腰痛‐骨盤の肢位から考える(鑑別)‐
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皆さんこんにちは!!
【NAORU】というセラピスト向けのアプリを運営してる若林(@daiki9021)です!!
保有資格は鍼灸師&日本スポーツ協会公認のATです。(ちなみに現役の3年間で両方とったのでそこそこしっかりしてます)
今日は姿勢から考える腰痛に対する内容です。
いわゆる骨盤の前後傾が腰痛にどのように影響を及ぼすのか、という視点を中心に書かせていただいております。
この記事は
☑腰痛へのアプローチの引き出しが少ないと感じる。
☑骨盤の肢位と腰痛の関係性が分からない。
人にはお勧めの記事です。
腰痛治療は完璧!という人は見ないでください。
それでは行きましょう。
【骨盤の肢位】
骨盤の肢位は大きく
『前傾位』と『後傾位』
に分けることができます。
座位時の骨盤の前傾位の場合では股関節の屈曲、腰椎・下部胸椎の伸展がみられ、後傾位の場合では股関節の伸展、腰椎・下部胸椎の屈曲がみられると報告されている。
塩本祥子(2011).端座位における骨盤前後傾中の脊柱の運動分析.理学療法科学.26 巻 3 号 p. 337-340
このことから、脊柱の可動性と骨盤の可動性が関係しあうことが示唆されます。
円背姿勢を改善しようと思うと、骨盤ひいては股関節の可動性を確認することは非常に重要と言えます。
【仙腸関節】
仙骨と腸骨からなる仙腸関節。
仙腸関節は以前は可動性の無い関節と考えられていましたが、現在は可動性があるとの報告が数多くあります。
仙腸関節の動きは、回転運動と並進運動、水平面上の動きに分けられます。
回転運動
腸骨に対する骨盤の前傾:ニューテーション
腸骨に対する骨盤の後傾:カウンターニューテーション
並進運動
腸骨に対する仙骨の矢状面上の前後方向の動き
水平面上の動き
仙骨に対する腸骨前部(上前腸骨棘)の内方への動き:インフレア
仙骨に対する腸骨前部(上前腸骨棘)の外方への動き:アウトフレア
これらの運動により、三次元的な動きをすると考えられています。
健常者では0.4°~3.1°の回転運動が報告されているのに対し、
仙腸関節の過可動性(不安定性)と診断された方では6°と、健常者と比較し大きいことが報告されています。
また、男性よりも女性の方が仙腸関節の可動性が大きいことも報告されています。
C Brunner(1991).The effects of morphology and histopathologic findings on the mobility of the sacroiliac joint. Spine.16(9):1111-7.
これらの三次元的運動の制動に関与する靭帯は主に6つ
①前仙腸靭帯
②骨間靭帯
③後仙腸靭帯
④仙棘靭帯
⑤仙結節靭帯
⑥腸腰靭帯
靭帯の他に、筋によっても支持されています。
大殿筋や大腿二頭筋、脊柱起立筋、広背筋、腹斜筋などから安定性を得ていると考えられています。
これらの筋は、直接仙腸関節を被覆し安定に関与しているだけでなく、仙骨や寛骨を介して、仙腸関節の安定に寄与していると考えられています。
我々、観血的な手技を持たないセラピストに、仙腸関節の静的な安定性を高める方法はありませんが、これら周囲の筋の機能改善を目指すことによる、仙腸関節および脊柱の動的な安定性を高めることはできると考えられます。
ココからは、股関節や骨盤の肢位から考える腰痛に対するアプローチを考えていきましょう。
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