シェア
まだ、義務教育が完全には開けやらぬ時分 私は身分不相応な高価な指輪の為に 一心不乱に時間を…
最後を見届けよ! なんて、おっしゃるの いいえ、そんなことはできないわ 別れを突き付け 哀…
秋の声を聞くたびに 貴女の一通のメールを思い出す 風邪が治ったらキスをしようか、と 貴女は…
甘ったるい煙の最後を すっかりと肺に送り終えると それを吐き出す前に 眼を閉じて、間を置い…
この世でもっとも気高い翼を持つお前が なぜミサイルをその身に宿している 誰かがお前に照準…
鼻をツンとつく冷たい風が いたずらに貴女の髪を愛撫し 空に嫉妬の芽を舞い散らせる あぁ、願…
この世界 まったくもって、恨めしい! この身体 まったくもって、呪わしい! 貴女が過ぎ去ったというのに この貴女のいる世界に 私はまだこうして立っている だからなのか 酒でこの世から浮遊したり 煙草で命を焦がすというのは あぁ、なぜだ なぜ私はこの世界に残されている 私の寝床なら 疾うに見知らぬ男によって 奪われたではないか!
酒で精神はこの世から去り 煙草で肉体は内から灰に近づく もうすぐだ! この世からの離別! …
あぁ、なんという呪わしい時代だろう! 17のときのまま、凍結したあの子のいまを 情報の海に…
酒に意識は清められ 頭蓋骨に押し込められた願望が いまありありと心臓の扉を ノックする い…
神の生き血が空に冴え渡る頃 季節外れの花びらが忙しなく ある方向へなびいていく 花びらは…