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片麻痺「健側」あるある~「肩関節インピンジメント症候群」

「肩関節インピンジメント症候群」
片麻痺利用者さんが肩痛を訴えられた時の、あるあるです!

日常生活の中心を担い、多用される健側。
つい麻痺側に目がいきがちですが、もちろん健側にも問題が発生します。
疲れている・だるいなどの不調ならまだしも、痛みを伴ってくるとやはり生活への影響は大きく…何とかしてあげたいところです(>_<)

「肩関節インピンジメント症候群」とは??

上腕骨頭と肩甲骨肩峰との衝突(=インピンジメント)で生じる疾患です。
衝突の際、「滑液包」と呼ばれるクッション材や「棘上筋腱」が挟まれて疼痛を引き起こします。

一般的には野球やバレーなどオーバーハンド系のスポーツに多い疾患です。

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「上腕骨頭を関節窩にうまく引き込めていない」等々…掘り下げると別の話になりますので(^^;
簡単に言うなら、オーバーユース(過使用)が原因になります。

なぜ、スポーツをしていない片麻痺の方に??

私がこれまで出会ったものを分けると、原因は大きく2つでした。

・杖をつく時など、床から突き上げる方向の衝撃が肩にかかり衝突を起こす
・手すりを掴む時などに上腕骨頭が浮き上がり、肩峰と衝突を起こす

スポーツでなくとも、杖や手すりを使用することで、同じ動作が反復してしまうことが原因となるようです。

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さらに!麻痺の影響でどうしても猫背傾向となり、肩甲骨が上外方位となることで肩甲上腕リズムが崩れてしまうことも、さらに助長する原因です。

日常の動作を確認する中で上記の状況があり、肩峰下に圧痛を認めればほぼ間違いないでしょう。

どう対処するか??

・杖などの高さ調整をします。
本来であれば大転子の高さが目安とされる杖ですが、衝撃の伝わり方を考えて、あえて高く/低くします。
(変化を嫌われる場合もあるので相談しながらすすめます)
また、外ぎみに杖をつかれると上肢が外転位となり衝突を助長する為、
「杖をつく位置」もポイントになります。

・可能な場合「手技」を入れる
棘下筋・肩甲下筋などへのストレッチ、
上腕骨の下方向へのモビリゼーションなどです。
ここでは詳細は割愛しますが、やり方が気になる方はメッセージ下さい(^^)

・一番の解決策は「連携」
全てを自分一人で解決しようとするのではなく、連携をとって対処します。
例えば、痛む間は「起き上がり介助」を施設では介護職、自宅ではご家族(ご負担状況にもよりますが…)にお願いすることで負担軽減が図れます。

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通常とは違い、片麻痺の方の生活状況を大きく変化させることは難しく、どうしても症状は一進一退となります…。
その中で、連携を図ることで何とか解決に持っていく。

まとめ

連携により「負担」というマイナス要因を減らし、機能訓練等で「改善」というプラス要因をつくる。
これこそが最良の策ではないかと考えています。

私も以前は…「リハビリ職だから」「国家資格保有者だから」痛みに関しては自分がやる!と妙に片意地はった青臭い時期がありました(ーー;)

考えてみれば当たり前の事ですが、各々の職種には専門があり、関わる場面も異なるのです。

やはり大切なのは協力、「連携」ですね(^^)

ひょっとすれば、私なんかより皆さんの方がよっぽど素晴らしく「大人」な対応をされているかもしれませんね…(ーー;)

この記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
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最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m

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