インドネシアバリ島の環境問題に取り組んでいる組織へのインタビューとダイキアクシスのリソースを活かした提案
研修の目的
令和4年11月20日(日)∼11月28日(月)にダイキアクシスグループ内定者研修の一つである海外研修が実施されました。
「持続可能性に関わる多様な問題が起こるインドネシアに赴き、現地の問題について向き合い、ダイキアクシスのリソースをどのように活かせるのか、自分には何ができるのかを見つけること」を目的とした研修です。
現地に到着後私たちは、アクティビティーやごみ拾い、環境問題に取り組んでいる会社や団体にインタビューを行いました。その後体験やインタビューから学んだこと、疑問から「ダイキアクシスのリソースを用いた改善案」をテーマにプレゼンテーションを行いました。
水質環境の良く無い川と海岸にごみが集まるバリ島
現地に到着した翌日にラフティングを行いました。体感で2時間ほどのコースで自然を満喫できました。ラフティングを行った川の状況について写真を見ると、流れが急で水が茶色く濁っています。
日本でラフティングができる川では茶色く濁っていませんでした。また、写真には乗っていないですが川岸に洋服などのゴミが蓄積していました。このラフティングを行た川の状態から私は、汚水を垂れ流ししているのではないかと考えました。汚水の垂れ流しが原因で川が濁っているのならばその原因を解決するのに浄化槽は適切なのではないかと思いました。
2日目には海岸のごみ拾いを行い、su-re.coやプラスチックバンクの方からバリ島でのごみの現状について説明を受けました。市内は比較的ごみは見当たらないですが、川などに捨てられたごみが河口や海岸に集まってきます。集まってきたごみの中でも特にプラスチックごみは素材ごとに分別されて回収されます。しかし、すべてのプラスチックがリサイクルできるわけではなくHDPEはリサイクルできないものでプラスチックバンクの方もその処理方法には困っていました。
そして私は、ゴミをゴミ箱に捨てるという習慣が身についていないことが原因で、川から流れてきたごみで海岸が汚れてしまうのかなと思いました。そう考えると日本のごみの処理システムの効果と一人一人の意識ははとても高いと思います。
世界中の森が農地になるかもしれない多種少量栽培と、おしゃれできれいだが分厚いリサイクル製品
8日間で環境問題に取り組んでいる企業や団体の方にインタビューを行いました。その中でも特に印象に残っているのが「Jiwa Community Garden」と「ecollabo8」でのインタビューです。
「Jiwa Community Garden」という団体では、永続可能な循環型の農業をもとに、人と自然がともに豊かになるような関係性を築いていくための農園を学習センターとして活用できるよう活動を行っています。
私がイメージしていた「食べ物を大量生産する」農家ではなく同じ場所で5年以上農業を続けることができる多種少量の農業を行っていました。
つまり、同じ土地で大量生産すると5年後には農薬などの影響で植物が育たない土になってしまいます。これを防ぐために多種少量の作物を無農薬で生産することで、土の栄養に偏りが生じにくくなり、より自然な状態で農業ができるそうです。
この多種少量を行う農業は自然環境保全の観点ではいい施策だと思いました。しかし、人々の食料を効率的に確保するという観点では不向きな施策だとも思いました。
「jiwa」のやり方で約80億人分の作物をまかなうと考えたら、世界中の森が自然保護を最大限考慮した農地になってしまうのではないかとも考えました。
「ecollabo8」という団体は、プラスチック廃棄物の再利用とアップサイクルを通じて、プラスチック廃棄物を削減するために活動しています。私はecollab8で、プラスチックは分別して加工する必要があることを学びました。
分別方法には2つあります。1つ目は、集めたプラスチックを色ごとに分別する方法です。色の組み合わせで新たな色を作るために色ごとで分別する必要があるそうです。2つ目は、素材で分別する必要があります。プラスチックの素材ごとにより融点が違います。そのため、プラスチックを加工する際の手間を省くために分別をする必要があるそうです。
ちなみに、浄化槽に使われるポリプロピレン(pp)をecollabo8では日用品にリサイクルされていました。色を組み合わせて作られたリサイクル製品を見ると何とも言えない色でとてもきれいでした。
しかし、商品一つ一つが分厚いなと思いました。強度を出すために分厚くしていると考えると、リサイクルされたプラスチックと原油から作ったプラスチックでは耐久性に差があるのかなと思いました。また、浄化槽がポリプロピレンで作られていたのでリサイクル製品として作れないかなと思いました。
オークション形式で環境保護に貢献する浄化槽の販売提案と、作れずに終わってしまった浄化槽の模型から学んだ「素早い判断・行動」と「会話が成り立つだけの英語力」
インタビューを通して私は、「日用品や家具などにしかプラスチックはリサイクルされていない」ことに違和感を持ちました。
また、浄化槽に用いられる素材の一つにppがあります。ダイキアクシスのリソースを使い、リサイクルされたppを用いた浄化槽を作ることはできないのだろうかと考えました。
インタビューを通してリサイクルされたppでも浄化槽を作ることは可能だとわかりました。そこで、ダイキアクシスインドネシア工場の生産を前提にターゲットをインドネシアの富裕層に絞りました。
また、浄化槽をオークション形式で販売し、落札額に応じて特典内容も変わるという提案をさせていただきました。例えば、1000万円で購入したら、浄化槽の購入が困難な家庭に5個寄付をする。そしてメンテンス料4年間免除などです。
また、このプレゼン用に「リサイクルされたプラスチックを用いた浄化槽の模型」をecollabo8のインタビュー後にお願いをしてみました。結果、製作時間と人手が足りず実現ができませんでした。さらに、英語で自分のお願いしたいことが思うように伝わらず、周りのフォローがあって何とか伝えられた経験から、「素早い判断・行動」と「会話が成り立つだけの英語力」がとても大切だと感じました。
もし交渉できていなかったら、再度話をする時間が取れなくて、模型ができるかどうかも分からずに終わっていたと思います。しかし、できないことが分かっただけでもその行動ができた自分をその時は喜びました。
プレゼンテーションで模型は出せませんでしたが、プレゼン資料を作る過程でもチーム内のコミュニケーションと役割分担、リーダーがそれぞれの進行の確認とフォロー、休むタイミング等のスケジューリング、メンバーの声に耳を傾けるなど当たり前のことが大切だと改めて感じました。
今回の学びを今後に生かす
8日間の経験から今後、分からない事やお願いしたい事などをためらわずに伝えるように心がけて生活をしていきたいと思います。
もし、再度インドネシアに行くことがあればその時は英語で会話できるように勉強をしたいと思います。そして、より深く今回の研修よりも多くのことを学べる状態にしていきたいと思います。仕事が始まったら、自分のチーム内の立ち位置を正しく把握して立ち回れるように、メンバーとのコミュニケーションを意識していこうと思います。
研修を通して感じた会社の一面と就活生に向けて
会社として水問題に正面から取り組んでいることをインドネシアの研修を通して感じました。
つまり「会社として、社員として水問題と向き合い一緒に解決するために頑張りましょう」というメッセージにも捉えられると思いました。
環境問題や水問題に関心のある就活生がこのサイトをご覧になられていたら、ぜひダイキアクシスグループを一度候補に加えてみてはいかがでしょうか。
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