仮面ライダーWに学ぶ異質を受容し組み合わせる心。〜私から私たちへ〜
皆さんは「仮面ライダー」と言えば何が思い浮かぶでしょうか?
私が幼稚園の時に仮面ライダーブラックとブラックRXがリアルタイムで放送されていました。
その当時はレンタルビデオショップでいつも借りてもらっていたのは仮面ライダーV3で宮内洋さん演じる風見士郎のブィスリャーは今でもダントツにかっこいい永遠のヒーローです。
大きいお友達になってからは
仮面ライダーカブト
仮面ライダーキバ
仮面ライダーディケイド
を見ていましたが、その中でも私が好きなのは仮面ライダーWでした。
最初は二人が一人に合体するような変身後の姿に慣れませんでしたが、ストーリー展開のテンポの良さ、敵味方含めた魅力的なキャラクターに毎週日曜日を楽しみに見ていました。
ライダー史上初、二人で一人の仮面ライダー
仮面ライダーダブルの凄いところは従来の仮面ライダーの自分がレベルアップして自分一人で戦うという「個を極める」発想から「異質を受容し組み合わせる」という発想を体現しているところです。
個の限界。
今だけ、金だけ、自分だけは人を孤独にする。
だからこそ、まずは自分自身を知ることから。
パートナーと法人を設立する前に個人事業主として独立した当初、自分の力(個の力)で何でもできるようにならないといけないと気負っていました。
当然、自分で全てをできるようになることは無理なのですが、
当時は
・お金をかけたくない。(本音はかけられなかった)
・人にお願いすると自分の取り分やチャンスが減る。(疑心暗鬼)
・自分のできることが増える=収入が増える。
・できないと言えない。(かっこつけている)
・助けてほしいと言えない。(プライドが高い)
という今だけ、金だけ、自分だけのサイクルに陥っていました。
このようなスタンスを続けると視野が狭く、視座も高まらず、どんどん孤立して追い込まれていきます。
うまくいかないので焦っては人ができることや、人に対して羨ましいと思ったことを自分もできるようになりたいと反応ばかりしていました。
(今でも気を抜くとそんな反応をしそうになるので気をつけています。
これは私が付き合っていく自分の個性の質の一面です。)
そんな時は注意が必要です。
そもそも自分自身にない質を得ようと無理すると、十中八九うまくいきません。
敢えて自身の質にないものを行うことによって、自分はそうではなかったという学びと経験は得られることもあります。
しかし、それをやりすぎると自分を見失って心身のバランスを崩すリスクがあります。
実際に当時の私がそうでした。
自分を受け入れず、知ろうともせずに、周りに反応するカタチで自分の個性や質とは乖離した個ばかりをつきつめた結果孤立してあっという間に限界を迎えます。
その時に人生ではじめて「できない」「助けてください」と言えるようになりました。
心底自分を知り、相手を知って助け合うことの大切さを感じた瞬間でした。
「自分を知る」ということの大切さを痛感しているので、弊社の経営理念の冒頭にその一言を入っています。
これは共に法人を立ち上げたパートナーの切なる想いです。
私(分断)から私たち(統合)へ
「俺たちは / 僕たちは、二人で一人の仮面ライダーさ」
このキャッチコピーは今まで個を極めてきた仮面ライダーのその先の姿が表されています。
主人公の翔太郎は物語が進むにつれて、憧れの存在である今は亡き師匠と違う「自身の弱さや非常な決断ができないという甘さ(優しさ)」を受け入れていきます。
それに伴い、性格も能力も全く違う相棒フィリップとの違いを受け入れ、覚悟を決めたことで本当の意味で統合がされていきます。
最後の変身シーンは涙なしには見れない仮面ライダーシリーズでも屈指の名シーンです。
私という分断された個体から、私たちという統合された共同体へ。
個だけで何でもできるようにするのではなく、自分を受け入れ、お互いの違いも受け入れて組み合わせていく。
何でもいいから、誰でもいいから組み合わせていくというわけではなく、同様のミッションやビジョンを持つ志を同じくする同志と共に。
そのためにはまず本来の自分自身を知ることが基盤となります。
自分を別の誰かに変えるのではなく、自分自身に還る。
どんどん分断されて個が孤立していく今の時代だからこそ、自分を受け入れ、他者との違いを受け入れ統合していく仮面ライダーWから学べきことがあると思うのです。