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トイレをすべての人に届けることがなぜ大切なのか。

こんにちは。
ダイキアクシス採用担当の高市です。
現在、浄化槽や排水処理施設といった環境機器を手がける会社で採用教育担当をしています。

私たちの会社では、地球環境を守りながら、未来をいい方向に変えていくという”PROTECT×CHANGE”をコーポレートスローガンとして掲げ、持続可能な社会づくりを世界に発信しています。

水環境のパイオニアとして、SDGs 目標6番目の「水・衛生:安全な水とトイレを世界中に。すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」をコア事業に、世界中の排水処理や再利用、地下水の飲料化などをメイン事業とし、再生可能エネルギー事業を合わせて取り組んでいます。

最近では、SDGsへの関心の高まりを受け、私たちダイキアクシスが行う事業の重要性、環境を守り抜くことへの責任を感じ、海外展開を加速していかなければならないと思っています。


そんな中で、事業を通じて、私の採用教育分野の業務を通じて、SDGsについて知る機会が多くありました。
そして、目標やターゲットについて、様々な情報を知るなかで、疑問に思ったことがあります。

それは、SDGsでは、17目標それぞれにターゲット(具体的な目標)が設定されていますが、
なぜ、ターゲットとして取り上げられたのか?ということです。

私たちが海外展開を加速させるためには、世界の水事情を知っておく必要があります。
目標の背景のみならず、なぜ、ターゲットとして取り上げられたのか?というところまで深堀していきたいと思います。

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<6> 安全な水とトイレを世界中に

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2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性および女子、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を向ける。



なぜ野外排泄をなくすことが大切なのか。

まずは、こちらの動画をご覧ください。

実は世界の3分の1。およそ20億人はまだトイレのない生活をしています。排泄物には、下痢の原因となる細菌やウイルスがたくさん含まれています。
どこで排泄したかもわからない。誰がしたかもわからない。特に人口が増加し続ける途上国でこの現象が起こっています。
異臭が漂う現地のスラムではいたるところで排泄が行われ、収集がつかない状態です。

その結果、起こっている一番の問題は、「下痢」による死亡です。
世界では、なんと1日800人余りが、「下痢」でなくなっていると言われています。

皆さんには想像ができるでしょうか?「下痢」で人が亡くなること。
日常生活をしていく中で、そんなことが起こっていることは日本人の常識だと考えられないと思います。

また、野外排泄の影響で、女性がレイプされたり、動物に襲われたりすることも問題となっています。
安心して、用を足すことができない。それが世界では問題になっているのです。
また、生理を迎えた女性が学校に行けないことも世界のいたるところで起こっています。

トイレさえあれば、下痢で人が亡くなることも、女性がレイプ被害にあうことも、生理で学校に行けなくなることも少なくなる。
皆さんが当たり前に享受しているトイレが、多くの人々の生活を劇的に変化させることになるのです。

だからこそ、野外排泄をなくすことは大きなテーマとしてSDGsで掲げられているのです。

ちなみに日本は?
皆さんはこれまでの人生でトイレがなくて困ったことはありますか?
おそらくほとんどの方が困ったことがないのではないでしょうか?

しかしながら、日本も最初からトイレがあったわけではありません。
日本における野外排泄がなくなってきた歴史についてみてみましょう。

日本で野外排泄がなくなった歴史

縄文時代には、川に直接用便する「川屋」が存在しました。これがトイレの起源で、のちに厠と使われるようになる語源ともされています。
時を経て、鎌倉幕府が麦の二毛作を奨励して以降、糞尿は貴重な肥料(=下肥〔しもごえ〕)となり、貯糞汲取り式便所が主流に。そして、さらに時を経て、文明開化で西洋の建物が建設されるようになると、同じくトイレも腰掛けられる様式が登場し、その後水洗式となりました。

その後、現TOTOが日本で初めて戦前に国産の水洗式トイレメーカーとして製造販売を開始し、関東大震災後には、衛生問題が深刻化して、下水道や浄化槽が広く普及することとなりました。
そして、現在に至るまで、ウォシュレット機能が追加されるなどトイレも現代の私たちが日常で使用するような発展を遂げたのです。

トイレの設置と同じくして進歩を遂げたのは、衛生面を管理することで特に下水道や浄化槽が国内でも普及が進み、水質汚染に対しての対策が各地で取られた結果、今の日本で川にそのまま汚水を流すのはほとんどない、世界でも数少ない水道水が飲める国となったのです。


今、水洗トイレでは大量の水を使用します。
地球全体の約3分の2は水で覆われていると言われていますが、使える水はそのうちの2.5%にすぎません。しかも、大部分が氷河や南極や北極の氷であることから、純粋に水として存在しているのは、なんと0.8%。さらにその大部分が地下水であることから、使える水は、0.01%(約10万k㎥)というものすごく貴重な資源なのです。
一回の水洗トイレで使う水はおよそ6リットル〜8リットル。
単純計算ではありますが人口が70億人いる世界で、全員が際限なく使用すると、いつか飲み水がなくなってしまうのです。(これについては別の回で解説します)

この状況を踏まえて、最近ではコンポストトイレなどを自宅に設置するエコな人もいるそうです。

また、弊社が内定者研修で訪問したバリのGreen schoolでは、水洗トイレはなく、用を足した後には、おが屑(木屑)を入れて、臭いが出ないようにすると同時に、最終的には農園の肥料として利用する環境配慮の実態を見ることができました。
私たち一人一人にできることはまだたくさんあります。


具体的な取り組みとして世界で始まっていること

「トヨタABCDプログラム」ートヨタ自動車
日本の代表的な企業であるトヨタ自動車は、インドでトイレの普及活動を行なっています。
自動車メーカーのトヨタがトイレの普及活動をしているのは、もっと良い未来を作るために社会課題にトヨタ自身が向き合って、解決していこうとしているからです。

トヨタ・キルロスカ・モーター(TKM)が、2014年から実施しているプログラム。約200の小学 校でのトイレの設置に加え、子供たちに手洗いや、次の人のためにトイレをきれいに使う習慣を身につけてもらいます。
これまでTKM本社があるインド南部の180の村で3万人の子供たちが学び、周辺地区の学校からもこのプログラムを導入したいという声が増えています。

https://www.toyota.co.jp/jpn/sustainability/social_contribution/vision/smiles/pdf/smiles_vol02.pdf

「みんなにトイレをプロジェクト」ーLIXIL
LIXILが開発した「SATO」という簡易トイレを約40万台寄付。世界で200万人のトイレへのアクセスを改善しているようなボランティア活動もあります。
https://www.lixil.co.jp/minnanitoirewopj/

ダイキアクシスとしての取り組みのご紹介

最後に私たちダイキアクシスのことを少しご紹介します。
私たちは、戦後間もない頃から、四国最大の水回り商材を扱う企業として、四国の地元へのトイレへのアクセスと衛生環境を提供してきました。
また、自社で独自に浄化槽の技術を開発し、CMキャンペーンなどを通じて、西日本での大きなシェアを持つメーカーへと飛躍してきた歴史があります。

近年では、インドネシア、中国、ミャンマー、インド、ケニアと海外展開に力を入れ、世界の温室効果ガスの排出削減に寄与するコンポスト型の小型浄化槽を世界に広げる役割を担っています。
実は浄化槽は、日本オリジナルの言葉。世界に対しては、「JHOKASOU」として販売しています。

最近ではインドの環境大臣の地元に浄化槽を寄付するなどして、世界の下水道インフラがない区に対して、衛生へのアクセスを全ての人が実現できるような政府との対話を通じて法律制定の舞台にも関わっています。


トイレ一つとっても、私たちの知っていることが何一つ当たり前ではない。
そんな事実が世界にはあります。

皆さんもサステナブルな社会を実現するために、ダイキアクシスで世界をより良い方向に導いていきませんか?

ご興味をお持ちいただいたら、ぜひ会社説明会にも足を運んでみてください。
ご応募お待ちしております。

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