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歳をとると昔とか歴史の話が好きになるよね

 本当に歳をとったなぁ。。と感じることは、日常生活の中でもしょっちゅうある。
 その中でも、一番「本当に年寄りっぽくなったなぁ。。」と実感するのは、昔の話が大好きになってきていることである。
 昔といっても自分の過去の苦労話や自慢話とかそういうことではなくて、今住んでいる町の昔の姿とか、寺社仏閣のいわれだとか、ここにはかつて何があった、ここは昔海だった、みたいな話だ。つまりブラタモリ的な話である。
 横浜の街をおじさんが歴史を語りながら散歩している動画なんか、ほんとに面白くてずっと見てしまう。並木道夫さんという方のチャンネルなんか完全にファンで、動画がアップされたら即見ている。
 この前も、古地図のアプリを買ってしまった。今日行った場所なんかを時代を追って古地図を見て、ははぁここにはこんなものがあったのか。。などと、一人で誰に頼まれたわけでもなくただ見ている。楽しい。
 町の歴史資料館的なものも、昔だったら素通りしていたが、今はつい入ってしまう。係の方の説明も熱心に聞く。

 昔から、なんとなくおじいちゃんの方がこういう話が好きそうな気はしていて、これはつまり、自分が小さい時の話を話すのに似た感覚なのかな、と漠然と思っていたのだけど、いざ自分がその年代に近づくと、全然違う。自分の昔の話とは全く別に、それより遥か前の話なんかを知りたくなる。前も書いたが、おばあちゃんの昔の話なんか、今本当に何よりも面白い。
 これはどういう意味があるのだろうか。人間の生きていくための性質上意味がありそうな気もする。先が短いから未来にあんまり目を向ける方にリソースを割かせずに、なんとなく忘れそうな昔のことを掘り返して後世に伝える役目、というようなことなんだろうか。

 そんな昔の話を知ってどうするのかという話だが、特段何かに役立つわけでもない。ただ単に知りたい、知って満足したというだけである。
 「自分の昔の自慢話や苦労話」をするのは周りの迷惑だが、「町の昔の話」をただ聞いて喜んでるだけなんて、役にこそ立たないが別に誰に危害を加えるわけでもなく、まぁいい趣味だから別にそっとしておいてあげてくれればいいんじゃないかと思う。

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