14着から臨みます。

父はSadler's Wells系の中でも俊敏さと追走力を併せ持つロゴタイプ、母父がミスプロ系の中でも前向きなスピードを持つサンダーガルチという配合。母がカナダの重賞勝ち馬であるシダクティヴリーという血統馬で、同牝系には米G1馬のMarquetryなどもいる良血牝系出身です。
基本的には米国指向なスピードが並んでいる並びになっていますが、機動力やNever Bend由来の耐久性も持ち合わせる事で、一定程度のタフさも持つ血統構成になっている。上がりの掛かるシチュエーションに強いタイプと言えるでしょう。

前走のみやこSは先手を取って淡々としたラップを刻みますが、2着馬のアウトレンジらに早々に来られて、抵抗できずに沈み14着に敗戦。
以前から、ハナを切ってマイペースに持ちこみあとは気分次第というような所があるタイプだけに、好凡走の差が大きい1頭ではありますが、平安Sなどのように、楽に先手を取れれば粘り込みも期待できると感じます。

その上で、主張が強いタイプなので展開のカギを握る1頭になるだろうと思います。枠次第では逃げ切りも警戒しておきたいか。

～～まとめ～～

✅現状の印

◎ペプチドナイル
○レモンポップ
☆ドゥラエレーデ
☆ペイシャエス

現状の◎はペプチドナイルとさせて頂きます！

前述もしていますが、血統適性はこのメンバーでもトップレベルと見ている。安定した先行力や持続力、耐久性と言った同馬の持ち味はここで存分に生きるだろうと思います。

他の馬にも言える事ですが、極端に外枠を引かなければチャンスは大きいと思います。

昨年の覇者レモンポップも同じく好評価。メンバー的に昨年と違い同馬が展開を作る可能性は減ってると感じますが、元々控えても競馬出来るタイプですし、問題なく対応するだろうと思います。

以下は枠次第な所が強いですが、展開利が得られそう、かつ、血統面も良いドゥラエレーデ、ペイシャエスは中でも評価したい2頭。
人気も無い立場でしょうし好走のチャンスはあると感じます。

サンライズジパングやウィルソンテソーロなどの実力馬も枠や展開次第で評価して行きたいと思います。

本日は以上になります！
最後までご覧頂きありがとうございました‼️🔥