セントライト記念　血統解説❕🔥

こんばちわ！

今週からまた血統解説をしていこうと思います！
秋競馬に入り、G1を見据えた時期になってきたなとひしひしと感じますので、前哨戦からしっかりと注目して行きたいと思います！

それでは今週もよろしくお願い致します❕🔥

～～セントライト記念・好走血統～～

✅欧州方面のNorthern Dancer系
✅闘争心のある血統

✅欧州方面のNorthern Dancer系

この中山2200mというコースは中山の外回りを使用しますが、コースレイアウト的に緩む区間が少なく、故に持続力を求められる事が多い。
長く脚を使う事になるので、基本的にはタフさが求められると言えるでしょう。

そういった意味でNorthern Dancer系の中でも欧州要素を助長する血統達が優位に立ちやすいと言えるでしょう。
具体的にはSadler's WellsやNureyevなどのSpecial牝系出身のNorthern Dancer系やノーザンテースト、Lyphard、一部のNijinsky系など。これらの血統が助長する持久力や持続力がこのコースを攻略する上でポイントになるでしょう。

✅闘争心のある血統

上記の血統にも合致してくる点ではありますが、基本的には3～4コーナーならスパートを駆けて行き捲り上がるような脚の使い方を求められる事が多い。
持続力にも近い点ではありますが、そういった脚の使い方がフィットしてくるかどうかもポイントになると言って良いでしょう。

そういった意味で、捲り上がるような形に耐えるべく闘争心を助長する血統もポイントになると言えるでしょう。
具体的にはノーザンテーストやLyphardなどが特に助長してくれる血統達に当たる。これらの血統を持つ馬により注目したい。

～～セントライト記念・出走馬血統解説～～

＊ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。　

①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。

✅コスモキュランダ

血統評価：B∔

ダービー6着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でもダート指向な追走力やパワーを兼ね備えるアルアイン、母父がサンデーを通さないHalo系のSouthern Imageという配合。母のサザンスピードは豪州の芝G1であるコーフィールドCを制している良血馬です。
典型的な豪州牝系らしくHaloやDanehillと言った所からパワーや突進力を助長しているが、父方のSir Gaylord≒Secretariatのニアリークロスを助長するように母方にもSir Gaylordを内包しており、父らしい追走力やパワーが助長されたタイプの血統構成と言えます。

ダービー6着、皐月賞では2着と春のクラシックでも見せ場たっぷりの走りを披露し、実績は言わずもがなこのメンバーで1位と言える。前走のダービーでは評価を落としたように適性的には1枚2枚劣る存在と見ていましたが、そういった中でも6着まで来れたのは同馬の地力による所が大きいと見ている。大外を回す不利もありましたし、その点は素直に評価したいと思います。
また、皐月賞に関しては鞍上の好騎乗によるところも大きいですが、早めのスパートで捲り上がり、勝ち馬からクビ差の2着と非常に濃い内容だった。能力面は素直に実績通りの評価を与えて良いだろうと判断します。

基本的には俊敏さを持ち合わせるタイプで、パワーも持ち合わせるので、トリッキー気味なコースで急坂もある中山コースは全体的に合う。2200mも問題無くこなすだろうとは思います。
また、今の中山コースは超が付くレベルの高速馬場である点も、同馬にとってはプラスになるだろうと思います。高速持続戦への適性と言う点でも十分評価できるだろうと思います。

懸念を述べるなら、好走血統に挙げた欧州血統があまり無い所。タフな流れになった際に苦しくなる可能性があるだろうと思います。
ただ、先週の馬場の通りならそういった要素が求められる可能性もやや薄い。早い時計を求められるシチュエーションならば問題無く能力通りの評価をして良いだろうと判断します。

✅アーバンシック

血統評価：B‐

ダービー11着から臨みます。

父はハーツクライ後継の中でも米指向な柔らかさを内包するスワーヴリチャード、母父がDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを持つハービンジャーという配合。母は芝の中距離で3勝を挙げたエッジースタイルで、辿ると3代母がウインドインハーヘアなので一族にはディープインパクト・ブラックタイド兄妹もいるという良血馬です。
また、母の全姉にはロカがいるので、同父の同配合馬にはホープフルSを制しているレガレイラがいます。
父、母共に柔らかさの目立つ字面で、早期の段階の追走力に課題を感じる並びになっている。ただ、父系と相性が良いと睨んでいるNijinskyを内包しており、更にはLyphardのクロスによって父系のスピード源を刺激しており、父系のツボを突いた基礎スピードが助長された血統構成と言える。脚を溜めて長く脚を使うシチュエーションに強く、脚を溜めやすい大箱コースなどに強さを見せるタイプと言えるでしょう。

ダービーは11着と敗れましたが、皐月賞は4着と上位に食い込む走りを見せ、世代上位の能力を見せたと言える。
そのダービーでは後方の外を追走し、内有利の様相だった事もあり展開的に不利だったと言える。ラストは同馬なりに伸びていますが、かなり苦しかった展開だったと言えるでしょう。
一方で、ああいった大味な走りをしなければ能力を発揮し辛いという課題も抱えており、どうしてもハマり待ちな面が大きい側面があるのは否めない。同馬がスムーズに差し脚を伸ばせる状況下どうかが査収の面で大きなポイントになると言えます。

血統面から見た適性的には、欧州要素もしっかりと持っており及第点レベルにあると言える。好走血統も踏襲しており、適性自体は問題無いと言える。高速馬場への対応も皐月賞を見る限りは問題無いと感じます。

それだけに、上記で述べた課題を潰せるかどうかがポイントになるかと思います。

✅スティンガーグラス

血統評価：B

新潟の1勝クラス1着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ、母父がCaro系の中でもHyperion由来の底力を兼ね備えるNot For Saleという配合。母がアルゼンチンの中距離G1馬のライフフォーセールなので、3/4同血の半姉には阪神JF勝ちのダノンファンタジーがいる良血馬です。
最終的に1400m付近で活躍した半姉のダノンファンタジーのイメージがありますが、母自身2000m超のダートG1を制していたり、母方を辿ると欧州ルーツの重さがある典型的な体力のある南米牝系出身という事やHyperionを豊富に持つ並びという事もあり、早期からも活躍できるが、基本的には体力が武器になるタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走は持続力を求められ長距離適性も求められる新潟2400mでのレース。中団前目で運び、3～4コーナー中間辺りから早めに蒸かし始め、直線では抜群の手応えで伸び、上がりの3Fを 12.3 - 11.7 - 11.6と加速ラップでまとめ上げた。
低調なメンバー構成だったとは言え、余裕のある走り振りでまだ上があると感じさせる走りだったと言えるでしょう。

3走前にはG2のスプリングSにも挑戦しましたが、大外枠が響いた事や、前半が緩く流れた事で前有利の展開になり、後方で運んだ同馬にとってはかなり苦しい展開になってしまった。
このレースも勝ち馬意外はそこまでレベルが高い訳では無かったですが、同馬はその中でも敗因が明確な存在だったと言えるでしょう。

ここまでの走り振りからも良血馬らしい素質は見せており、能力を発揮しきれればここでも通用する可能性は十分見せていると感じます。
その上で、体力面がしっかりと補完されている血統である事や、Lyphardが強調された血統である事から、捲り上がるような形でも対応できる要素があり、コース適性は悪くないと感じる。

極端に外枠を引くなどの不利が無ければ十分チャンスのある1頭だと感じます。

✅アスクカムオンモア

血統評価：C-

東京の1勝クラス1着から臨みます。

父はStorm Cat系の中でも芝の中距離実績があるブリックスアンドモルタル、母父がキングカメハメハという配合。母は牝馬重賞を2勝しているマキシマムドパリという血統馬で、更に辿ると3代母には米芝G1を制しているアドマイスという馬に当たる欧州ルーツの良血馬です。
父、母、牝系がそれぞれ中距離を中心に活躍した実績の馬達で並んでおり、字面的には中距離で良さが出そうな印象の血統構成と言える。その上で、父母間ではクロスが発生していないアウトブリードベースの配合になっており、基礎体力も助長されているバランスの良さを感じる。秀でた点も少ないですが、比較的様々な場面に対応できる万能なタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走は東京1800mの条件戦。稍重の馬場ながらスピードの出やすいシチュエーションで1:46.1と速い時計で勝ち切った。先手を取り押し切る形でのレースでしたが、上がりの3Fを11.7 - 11.7 - 11.4と加速ラップでまとめており、前半で楽に追走出来たとは言え余裕のある勝ちっぷりだったと言えるでしょう。
その前走で同じく先行した4着のミヤビブレイヴはその後1勝クラスを突破しており、レースレベルもそこまで低くない中で勝ち上がっていると判断しています。
その上で、前走は速い時計が求められながらも稍重の緩めの馬場だという事もあり万能性が求められ同馬に向いた馬場とも取れる点は一応注意しておきたい点。

今回は初めての中山になりますが、適性としては可もなく不可もなくと言った所。その上で欧州要素を求められるコースなだけにやや分が悪いというのが個人的な見方。相対的にコース適性はやや落ちるだろうと見ます。

むしろ極端な馬場になれば、万能性を武器に相対的に浮上しチャンスありそうな印象です。

✅エコロヴァルツ

血統評価：A

ダービー8着から臨みます。

父はディープインパクトの全兄ブラックタイド、母父がキングカメハメハという配合。母のプティプランセスは芝の中距離で3勝を挙げた血統馬です。
母方はA.P.Indyを内包していたり、Domino血脈等のスピード源を豊富に持ち合わせたり等、米国ルーツの牝系出身ですが、豊富なHyperion等を始めとした底力も持ち合わせており、総じてバランスの良さを感じるタイプの血統構成と言える。
良くも悪くも、秀でた所が無く、様々なカテゴリーで安定して戦える万能タイプと言えます。

2歳時には朝日杯FSで2着と好走し、皐月賞3着のジャンタルマンタルと小差と能力を見せた。クラシックでは上位に食い込めませんでしたが、皐月賞では追い込み、ダービーでは逃げてと自在性も誇示しつつ見せ場も作ったと言えるでしょう。
万能性が故の自在性を持ち合わせており、展開を問わずに走れる点は武器と言えるでしょう。

適性的にも中山の2200mは問題無く対応できるように感じる。同じ万能タイプでもある前述のアスクカムオンモアと比較しても、こちらはこのコースで求められる欧州血統をしっかり内包している為、より対応力が高いだろうと感じます。

どういった競馬ぶりをしてくるかも含め注目したい1頭です。

✅ヤマニンアドホック

血統評価：A‐

ラジオNIKKEI賞3着から臨みます。

父がドイツ血統のノヴェリスト、母父がサンデー系の中でも粘り強さを併せ持つダイワメジャーという配合。祖母に中距離重賞を2勝しオークス3着の実績を持つヤマニンアラバスタという血統馬です。
基本的には薄目のインブリードで構成された並びになっていますが、ノーザンテースト≒Night Shiftのニアリークロスによって、タフさや粘り強さが強化された並びになっている。父、母父の並び通りにタフで重さのある血統構成と言えるでしょう。

前走のラジオNIKKEI賞では中団の内で構えてロス無く回り、直線ではスムーズに伸びてくる正攻法の競馬をしてきましたが、惜しくも0.2差の3着という内容。
降雨がありながらも、福島にしては時計が速く基本的には内前有利だったこともあり、バイアス的には合致していた印象。そういった中での3着なので上位とは素直に離されているなという印象を持ちます。地力的にはこのメンバーでも1枚劣る所に位置するように感じます。斤量増も大きく響く可能性があるでしょう。

その上で、血統的には好走血統にも合致しタフさを助長するノーザンテーストが効いた配合をしている点などから適性自体は良い印象。中山経験が豊富な点も心強いと言えるでしょう。

適性の良さでどこまで上に来れるかがポイントになるでしょう。最低限内枠は欲しい所か。

✅ルカランフィースト

血統評価：C∔

皐月賞8着から臨みます。

父はサンデー系の中でも強烈なスピードを持つIn Realityを内包するフジキセキの後継イスラボニータ、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包しタフさのあるマンハッタンカフェという配合。祖母が短距離で実績のあるシーキングマイラブという血統馬ですが、辿るとBustedやTantieme、Ticinoなど欧州の重い血統を豊富に持つ欧州ルーツの牝系出身です。
サンデーの3×3というやや強めのインブリードに加え、父・母共にサンデー系×ミスプロ系＋Grey Sovereignという並びの配合をしている事から、相似クロスのような並びになっていると言える。底力が助長されており、母方のイメージも併せ、タフなシチュエーションでもやれるタイプの血統構成に感じます。

前走の皐月賞では中団後方の内から運び、勝負所ではやや加速に置かれるシーンがありながらも、内をジリジリと伸びて追い上げる脚を見せた。同馬なりには力を見せたと言えるでしょう。
2走前のスプリングSは勝ち馬を除いてはやや低レベルな1戦。ある程度展開が向いた中での3着なのでここはあまり評価できない。能力的には1枚劣る存在と見ています。

イメージ以上にタフなシチュエーションでも力を発揮できる点は評価可能で、コース適性は及第点以上にありそうな印象。不良馬場での実績もある点はプラスに捉えておきたい所です。
内でも立ち回れる所も同馬の強みと言える。内枠を引けた際は評価を1段上げても良いかなと感じています。

✅タンゴバイラリン

血統評価：C∔

札幌の藻岩山特別（2勝C）3着から臨みます。

父がフジキセキの後継に当たるイスラボニータ、母父がミスプロ系の中でも米クラシックで活躍している系統であるSmart Strikeという配合。母がダートで3勝を挙げたリベルタンゴ、祖母がアルゼンチンの芝G1を多数制している名牝オジャグワという良血馬。米国指向なスピード要素を取り込んだ牝系の出身で、全体的にスピードや追走力を助長していると言える。
南米牝系の中でも高速持続戦への適性がより高そうな部類の牝系出身で、父や母父も万能性がありつつそれを助長している。基本的にはスピードを求められる馬場で持続的にスピードを発揮する事で力を発揮するタイプと言えるでしょう。

前走の藻岩山特別では中団の外を追走し、勝負所でも外を進出。ジリジリと伸び上位争いに加わりハナ＋クビで0.1差の3着と好走。昇級初戦でしっかりと上位に食い込み、これまでとは違うような展開の中でも好走し時計も詰めてきた点は評価したいポイントです。このクラスは突破できるだけの能力は示したように思います。

ダートでの実績もあり万能性もありつつ、基本的にはスピードを求められる馬場に強いタイプで、先週の中山のような速い時計を求められるシチュエーションであれば適性的には浮上できそうな印象を持つ。
コース適性自体は及第点レベルに感じますが、馬場への適応でチャンスを見出したい所です。

✅エコロレイズ

血統評価：B∔

白百合S4着から臨みます。

父はDanzig系の中でも米国指向な前向きのスピードを内包するアメリカンペイトリオット、母父がディープインパクトという配合。祖母が南米G1を2勝しているワシントンシティという血統馬です。
アウトブリードベースの基礎体力を感じ、南米牝系らしい体力要素も持ち合わせる並びの配合ではありますが、母方のSir Gaylordのクロス、父方もSeattle Slewを豊富に持つ辺り、大箱向きのしなやかさを併せ持つような血統構成と言える。
大箱コースの高速持続戦でスムーズにスピードを発揮する事で力を発揮するタイプと感じます。

同馬の走りで評価したいのは3走前の弥生賞。中団後方の内を進み、直線では唯一後方から追い上げる脚を見せ、上がり最速タイの脚で4着を確保する内容。
弥生賞自体が勝ち馬が皐月賞2着、2着馬がダービー3着とクラシックで活躍した馬を輩出しておりレースレベル高めのレースだった事もあり、十分評価できる内容だったと感じます。

この弥生賞を含め、近走は好上がりを発揮するも差し届かないレースが続いていますが、スムーズに一本調子に脚を伸ばせる展開になればチャンスがあっても良いだろうと感じます。

✅アスクハッピーモア

血統評価：D

中山の未勝利1着から臨みます。

父がRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持ち合わせているエピファネイア、母父が独特なパワーを助長するVice Regent系のクロフネという配合。半姉にはダート戦線で活躍するデリカダがおり、祖母は交流重賞を勝利しているラピッドオレンジと言う血統馬です。
サンデーのクロスとSadler's Wellsのクロスを持っていますが、特に何かを強調したりなどの要素が少なく、他にも関係値の高い配合などにもなっていないので、良くも悪くも何の変哲もない平凡な配合と言える。シンプルにダート実績のある母方から生まれたエピファネイア産駒という見方で良いと判断します。

前述もしていますが、血統的にはあまり特筆すべきところが無い平凡な血統で、血統派としては購買意欲が進まない、強調したくない1頭です。

その上で、前走がダートの未勝利戦なので今回初芝替わりとなりますが、前走のレースレベルと内容が低調で評価し辛い。芝替わりも悪くない物の、かといって大幅にプラスとも言い難く、大きな上積みは見込みにくい。

ここは評価を見送ります。

✅ログラール

血統評価：C-

ラジオNIKKEI賞6着から臨みます。

父はRoberto系の中でも欧州方面の馬力などを内包したモーリス、母父がキングカメハメハという配合。母ディアデラマドレ、祖母ディアデラノビアは共に牝馬重賞で好走した実績のある良血馬で、辿るとアルゼンチンの名牝ポトリザリスという底力や基礎体力のありつつ、やや揉まれ弱い所や一本調子感のある、気性面の扱いが難しい牝系出身です。
サンデーの3×4を持ち俊敏な動きも出来そうなタイプですが、Roberto系×ミスプロ系のNashuaクロスが効いた組み合わせである点や、Sadler's Wells≒NureyevのSpecialクロスなどから持続力なども感じる並びになっている。
牝系のイメージからも、ロスを気にせずスムーズに運ぶ方が良さそうな印象の血統構成と言えます。

前走のラジオNIKKEI賞では、外枠からのレースになりましたが後方から運び、勝負所では内を進出し内ラチを進み伸びる形を作りましたが6着止まり。
上がり上位の脚を使い同馬なりの脚は見せましたが、道中でほぼ同じ位置を進み、勝負所で不利とされる大外を回し追い込んで差し切った勝ち馬とは内容面で雲泥の差と言える。評価自体は控えめにしたい所です。

前走の依然の内容も2勝挙げてはいるものの、決して評価出来る内容では無く、地力面ではこのメンバーでも1枚2枚劣る印象を持つ。
血統面から見た適性自体は及第点レベルにあると思いますが、ここでは評価を見送りたい。

✅パンジャ

血統評価：C-

札幌の1勝クラス4着から臨みます。

父がステイゴールド後継のゴールドシップ、母父がNasrullah系の中でも欧州指向なタイプのGrey Sovereign系であるKendargentという配合。母は欧州G1で3着の実績があるノッテビアンカという血統馬。全弟にはイタリアの重賞を勝っているTokyo Goldという馬もいます。
全体的に重く、欧州方面の柔らかさや一本調子感が助長された並びになっている。父ゴールドシップのイメージ通りのゴールドシップ産駒と感じます。

前走の条件戦は4着に敗戦。洋芝の札幌の芝で重馬場とゴールドシップ産駒の同馬にとって絶好とも言える条件だったとは思いますがそういった中での敗戦は痛かったように感じます。
確かにゴールドシップ産駒にとって苦手傾向にある距離短縮のローテであった事や、斤量増で追い上げる脚がやや鈍かった事や展開的に前有利で不利だった事なども原因になって来そうでしたが、上がり最速の脚を使ったとはいえもう少し見せ場が欲しかったのが本音と言えるでしょう。

ゴールドシップ産駒らしい持続力を持つ一方で、ズブさや加速の遅さという弱点を持っており、基本的には消耗戦などのタフなシチュエーションで流れ込むように脚を使う形がベスト。
コース自体は悪くないが、馬場が重くなるなどの恩恵が欲しい所。現状の速い馬場で脚を使ってくるイメージ湧いて無い。

ここでは評価を控えめ。雨などがあれば一考したい。

✅タガノデュード

血統評価：B∔

中京の揖斐川特別（1勝C）3着から臨みます。

父はキングカメハメハ後継の中でもパワー要素を内包したヤマカツエース、母父がトニービンを内包するハーツクライという配合。母のタガノミューチャンは芝とダートの短距離戦で2勝づつ挙げた両刀の血統馬です。
Nureyevのクロスを含めて、全体的に持続力や馬力要素に富んだ並びになっており、急坂やタフな馬場などへ対応できるタイプの血統構成と言えます。

過去にはG1の朝日杯FSで不利な大外を回す形ながら5着に入るなど力を見せており、地力はこのメンバーでも大きく劣る事は無い印象を持つ。その後は勝ち鞍や好走機会に中々恵まれていませんが、個人的には距離があまり合っていなかったり、コースが合わなかったりなど、適性面の噛み合いが悪いのが大きな要因と捉えている。
基本的にはパワーを求められるシチュエーションを得意としているので、京都や阪神と言った下り主体のコースではやや甘さが出てしまう。急坂のある中京でパフォーマンスを上げているのもそういった背景があるのでは無いかと感じます。

そういった意味で今回は初めての中山コースですが、パワー要素も求められるため適性的には良い部類だろうと感じます。
自在性もあるので、トリッキーなコースも苦にしない強みがあるだろうと感じますし、想定人気を考えても評価する価値のある1頭に感じます。

✅サルヴェージワーク

血統評価：D-

東京の未勝利1着から臨みます。

父がBlushing Groom系のLe Havre、母父がSadler's Wellsの後継に当たるMontjeuという配合。半姉には欧州G1を2勝しているWonderful Tonightがいる良血馬。同牝系からも欧州G1馬が出ており、欧州ルーツの良血牝系出身です。
母方でNever Bend≒Bold Reasonの欧州方面の柔らかさを助長するニアリークロスを内包（Sadler's Wells×Mill Reef）しており、それを父系のRed Godらで助長する欧州要素がふんだんに並ぶ血統構成。溜めが入る緩急の強い流れや消耗戦気味になってタフさを求められる展開に強いタイプと言えるでしょう。

前走は東京の2400mを逃げ切り勝ちしましたが、時計も遅く、上がり重点のタイムである事を見ても分かるように、スローの楽な逃げが出来た事が最大の要因。
評価できるレベルのパフォーマンスでは無かったと判断します。

血統的にも重さ一辺倒な所があり、シンプルにペースアップによって追走過多になる可能性が高い。ここは評価できないと感じます。

～～まとめ～～

本日は以上になります！

最後までご覧頂きありがとうございました❕🔥