緑仙がこの先生きのこるには?
秋の味覚に翻弄されている だいけです。皆様、いかがお過ごしでしたでしょうか。
このたび、緑仙のこれからを考える会が開かれました。(動画の13分から) この機を逃すわたしではありませんよ。公認推し語りの時間だ。
配信で話されたトピックは以下の通りです。根本的な問いは これから色々な人にもっと自分の事を知ってもらうには?でした。
1. ファン活動による普及 (切り抜き、イラスト)
2. 自身のコンテンツ (やりたいこと、強み)
3. 配信媒体とファン層
4. コラボについて
緑仙という存在
緑仙は、デビュー当初、高校生として見聞きしたことを語るタイプの配信をしていましたが、イラスト・デザイン・動画編集・作劇など様々な分野で能力を発揮して、いわゆる魂との境目が見えなくなった、真性のVTuberの一人と言えます。
公式紹介文
本名は仙河緑。17歳の高校2年生。自分のことが大好きで、自分はなんでもできると思っている。拳法を習っており、プライドが高く負けることが嫌い。高校デビューに失敗したため配信を通して友達を作ろうと考えている。
行動力がある。割り切った考え方ができる。不確定なことに対して決め打ちで飛び込める。本人曰くベンチャー企業的な性格です。
また、活動を自覚的に制御しているひとでもあります。同じ配信での次の言葉は、その事をよく示しています。(以下は要約)
僕らがデビューした頃に見てる人は、何をするか分からないから、変なことするから見てたでしょ。新しく見てる人はそれに慣れてないから、編集されたものを求めてるところがあって…。そういう人が変なことしてるの見るとびっくりしちゃう。試しに完成されたものを出してみようと思って『みどりさん』をやってみたら、0.5話が良かったという人も、1話を面白がった人もいた。
緑仙の魅力
緑仙は、歌動画を異常なペースで投稿しています。アゴーギクに優れておりライブ向きの歌です。リズム感がいいね。また、声の音域がギターやピアノなどの楽器とぶつかりやすい不利がありますが、感情が乗せるのが割とうまいです。
また、緑仙の歌は上手くなっています。2018年に投稿されたものと最近のもの(今すぐハッピーアワーのタイムシフトを見に行きましょう)を比べてみてください。成長を見守る後方父兄参観面も楽しみの一つかもしれません。
本人も認める通り、もっと上手い人はいるでしょう(さだまさしとか) しかし、緑仙の歌にはたしかな魅力があり、新たなリスナーを次々獲得する武器になっています。
緑仙と言えば企画・コラボと考える人も多いと思います。先のみどりさんもそうですが、この分野では謎の創造性を発揮しまくっています。これはほとんど皆の共通認識だと思います。
また、コラボ配信で生まれたつながりが多岐に渡っているという点も見落とせません。新人とも外のVTuberともよく絡む、社交的なライバーです。性格に難はあるが…
緑仙のファン
緑仙のファンは多層的です。JCからスキンヘッドまで。
YouTube、ツイキャス、Bilibili、TikTok など様々な場所で配信していますし、歌・コラボや企画・マイクラなど、きっかけとなった配信によっても年齢層や嗜好、行動パターンなどは違っていると思います。
また、キャリアが既に長いため、上で引用した発言のように、ファンになった時期によってもプロフィールが色々異なる追っかけがいると思います。
これら全てのファンの希望や期待に応えることの難しさを想像できるでしょうか?
緑仙は企画を変わらず続けています。雑談も、たまに思い出したようにゲームもします。歌動画も曲がそのうち枯渇する勢いで続けています。
続けることだけが唯一ファンに誠実である方法のようです。緑仙はファンに誠実です。
緑仙にできる何か新しいことは、既存のファンの期待に応え続ける限りにおいては、実は少ないのだと気が付きます。時間的・気力的な問題です。
問いの射程
さて、始めに戻りましょう。色々な人にもっと自分のことを知ってもらうには、です。
緑仙は釣った魚にもたまに餌をくれる気のいいヤツなのですが、基本的には外を向いています。積極的に新しい場所や媒体で配信していますし、他所の箱とのコラボにも力を入れています。緑仙が歌動画やTikTokから導いて、箱に流入してきた人口は無視できない程度には多いのではないでしょうか。
内側に目を向ければ、既存のファンはすでにすっかり定着しているか、あるいは浮動票よろしく流行りに乗って流れていってしまう。言わずもがなですが。また、外側にもフロンティアが見つけづらくなってきた、あるいはリーチしにくくなってきた、と考えて先の問いを発したのだと思います。
既に17万人の登録数がある緑仙は、「その数字を増やしたいわけではない」と言っています。
しかし、定性的な評価に頼るわけにもいきませんから、これまで知らなかった人に今の自分を知ってもらうということであれば、それは取りも直さず登録数の増分(時間微分)やアナリティクスに回収されます。
また、そうではなく、既存のファンを内包したまま、自分の成長や新たな側面を通してそれを実現しようというのであれば、自分がこうなりたいというビジョンを示さずにファンに問いかけても答えは得られないでしょう。
議論
ご存知のように、問題の多くはエンゲージメントの向上によって解決します。人が集まる配信ほど知らん人も立ち止まるし、ランキング、トレンド入りなどの要素もあります。
火がついた配信は切り抜かれやすく、イラストなど二次創作の対象にもなりやすいです。緑仙も「早く流れるチャット欄が好き」だと述べていたこともあり、本人の意に反するということも無いと思います。問題はどうすればエンゲージメントが向上するかです。それが分かれば苦労はないんだよなぁ。
ここまで飛躍もあるような話を繋いできましたが、何となく、既存のファンが枷になっているのではないかと思いませんでしたか?
緑仙のファンは、(未確認ですがファンDiscordが複数ある?など)分断されていて、ライバー本人に切り抜き動画を作らせ、過酷な作業量やスケジュールも是認しているのでは……?マジかよ……
大袈裟に書きましたが、改善するのは簡単です。
- "有名なファン"を叩くのをやめよう
- "有名ファン"になることを恐れるのをやめよう
- できる範囲で行動しよう
- 意思表示もしよう (エゴサにギリかかるくらい控えめに)
- 他所は他所、だけどよその良いところは真似しよう(ゴリスナーとかね)
- だいけの他の記事も読もう (露骨な宣伝)
この記事では、新たな層へのリーチや、エンゲージメントの向上といった難しいことの実現を狙うよりも、様々なファンを一つのマス (かたまり) に改造することで、さらにそれをファンが自覚的かつ自己組織的に実現することで、結果的にライバー本人の負担を減らすという方針を提案しました。
注意: 以下は蛇足であり、軽口であって、強要ではありません。
おまけ: 緑仙自身はどうすべきか
ここまで見てきたことの裏返しです。ファン同士の交流の場を設計する。一体感や連帯感やインセンティブを与える、など。そんなの決めたら友達じゃなくなっちゃうじゃないですかなどと言ってられるときではない。
不服なら自分で考えよ。KickStarterで資金を集めてラスベガスへゆけ (了)
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