#15 時をかける症状
-あれは鈴の音か、彼はどこか先を見ていた-
もう年末ともなると
今年一年を振り返ることが多くなる。
しかし今年は
振り返ることをあまりしていないのだ。
いや振り返りたいのだが
先のことばかり考えてしまっていたのと
たぶん振り返りたくないこともある一年だったのだろう。
思えば毎年そうなのかもしれない。
人生いろいろだ。
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なんて書き出しで
年末に書き始めていたら
それこそ目まぐるしくやってくることに追われ
気づけば年を越してしまった。
少し時期がズレてしまったので
今、年始にこの文を書き足している。
年末に更新するものを
年をまたいで持ってきてしまったのだから
しょうがない。
年末に書いたものに年始に書き加え年末に更新する予定だったものを年始に更新している。
もはや意味不明だ。
時空を行ったり来たりしているが
年末に書いていた文章に戻ろう。
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小さい頃から
大人になった今でも
クリスマスの雰囲気は好きだ。
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だめだ。
年末に戻ろうとしたが。
ズレている、時期が。
クリスマスというワードの違和感。
当たり前といえば当たり前だが。
年末だったらギリギリ許される感あるけど
年始だとお正月のインパクトが強くなる世の中。
クリスマスは過去のものに。
いやいや
そんなこといちいち言ってもしょうがない。
年末に戻ろう。
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もっと言えばクリスマスシーズンというべきか。
12月くらいから街はイルミネーションに飾られ、クリスマスのグッズ、ギフト用の商品、赤と緑を基調としたデザインに溢れる。
街行く人々はどこかウキウキとした、外は寒いが皆の心はあたたかい、そんな雰囲気。
それが好きなのだ。
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あー、だめだだめだ。
数日更新がずれるだけでこんなにも
シーズンズレてる感がでるものなのか。
このとき
なぜクリスマスに触れたのか。
年始のハヤシが去年のクリスマスシーズンのハヤシを慮ってみる。
おそらく
2021年のクリスマスはクリスマスらしいことをしていないからなのだろう。
子どもたちをメインにお届けする舞台の本番がクリスマスにあった。
普段なら早くても本番は昼過ぎなのだが、子どもさんのために午前中の本番もある。
そうすると一日の流れは
朝早く起きて、真っ直ぐ劇場へ、本番を一回、あいだは劇場で過ごし、午後に二回目の本番。それが終わると別の仕事がなければ直帰。
本番が早いぶん、早く帰ることができるのだが
コロナ対策もあり余計な外出は控え、さらには次の日も早いことを考えると早く寝ようとする。
そんな日を送っていると
クリスマスの雰囲気を味わえるのは移動中に見るイルミネーションや広告や人々になるわけだ。
家で骨つきの肉を頬張りながらシャンパンでもあけてやろうか、なんてなかばヤケクソに思い実行に移そうとしたが
いざスーパーなんて寄ってみると、いやいややっぱりな...と妙に腰が引けて
お茶を買い、そして食材を買う。
シチューを作った。
全く別物になった。
せめてものと思い
Netflixで「ラブアクチュアリー」という2004年に公開したクリスマスシーズンのロンドンを舞台にした映画を観た。
いろんな形の愛に溢れた内容で、内容を全くしらない自分は1人家でほんの少し切なくなりながら骨つき肉ではなくシチューを食べる。
ちなみにシチューを食べる時は白米も食べちゃう派。
だからと言って
クリスマスらしいことをしたら満足なのかと言われるとそうでもないのが現実。
家でゆっくりしたいなぁと思うのだろう。
めんどくさい性格だ。
ある帰り道、サンタやトナカイの格好をした大学生グループであろう人々を見かける。
そうか、自分も大学時代あんなことをしていた。
ジャンケンに負け、サンタの格好でコンビニで立ち読みしたり駅まで闊歩した。
今思えば、お前はいったい何をしているんだとため息もつきたくなるが、当時は楽しかった。
なんでもないバカ騒ぎをすることが楽しかった。
もしかしたら心の奥底は、今も楽しんでやれるのかもしれない。
めんどくさい性格だ。
そして、2022年、新年。
ドラえもん誕生までだいたい90年くらいか。
どんな一年になるだろうか。
どんな日々を過ごしてるだろうか。
どんなクリスマスを過ごしてるだろうか。
未来のハヤシ。
シャンパン片手に骨つき肉にかぶりついてますか?
このnote続けていますか?
上を向いて歩いてますか?
あぁ、どれも自分次第か。
なんて思いながら
クリスマスの名残りのイルミネーションとショッピングモールの前に飾られている門松の前を通り過ぎる。
これが過ぎたら...
バレンタイン一色かな。
なんでもありだな日本。
それも嫌いじゃない。
盛り上がれ、日本。
では、まとめて。
メリークリスマス、あけましておめでとう、ハッピーバレンタイン。
皆に幸あれ。
東京と神奈川の県境あたりを通過中、まもなく日は沈む、16時ごろ。
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と書いた直後に
ガムを踏んだ。
幸あれ、みんなも自分も。