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snafu_2020
19
十九の朝 震える時間
鯨が唄う 湖の底
十時前 森の梟
透明な 深い平原
ねえ 莫迦みたいに温い
曖昧に持って産まれたから
気取るそばから剥がれてゆくんだ
ひかりがきょうは憎い
白夜のような貌をするから
呼吸のないくらい
静謐な日々だ
それでも生き急ぐ
平凡な日々だ
三時半 黄昏を待つ
燃えてゆくフィヨルドの小屋
ねえ 死んだような昼
曖昧に持って産まれたから
気取るそばから剥がれてゆくんだ
ひかりがきょうは憎い
白夜のような貌をするから
呼吸のないくらい
静謐な日々だ
それでも生き急ぐ
平凡な日々だ