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私の裸足・ワラーチランニングとの出会い【メリット解説】

こんにちは。神戸市東灘区にあるあかり整骨院の院長をしています辻大樹です。

今回は、一般人は絶対知らない、SNSをしているランナーさんならギリギリ見たことはあるのでは?という裸足・ワラーチランニングの世界について書きたいと思います。

ワラーチって何?どんな意味があるの?といった興味がある人はもちろん、ランナー以外の人でも参考になりますので、ぜひ読んでみてください。


そもそもワラーチとは何か?

ワラーチは、「世界一長い距離を走る民族」と言われている、メキシコの先住民族タラウマラ族が履いているサンダルです。 タラウマラ族は、日常的に100マイル(160km)もの長距離を走ることから、“走る民族”と呼ばれています。 つまりワラーチは“走れるサンダル”です。

Google検索

Google検索で出てくる文言を引用しました。
かなり以前から裸足ランニングにハマっている人の多くは、
「BORN TO RUN 」という本を読んでいます。

参考URL

この本に出てくる民族は、廃タイヤを切ってひもを通し、それをサンダルにしてめちゃくちゃ長い距離を走ります。

つまり、人間には、裸足やサンダルで走れるポテンシャルがあるのにも拘わらず、多くの人がシューズを履き、クッションに頼ってしまうことで、身体機能が失われケガにつながっているという話です。

本当はもっと細かいことが書いてあるのですが、
興味がある人はぜひ本を読んでみてください。

要は裸足感覚で走れるサンダルという認識でOKです。裸足とシューズの架け橋のような存在だと思ってください。

本来は裸足で走ると、一番身体の変化が出ます。
しかし、多くの方は裸足でランニングすることは様々な理由で難しいでしょう。

私もそこまでガチ勢ではないので、裸足に近い走りができるワラーチで走っています。たまに夜の、人が少ない時間帯に芝生やグラウンドを裸足で走っているくらいです。

そのワラーチの中にも派閥があり、いろいろ試しました。
その中で、私はマンサンダルというワラーチの作り方が一番好きなので、これを愛用しています。
マンサンダルのことまで話し出すと長くなるので、それはまたの機会にします。もし作りたくなった人がいたら「マンサンダル 作り方」で検索してみてください。

ビブラムソールとパラコードだけで作成可能


裸足・ワラーチとの出会い

私は以前からずっと運動を続けていたのではなく、2020年の4月頃、コロナ感染による最初の緊急事態宣言が出たあたりから走り出しました。

その時、仕事の予約もキャンセルが続き、メンタルが少し落ちていたのもあります。

そんな中、気晴らしに運動して、体重を落とす経過をSNSで発信していけば何かに繋がるかな?という仕事としての意味と、単純に知らない人とSNSでつながって楽しめたらいいなという気持ちで運動を始めました。

ランニングを初めて2、3か月が経つ頃、早くも脚を痛めました。
この時は、両足のシンスプリントを発症し、走っていたらそのうち治るだろうと痛みを無視してランニングを続けていたら両股関節も痛くなりました(笑)。
すぐランオフしたのを覚えています。

そんな中、当時Twitterでのアスさんという方の主催していた、オンライン上での合宿イベントに参加して、今のランニング仲間と出会います。

その時に出会い、今もお世話になっているびーるさんに教えてもらい、ワラーチの存在を知りました。びーるさんも以前、ランニング時の痛みに悩んでいたようで、ワラーチで走り始めたらフォームが改善し、痛みが出なくなったとのこと。

自分の知らない世界だったので、とても興味がわきました。

タイムラインをさかのぼり、ワラーチデビューのツイートも見つけました。

ワラーチはもともと手作りできるものなのですが、私は面倒だったのでワラーチと検索して、最初に出てきたショップで購入しました。

足形を紙に写してメールで送ったのですが、私の足が幅広すぎて特注の追加料金がかかりました(笑)。


走ってみた時の衝撃

一般論では、ランニング初心者ほど、クッション性能の高いシューズを勧められます。衝撃を吸収する筋力が低いからサポートするためにといった理由です。

しかし、ワラーチは素材にもよりますが、ソールの厚さは6mm~1㎝くらい。
クッション性能が高い方がいいという一般論とは真逆のノークッション。

一体、どんな感じなんだろう?

本当に走れるのだろうか?

いろいろな期待や不安を胸に、走ってみました。

「意外と問題なく走れる!」

当時、こう感じたことを覚えています。

この時手に入れたワラーチは厚さ1㎝の初心者向けタイプだったので、衝撃はあるものの、足裏も痛くなく普通に走れました。

そして何より、靴で走ったら痛かったところが痛くなかったことが驚きでした。今思うと、履いたから良くなったという訳ではないのですが、クッションがなくなることで逆に痛くないということが自分には衝撃でした。


ワラーチ沼にハマる

これは面白い!ということでそこからどっぷりワラーチ沼にハマりました。

マンサンダル開発者の坂田満さんに会いに行ってお話をお伺いしたり、

裸足で富士山を登りきったこともあるマンさん
ヒトとしてのパワーがすごい!

自作したりするようにもなりました。

実はこれは失敗作(笑)

そして、履き出してから3年後の2023年11月の神戸マラソンにて、

ついにワラーチでマラソン完走+サブ4することができました。

マンサンダルで完走

人はシューズに頼らなくても、走れる力があることを実体験したくて挑戦しましたが、まさか自分がここまで走れるようになるとは思っていませんでした。

本当に人の可能性は無限大です。

こういった体験を多くの人にしてもらいたいので、今から裸足・ワラーチランニングで得られるメリットを紹介したいと思います。


裸足・ワラーチランで得られるメリット

身体の使い方が変わる

接地

骨格的に、踵からは接地できないようになっています。

その場でポンポンとジャンプをすることを想像してみてください。足はどこから地面につくでしょうか?

おそらく踵からつく人はいないと思います。つま先から接地し、踵がつかないうちに、次のジャンプ動作に移っていると思います。これが一番衝撃を吸収できる使い方だからです。

それが走る時にも重要になります。靴で守られていると踵からつくランナーさんも、裸足やワラーチで走ると自然とつま先から接地します。(もっと細かく言うとつま先外側から)

そのような身体の使い方が自然と身に付きます。


蹴らない走りになる

私が幼少期の時代は、速く走るには地面を蹴れ!と教えられていました。
蹴らずに走るには、地面を踏む動き、もしくはトロッティングという地面を撫でるような動きを習得する必要があるのですが、それを手っ取り早く覚えることができます。

裸足やワラーチで地面を蹴る走り方をすると、当たり前ですがめちゃくちゃ痛いです。地面と皮膚で摩擦が生まれるからです。
それでは痛くないように走るにはどうすればいいか?
地面と足の摩擦を極限まで減らす必要があります。

それが、踏む走りです。
足全体で真下に踏むように走ることで、アキレス腱や腸腰筋の反射を上手く使い、蹴らずに前に進むことが大切です。

重心移動も重要です。蹴らずに進むためには重心が先に移動してそれに足がついていく形にならないと進めません。

このような全身を使って走ったり動いたりする感覚を身に着けることができます。あらゆるスポーツで有効です。


足の感覚が目覚める

あまり意識されないことですが、足は運動器であると同時に感覚器でもあります。

手でイメージすると分かりやすいでしょうか?

例えば、何か物に触れる時に素手でさわるのと、
手袋をして、その上から固いゴムで覆われたカバーを付けた状態でさわるのとでは、感覚が全然違うのは想像できると思います。

それが、普段私たちが足に対して行っていることです。
靴下を履いて、その上にシューズを履いて地面に立っている。

特に足裏にはメカノレセプターというセンサーが存在しています。
そのセンサーがかかっている圧を認識し、身体の筋肉の力を調整ですることで、立つ、歩く、走るといった動作が成り立っています。

そのセンサーが覆われた状態で普段から生活していると感覚が鈍り、バランスが崩れ、その結果、身体の動きが崩れます。

裸足、ワラーチで走ることで、鈍った足の感覚が目覚め始めます。


アーシングによる回復力増加(私は懐疑的)

アーシングは、帯電している電磁波を身体から大地に逃がすという発想のもと考案されました。
電磁波を放出することで身体を浄化し、大地からも自然のエネルギーを受け取るというのがアーシングの目的です。

電磁波は私たちの身体に悪い影響を及ぼす可能性が指摘されていて、肩こりや頭痛、自律神経の乱れ、身体のむくみなどの原因になっているとも言われているので、アーシングをすることで、日常的に起こる慢性的な身体の不調を改善する効果が期待できます。

ネイチャーズウェイ

アーシングは本当にそうなのかな?と思うところはありますが、裸足を語る上では外せない要素なので一応紹介です。

真偽はさておき、単純に裸足で地面に立つと気持ちいいです。リラックスする感覚もあります。
自然を肌で感じること自体が身体にいい影響を出すのではないかな?と思います。

実際、ケガの治りも裸足で芝生などを歩いている方が治りやすいという話も聴いたことがあるので、馬鹿にできないことだと私は感じています。

ぜひみなさんも試してみて感想を教えてください。


個人的3つのメリット

ここからは、一般的な効果と言うよりも、個人的に良いと思うところです。

何より気持ちいい

自分の素足で走ることは本当に気持ちいいです。特に夏場はワラーチで走るともう靴を履いて走れません。
蒸れないし、靴擦れも起こらない、爪がシューズに当たって変色することもありません。
多くのランナーは自分に合う靴を探し求めていますが、みんなワラーチで走ってみたらいいのにと感じています。
もちろん、シューズを全否定している訳ではありません。
裸足でも走れるし、シューズでも走れる。両極を知ることで身体の使い方の幅が広がります。
そうするとシューズが合わないのではなく、実は自分の問題だったことにも気付けるかもしれません。


自信になる

シューズに頼らず、自分の力だけで前に進んでいる。
自分の足で地面を掴み、動いている。
そして、それが日に日に動ける距離が増えていく。

ただシューズを履いて走るよりも私は自信につながりました。
特にマラソンを完走したときの感動は忘れられません。
自分と言うより、ヒトってこんなに能力があるんだ!ということに気づかされました。


ただのランニング、日常生活が刺激的になる

人通りが多いと難しいですが、夜、人が少ない道を少しでいいので裸足で歩いてみてください。

誰かに見られたらどうしよう?とか
アスファルトの刺激で足が痛いとか
いろんなことを思うと思いますが、
ただ裸足で歩くだけで、普段の道が非日常になります。

子どもの頃の遊びを思い出してください。大人から危ないと言われている遊びの方が楽しくなかったですか?
人はちょっと危ないことの方が楽しいものです。
安全な靴に守られているよりも、裸足やワラーチで走ると、ただのランニングや日常生活が刺激的で楽しくなります。
私は基本的にずっとワラーチで生活しています。今のところ不便なことは、子どもと遊具で遊ぶときくらいです(笑)


ワラーチで得られるメリットの一部を語ってきました。
この記事を読んだ誰か一人でも、ちょっとやってみようかな?と思ってくれたら嬉しいです。

ただし!取り組むにあたって注意した方がいいポイントがあります。これは私が取り組んできた中で、失敗から得た学びでもあります。


注意点

ここまで、裸足・ワラーチの良いところを紹介してきました。ここまでの情報はネットなどで検索すると時間はかかっても調べられる情報です。

運動センスがもともとある方は、裸足やワラーチを履いただけで上記のようなメリットを享受できるのですが、残念ながら私のような運動センスがなかった、昔からケガをしやすい人達のほとんどは、履くだけでは習得できません。

実際に当時、私もワラーチを履いて痛みが出にくくなったものの、走行距離が伸びると痛みが出ました。また、シューズに戻るとすぐに膝が痛くなるといった現象が起きていました。

つまり、動作の根本が変わっていないまま、小手先の手法だけで動きを変えようとしていたことが大きな問題です。そのような人が

  • 裸足で走っても変化がなかったからランニングは自分に向いてないんだ…

  • ワラーチなんて効果がない!

  • 自分に合う靴がないから見つかるまでシューズを買いまくる

などなど、極端な思考に陥ってしまっています。

次回の記事では、私が3年の試行錯誤を経て学んだ

裸足・ワラーチを使いこなすために大切なこと

をまとめたnoteを更新したいと思います。

私は、試行錯誤の結果ワラーチでも、シューズでもマラソンを走れるくらいの走力と身体の使い方ができるようになりました。ただ、めちゃくちゃ遠回りしました(笑)

大切なのは、裸足・ワラーチで走れば上手くいくという手法としてとらえるのではなく、なぜそれで走ったら上手くいくのか?というその奥にある思想をとらえることです。

ただ裸足で走るだけでなく、どうしたら負担なく走れるのだろうか?
ただワラーチで走るのではなく、どうしたらワラーチを乗りこなせるのだろうか?

人は環境や物に合わせることで変化してきました。
靴に身体を合わせてあらゆる機能が衰える方に変化している今、
裸足・ワラーチに身体を合わせることで、機能を向上し、動きを変えていきましょう!

そのコツをお伝えしますので楽しみにしておいてください。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

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