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2020きゃんつー集い<輩の旅装>

2015年からやってきた、有象無象のきゃんつー野郎の集い。

過去の様子は下記をご覧ください。
2018年の様子 
https://note.com/daigomanbike/n/n94d5c3e517e4
2019年の様子 
https://note.com/daigomanbike/n/na39fe7c11c3c
https://note.com/daigomanbike/n/n80571d99b3de

さて、今年はコロ助云々があり、集まるのもどうかなという部分があり開催しようかどうか悩んでいました。しかし、すべての参加者がもとより各々のソロテントに泊まることや、食料を含め全てが自己完結を前提にしていることを考慮し、感染対策に配慮するよう呼びかけた上で、身内のみでの決行を決意しました。

あくまでも、身内のみ、広く声をかけることはありませんでしたが、さる11月某日に、蓼科にあるヒュッターというキャンプ場に8人のきゃんつー野郎が集いました。

到着順で、各々の旅装を振り返ってみようと思います。

1 醍醐満(私)の場合

自転車:シングルスピードランドナー
タイヤサイズ:650B

天幕:アマゾンで3000円のテント

私は、柳サイクルで改造してもらったビンテージなランドナーのシングルスピード仕様で参戦しました。シングルスピードでも、意外と坂を登れてびっくり、パワーの伝達効率がいいんですね。
積み込む装備は、3000円のテントや、1500円の寝袋など激安の品々で固めてみました。天幕、寝袋、マットや火器、食器などのキャンプ道具は総額2万円以内に収めていますが、ダウンジャケットやダウンシューズのチートアイテム恩恵があるとは言え、氷点下の一夜を耐え抜きました。なかなかいけるもんです。夏のキャンプなら全く問題ないと思います。中でも、3000円のテントは価格の割に網戸も付いているし、900gと非常に軽量なので気に入りました。
これまでのノウハウを盛り込んだ構成でしたんで結構まとまっていて、自画自賛ですがいいんじゃないかと思います。
天幕はトップチューブ、シュラフはフロントラック、マットとシュラフカバー、ダウンウェアの類はサドル後ろに積載してます。荷物の固定は、自作のギアやモンベルのアイゼン用ベルトで行っています。そのほかの物品は15L程度のザックに入れて背負っていました。
お金なくてもキャンツーできるぜ!

2 ゆういちろう氏の場合

自転車:チャージ ハードテイルMTB
タイヤサイズ:650B

天幕:モンベル ステラリッジテント1

MTBでの参戦です。
重量は嵩みますが、どこにでも気兼ねなくいける心の軽さは魅力的だと思います。積載はスタンダードなリアパニアで、バックローラークラシック。容量は左右合わせて40Lの大型パニアです。
すでにキャンプ道具を持っている場合は、こういう感じで道具を揃えると、最も気軽にキャンンツーを始められますね。
テントはモンベルのステラリッジ、値段、性能、重量、すべて良好な使用率の高いテントです。中には、エアマットとダウンシュラフ、入口も小さく冬でも暖かそうです。
全体的に重すぎず、しかして詰め込みやパッキングに気を使う必要のない構成でカッコよく使いやすい。めっちゃいいですね。

3 しみず氏の場合

自転車:パナソニック ロード
タイヤサイズ:700C

天幕:モンベル ムーンライト1

中古で入手したというロードフレームに、ミノウラの鉄キャリアをつけ、そこにサギサカ製のでかいバスケットを装着、30リットルのアライ製山岳ザックを放り込むというストロングスタイルでの参戦です。
文面にすると、かなりダイナミックになりそうですが、リアラックに集約された荷物は美しく、かなり合理的に見えます。旅慣れてる感じがすごくします。
こういった、一個のバッグに荷物を集約する方法は、輪行での機動力も高く、自転車を降りて山歩きに行ったりする時も、荷物の積み替えが発生せず手間がないです。そう考えると、もはや一つのスタイルですね。
テントはムーンライト、モデルチェンジ前の重いものですが、かなり丈夫そうですね。熊のマークすごい好き。
道具一個一個に生活と経験が染み付いていて、温かみのある威圧感を放っています。

4 てらこ氏の場合

自転車:テスタッチ シクロクロス
タイヤサイズ:700C

天幕:モンベル タープ

シクロクロスのフロントフォークをディスク対応に換装、そこにフロントパニアを装着し、サドル下にはビンドルラックという現代版未舗装対応ツーリスム的構成でザックも背負って参戦。フロントパニアはリアパニアに比べて慣れが多少必要に見えますが、走行性がよく、山がちな道を走る時やオフロードでは調子がいいんですよね。
色味といい、全体のまとまりといい、なんかかっこよくまとめるのが氏の憎いところ。
そして寝床がまた哀愁漂っていて素敵。ORのビビイザック(寝袋型のテントのようなもの)にタープという組み合わせは、限りなく“野の者“感を醸し出しいています。クレイジークリークの座椅子もイカしてます。

5 シュガー氏の場合

自転車:シャイデック ツーリング車
タイヤサイズ:700C

天幕:モンベル ルナドーム2

モンベルの擁する自転車ブランド、シャイデックで参戦。
フォーク横のダイナミズムに満ちたガス缶積載がこなれ感を出しています。
今でこそグラベルロードなどが脚光を浴びていますが、このようなクロスバイクタイプのツーリング車も素敵ですよ。
バッグ類はモンベルフル装備、オーストラリア大陸横断でも使用したということですから、オルトリーブさん並みの信頼性は有ると考えていいんんじゃないですかね。
テントは、ルナドーム。これが非常に広いんです。天井が高く、中に入ってカルタができるレベル。長いツーリングをすると、丸一日テントでダラダラ過ごす日もありますが、これだけ広いとさぞ快適でしょうね。
みんなステラを選びがちですが、こちらも要検討かと。

6 T氏の場合

自転車:柳サイクル ツーリング車
タイヤサイズ:700C

天幕:モンベル ステラリッジ1

柳サイクル謹製のツーリング車に、高密度な積載で参戦。
なんと東京から蓼科までフル装備で200kmフル自走されて来ました。すごい、さすがランドヌールです。600kmのブルベよりキツかったそうです。
フロントラックに基本的に集約された装備、こじんまりして見えますが、その中には基本的なキャンプ道具のほか、折り畳みの椅子、大小の焚き火台、焼肉用の網など多種多様なキャンプ道具が詰まっています。次々に道具が飛び出す様はワクワクします。最もラグジュアリーな空間を演出されていました。
天板、パニア台座、そしてパニアの上部を100%活かし、ベルトをたぐりフレームにも荷物を託す、しかしわちゃわちゃしていない非常に美しいパッキングだと思います。走れる、眠れる、楽しめる、大人の余裕と遊び心と貪欲さが詰まったカッコいい一台でしたねえ。

7 宮田さんの場合

自転車: cove フルリジッドMTB
タイヤサイズ:26HE

天幕: NEMO アポロ(フロアレスシェルター)

クロモリMTBにパニア、フレームバッグを引っ付けての参戦。
シンプルな黒いバッグがフレームに密着して生える収まりの良さが、非常にマッチョな印象を与えます。画像にはありませんが、適宜ザックを背負ったり、フロントラックに積載したりと路面に合わせてモードチェンジされていました。経験が反映されたダイナミックで合理的なシステムです。
氏の走行記録は下記URLにて見れますよ。
http://criticalcycling.com/2020/11/late-autumn-bikepacking/
アクションしやすく改良されポジションを調整されたこだわりの愛機に、道具を詰め込んで走る。趣深いですよね。かっこいい。ツーリングも山もいける自転車で、自走して旅して、ポイントでベースキャンプ設営しながらいろんなトレイルを回るとかも楽しそう。
天幕はフロアレスシェルター、ポールは現地で調達した枝を使用。なんともイントゥザワイルドなスタイルです。密閉されない天幕は、夏は虫問題があり厳しそうですが、敢えて冬というのも、自分の耐寒性能や寝袋と相談すれば快適そうです。
ただ、今回は足が外に出ちゃって結構寒かったそうです。

8 たけひ氏の場合

自転車:パナソニック フルリジッドMTB
タイヤサイズ:26HE

天幕:モンベル ステラリッジ2

オールドMTBにビンドルラックとフロントラックで、ザック背負って参戦。
ランドナー用のフロントラックをMTBにつけ、服でもなんでもどかづみするというストロングスタイルながら、奇妙な一体感とまとまりの良さがかっっこいいです。変に整えず、カッコつけてないからこその、滲み出る渋さがあります。
担ぎも自走も輪行もひっくるめて、総合的な機動力が最も高そうな一台でした。
そのくせ、ヘリノックスの椅子なんかも積んでるんですよね。しかも、テントも二人用で居住性も重視していて、なかなかやります。伊達にこのスタイルで何年も走ってねえなあと、尊敬の念を禁じ得ません。
ヒョイっと出かけるのには、こんな感じで自転車をスタンバイさせておくと非常に調子良さそうだなと思います。小さいラックを前後につけるランドナー的積載スペース、かさばらない割にちょうべんり見えます。

総括

季節も冬に差し掛かり、寒さなど心配でしたが無事に実施できた集いでした。
今年はパニアをつけた自転車が多く集まりました。あと、テントのモンベル率がすごい。大人気じゃないですか。
クッカーなどは、軒並みアルコールかガスストーブでしたね。ガソリンはやはりいいません。国内での入手や調理のしやすさを考えるとやはり上記の2種になるのかなとか思います。

こんな世の中ですが、外に出て、自分の生活の最小単位を載せた自転車を走らせ、冷たい山の空気や芳醇な枯れ葉の匂い、時に潮風に身を任せたり、燦々と照る日の光に身を晒したりしつつ、夜は野に眠る。それくらいの自由は、他の人々への配慮をしっかりすれば謳歌してもいいはずです。
これから寒くなるから厳しいかもしれませんが、この有象無象の集い、その輩の旅装が、そんな自由への参考になれば幸いです。

来年も、どこかで集いましょう。

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