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#16 全員参加型遊戯





-いち、に、さん、し、ご-




僕はゲームに疎い。
正確には疎くなってしまった。


この前、友人と久々にゲームをした。
ニンテンドースイッチのマリオカート。
面白い。久々にやるとほんっとうに面白い。
友人は隣にいる僕がここまでマリオカートに感動してるなんて知る由もないだろう。


しかし、ゲームというものをやらなくなって何年経つだろうか。


もともと親も姉もゲームをやる人で
僕が生まれた頃から家に何かしらあったであろうゲームは珍しいものではなく、日常的なものだった。

僕の家庭用ゲーム全盛期はニンテンドー64あたりじゃないだろうか。
漢字の「山」を逆さにしたようなコントローラーで最大4人まで同時にプレイできる。
あの、本当にそういうコントローラーだったんだって。
え、そうだよね。伝わってますか。

スーパーマリオ64とかドンキーコング、ポケモンスタジアムにたまごっち、マリオカートにヨッシーアイランド、ゼルダの伝説...あげればキリがない。
とにかくすごい数が家にあった。

友達の家ではもっぱら大乱闘スマッシュブラザーズだったか。ドンキーコングでひたすら床を叩くという、技術もクソもない技を繰り返していた記憶がある。

それならゲームにたくさんの時間を費やしていたのかと言われるとそうでもない。
親がそれなりにゲーム時間を制限していたし、姉が2人いるもんだから譲り合ってやっていると自然とゲーム時間は減る。
正確には奪い合ってやっていたが。

だが、
そんな時にハマったのが、ゲームボーイやDS、PSP。
やりたい時にやれてしまう。なんてこった。
常にどこかしらにゲームがある生活。


歳を重ねるごとに徐々にゲームよりも興味を持つことが増え
友達とどこかへ行くことが遊びのメインになりゲームから離れた。
と思いきや、
今度はゲームセンターにハマった。

ゲームセンターでは車のゲームや、野球のゲーム、ドラゴンを育成するゲームもハマった。
なんだか車のゲーム、野球のゲームって言ってる時点でゲーム知識の貧相さが露呈しまくっているがしょうがない。

そんなこんなで月日が経ち
今一人で住んでいる家にはゲームはないし、ほとんどやることは無くなった。
最近のゲームはCMで見かけるか人から話を聞くくらい。
そうそう目にすることもない。

そんな疎くなった男がニンテンドースイッチ。
ありゃ手持ちで遊ぶものだと思ったら大画面でできちゃうし、おいおいコントローラーが分裂したじゃねぇかなんて驚く。
そしてPS2の時代が全盛期のハヤシは今新しいのはPS5なのかPS6なのかさえわからない。
iPhoneでも分からなくなるというのに。
そのうちPS12SEという一体誰の暗証番号?なんて名前のゲーム機が出てくるかもしれない。

そういえばゲームキューブとかセガサターンとかドリームキャストとかワンダースワンはどこいった。
いつの間にかいないじゃないか。
ゲーム脳の老け込みのスピードが尋常じゃない。

久々にやったゲームは
とにかく楽しかった。ものすごく。
初心者揃いでやったものの感覚は衰えてないものでぶっちぎって優勝しまくり、
挙げ句の果てに友人は飽きていたのに一人でたんたんとマリオカートをやった。

た、たのしい。

もし、今、家にゲームなんて買ってしまったら
それこそ生活の中心はゲームになるだろう。
恐ろしい。
ましてやオンラインでやれるなんて寝る時間を削り、最悪働くことさえ放棄してゲームをやってしまうのではないかと想像しただけで震える。

しかしいずれは何かしらゲームを手に入れたい。
頭の片隅にはその野望を持っておこう。
明日にも叶えられるじゃないか、とかそういうものじゃない。
これこそ気持ちの問題なのだ。
よし、いいだろう、となる日までお預けだ。

その日までは自分の人生ゲームをエンジョイするしかない。してやろうじゃないか。
ルーレット回して車進ませて家族が増えて隣の人からいくらもらう、なんてそんな単純なものじゃないが、全世界人類参加型のビッグゲームだからな。
楽しまなきゃ損だ。


さて、今日はどのコマに止まるだろう。


noteを無事更新する。
しかし雪が降る東京、16時ごろ。
電車が止まる。
ハヤシ3マス戻る。

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