日本企業の採用育成ってガチャすぎん?と思った話
過去に転職を3回くらいしたんだけど、ファーストキャリアは日本の製造業だった。そこでは、例年新卒採用をして、半年くらいの研修をして、部署に配属して配属先が教育をして、戦力化していく、という流れだった。
この流れはおそらく日本のある程度トラディショナルな企業ならよくある流れだと思う。
ただ、このプロセスにおける問題は配属まではある程度計画的な研修があるのに一番大事な戦力化フェーズで現場に投げっぱなされることと、そもそも現場に対する経営のガバナンスが効いておらず、会社としての業務標準化がなされていないことだと思っている。
ある程度大きい会社だと事業部が異なると、営業の業務内容がガラリと異なったりすることはザラだと思う。例えば国際営業部、みたいなところと国内営業部、みたいなところがあったときにターゲット顧客を決めて、アプローチして、買ってもらうみたいな流れは同じはずなんだけど、顧客の育成フェーズが違ったり、カバーしている業務の粒度感が異なるために国際営業部は戦略立案ばかりだけど、国内営業部はドブ板営業みたいなことは往々にしてある。ただ、この現状は新入社員は良くわかってないし、なんとなくのイメージで選んでいるように思える。(新入社員から見たガチャ)
本来なら各営業部が営業フェーズはあわせて、そのフェーズごとにどんなアクションを取るのか、という議論であるべきで、そもそものやってることが違いすぎるというのは、各営業部がどのような状態かをApple to Appleで比較できないので、経営的な難易度が上がるような気がする。この状態だから現場社員も新入社員にどんな業務ですか?と聞かれても答えられないのだ。また、現場社員も新入社員のことなんかしらないから元気そう、くらいで引っ張ってくる。これもガチャ要素。
また、その個別に好き勝手営業してる状態を部門の誰かがナレッジとしてまとめて教育できるようにしようにも効果範囲が狭すぎておそらくコストが合わないから出来たなりで場当たり的な対応になってしまう。結果として不足してる部分についてはOJTという名の育成放棄が起こる。結果として鬼殺隊の選別のように生き残ったやつだけ鬼殺隊です。みたいな状態になる。これは育成ガチャ。
こんなガチャだらけの採用育成じゃなくて、部門横断での業務定義して、集合研修の中で素養把握して、マッチングさせて、部門横断の同じフォーマットで戦力化研修すべきだよな、と思ったんだけど、それを出来るブレーンはおそらくいないし、このダメージは緩く効くので、ROIが短期的に見えず経営としての投資判断もしづらいから改善されず死んでいく日本企業ってたくさんあるんだろうなと思った2021年の年末。