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ビッグバンドジャズ
明日の日曜日はビッグバンドジャズの本番があるので、色々と準備している。
ビッグバンドジャズは、基本17人編成の大人数で、ジャズとはいってもアドリブソロの割合は少なくて、曲の8割9割は譜面を演奏する。
なので、当たり前だが本番までには演奏する15曲とか20曲の譜面をさらえるようにならなければいけないのであり、そのためには練習しないといけないのだ。
そしてこれがまたなかなか難しい曲が多い。いわゆるモダンビッグバンドになるとハーモニーも複雑だし、旋律も変態的だ。
そして、最近思うのだけど、やっぱり歳をとるとこの譜面を練習して覚える作業の効率が、目に見えて鈍化しているような気がする。
多分だけど、昔の方が、もっと苦もなく短時間で覚えられていたし、一度覚えたら結構ちゃんと覚えられていた。どんな複雑な譜面でも、ゆっくりから地道にさらっていけば絶対にできるようになるという自信もあった。
それが今は、まず何度やっても全然覚えられない。昨日はできたところが急にできなくなる。それに忘れるのが早い。例えば、本番の何ヶ月も前に演奏できるようになっても、本番の近くになると忘れてしまっていることがある。だから、覚えるのが遅い上に、本番の近くになるべく覚えたいという恐るべき非効率の中で練習している。
例えば、ロックバンドやブルースバンドの場合は、譜面自体が難しいことは稀で、どっちかというとノリ勝負だったり、アドリブソロのかっこいいのが演奏できたかどうかが演奏の良し悪しになるので、ビッグバンドのような種類の苦労はあまりないわけだ。
でも、とはいえこの歳になっていまだに楽器を続けていられる理由のひとつは、「定期的にビッグバンドをやっているから」っていうのは、結構ある気がする。
なんといっても大前提、昔からの気心の知れたメンバーに定期的に会える機会が保障されているのはめちゃめちゃ大きい。やっぱりシンプルに楽しいのだ。会うのも楽しいし、そういったメンバーと学生時代と同じように一緒に音楽ができる機会があるというのは考えてみればなかなかないことである。
それに、楽器的にいうと、明確な練習のノルマが自動的に課せられるというのもある。つまり、明らかにこの譜面は全部吹けないといけないわけだから、本番という時間的ゴールまでの課題が明確で、その分やっぱり楽器を出して音を出す機会を作らなければいけないということになる。大変大変とは言いつつ、やっぱり練習する機会が他動的に設定されるのって、ある意味贅沢である。何も本番がないのにただ自分だけで練習するのってなかなかモチベーション濃度がいるからね。
たまたま今日、そのビッグバンドの練習に行く時に乗ったタクシーの運転手さんが元ミュージシャンだった。あの楽器はサックスですか?と聞かれたところから会話も弾んでいろんな話をした。そして降りる間際に運転手さんが言った。
「でもいいですねえ。いくつになっても好きな音楽ができて。」
本当にそうだよなぁと思う。
明日の本番いい演奏します!
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