受託のお仕事で最も大切なこと

社内用受託の仕事をする上で、これを逃すと、取引が継続しないというものがあります。

ここ最近そういうことがありまして、僕自身とっても大きくショックを受けています。

一緒に仕事をしているチームメンバーの方にこの辺の感覚が一致しているとすごいやりやすいため、改めて言語化してみます。

○受託の仕事で大事なこと

私にとっては顧客はお客様ですし、みなさんにとっては、発注主は私です。私がお客様です。受託を受ける側、もしくは発注する側の視点両方で仕事をしているので、良いクライアントワークとはどんなものなのかについていくつかまとめてみますね。

基本的には以下3つに集約されます

  1. 顧客の期待値を正確に把握すること

  2. 顧客の期待値を正確に満たし、約束を守ること

  3. ちゃんとできないことは断ること

①顧客の期待値を正確に把握すること

何より一番大事なのがこれです。
顧客の期待値を正確に把握することです。

  • 何を

  • いつまでに

  • 何のために

  • どのレベルのクオリティで実現すべきか。

これをかなりクリアにしておく必要があります。これをおそろかにすると、あなたがどんなに優秀だったとしても、

  • 労力をかけた割には不要なものを作ってしまったり、

  • とっても頑張ったのに顧客から評価されなかったり、

  • 成果を出したと思っていたのに雇用主から契約を突然打ち切られたり

します。

期待値、つまり「顧客があなたに期待していること」を満たすためには、当然ですが顧客が何を求めているのか把握することが重要となります。じゃないと期待値を満たすための成果物を作れないですからね。

それだけ、顧客の期待値を正確に把握しているということは、重要なんです。手を動かす前に、成果イメージは明確になっていますか?このゲームはどうするとクリアになるか理解できていますか?つい受託業をやっていると手を動かすことばかりに集中してしまいますが、ここが一番肝です。

②顧客の期待値を正確に満たし、約束を守ること

次に大事なのがこれ。
顧客の期待値を理解し、契約をしたら、その約束を何が何でも守ることです。何かしらの約束を満たしたことで、初めて期待値を満たしたということができます。

基本、期待値を理解して、期待値を満たせば、大半の商売は成立しますし、リピートします。商売の基本は、約束することと、それを履行することなんですよね。期待値といえば、例えば、よくいうのは

  • 品質

  • コスト: どのくらいの予算が必要なのか

  • 納期:どのくらいの納期で実装する必要があるか

これがお互い共通認識を取れて、それを守れば基本的には満足度は高くなります。6/13までに納品する成果物は何が何でも6/13に納品する。これが受託の基本です。

③無理な依頼は初めに断ること

顧客から無理なことを言われたら、初めのタイミングで断りましょう。受託の場合、一度okを出した上で後から断るのはNGです。顧客はできるという約束を元に行動計画を立てています。顧客に迷惑をかけてしまいます。できない約束はしない。これが受託の仕事では結構大事です。

○期待値を満たせないのは誰のせい?

さて、ここまで読んだ上で、極めて当たり前なことしか書いていません。寿司屋でご飯を頼んだら、その日にシャリの寿司が出てくる。これくらい当たり前のことを書いています。

しかし、普段仕事をしていると、寿司を注文したのに、

「確かに俺寿司屋だけど、酢飯で握れなんてきいてないよ。シャリは普通にただの白米だ」とか「3日かかっちゃったけど、とりあえず卵だから期限持つと思うよ。はいどうぞ」とか「俺、今日稼働4hだから、ご飯炊けてないのでとりあえず刺身だけ出すね」みたいな取引をする受託仕事ってかなりあるんです。

お客さんからしたら今すぐ食べたかったり、寿司屋なのに酢飯ってあえて注文しないといけない?と思いますよね。ただ、そういうイマイチのお寿司屋さんって、「そんなん聞いてないし。客が悪いだろう」っていうんです。

「俺がうまいと思ったものを食え」と思っているんです。さて、このような期待値コントロールに失敗した場合、発注主の責任にする声をよく聞きます。要件定義ができてないからダメなんじゃないか。と。お前の注文方法が悪いんじゃないかと。

でも、そんな寿司屋、行きますかね?他にいいお鮨屋があったら、そっちに行きますよね。寿司屋の事情なんでどうでもいいんですよね。それが市場原理です。対応が悪い寿司屋に対して、対応が悪いとは言いません。そっと離れていくだけです。僕はクライアントワークをしていてつよく思うのが、期待値に答えられなかった場合に発注主の責任にするのは、甘えでしかないと思っています。約束を受け入れたら、その先は全部受託した人の責任です。

一度依頼された仕事は当たり前だけど期待に応える。達成できないのは期待値調整に失敗したか、相手の期待に応えられる実力がなかったか、見積もりが下手だったか。それだけです。

クライアントのせいにしては絶対ダメ。そして期待値を合わせてもらうのではなくて、自分から合わせに行く。これが基本的な受託のスタンスだと思っています。

○最後に

ということで、受託の仕事について考えていることでした。基本的は、顧客の欲しいものをちゃんと理解して、約束をちゃんと守る、というシンプルなものなんですが、この辺の基礎的な感覚はチームで一致させたいなと思っています。

サポートでいただいたお金はFanzaの動画を購入するために利用されます。