お父さんへ 33
藤林邦夫の3分メッセージ(『生きる楽しみ』1991年版、pp.44−45。)
6月には父の日がありますが、今ひとつパッとしないようです。
教会も、父の日をする年もあり、しない年もあり、定見のないことです。
だいいち、お父さん自身が父の日を正面切って口にしない、というか、しにくい気持ち、まあ、照れくさいという感じがあります。
それはともかくとして、家庭で、お父さんと子どものコミュニケーションがどれほどとれているか、ということは、大切な問題でしょう。
そこで、アンケート調査によれば、普段のお父さんと、どれくらい話をするか?という問いに、こんな結果が出ました。
よく話をする……23%
まあ話をする……44.8%
まあここまでは良いのですが。
余り話をしない……32.3%
この結果には、考えさせられます。最後の「話をしない」というのが、全体の1/3を占めますから。
話をしない理由は、以下の通りです。
話をしてもつまらないから……36.4%
帰りが遅いから……33.3%
話が分からないから……14.7%
疲れているから……10.1%
恐いから……4.7%
その他……9.3%
このようになっています。
つまらない、というのは、お父さんの中身が問われています。
帰りが遅いからは、悲しいですね。3割のお父さんは仕事に時間を取られすぎです。
子どもと話のできるのは、父としての特権です。恵みです。感謝なことです。その時は、今をおいてないのです。
どうか、父である方は、子どもの世話は放任、母に任せっきりにならぬよう、心がけましょう。
母は過保護、過干渉とならぬよう、留意しましょう。
お父さん、ぜひもう一度、子どもと話す時を持って下さい。
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<著者紹介>
藤林邦夫 1935年(昭和10年)生まれ。日本純信聖書学院自主退学、京都福音教会で、35年牧師として従事。ホザナ園園長も務めた。1992年2月26日、56歳で召天。この一連のエッセイは、亡くなる直前に、4年間にわたり、3分間テレフォン・メッセージとして書き溜めたもの。